2008年 09月

公的資金投入は米国ビジネスモデルの終わりの始まり

金融安定化法、成立に向け大きく前進 米財務長官

【9月28日 AFP】ヘンリー・ポールソン(Henry Paulson)米財務長官は28日、7000億ドル(約74兆円)の公的資金で不良資産を買い取ることで金融危機を回避する金融安定化法の成立に向け「大きく前進した」との見方を示した。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 民主党のペロシ氏もポールソン財務長官の横で本スキームが緊急的に必要だと表明した。共和党の一部には、国民の税金投入に反対する勢力も残っているが、議会での議決には影響はなく、週明けに株式市場が開く前に、土日で法案を成立させるという。

 この間、サブプライムローンの内実、そして米国の証券・投資会社が行った証券化の手法などが次々と明らかとなった。それぞれに保証をし合い、複数のファンドと組み合わせてレバレッジ(梃子)で運用資金をいかに拡大させていったのか。それらの手法が規模の拡大と永遠に続くかのような成長に依拠していた危険性は高度な金融工学に関する知識がなくとも理解はできる。

 いや、その渦中にあったものの殆どもわかっていたに違いない。その中で、いかに勝ち逃げするのかを競っていたに違いない。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 米国 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 28日 22:22:06

議会対策だとするとFBI捜査の手は緩むのか

FBIが米金融大手を捜査、詐欺の疑いの有無について

【9月24日 AFP】米メディアは23日、経営破たんした米証券大手リーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)などを対象に、詐欺の疑いがあるかどうか米連邦捜査局(Federal Bureau of InvestigationFBI)が捜査を行っていると報じた。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 75兆円にのぼる公的資金投入に対する米国議会の疑念は深い。原資は税金だ。今回のような事態を再度、招かないための監視システムをどうするのか。巨額な報酬を得ていた経営陣の責任はどうするのか。法案はまだ可決されない。その間にも、米国財政赤字の急増を懸念した為替市場はドル安へと梶を切り、再び、株式市場から環流した資金は原油先物市場に向かっている。

 議会を納得させ、国民に理解してもらうためには、FBI捜査で不正摘発も必須だと米国の権力機構のある部分が考えたのだろう。悩まして処だろう。公的資金投入まで時間が経過すれば市場の混乱は続く。不正摘発は徹底的に行い、それと公的資金投入を切り離して迅速に処理する。そんな妥協が成立するはずだ。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 米国 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 24日 22:31:18

75兆円投入の内容は大統領選の行方とも関連か

世界の金融市場、米政府の金融機関救済策に疑念といらだち

【9月23日 AFP】世界の金融市場は22日、米議会で行われている、金融機関の不良資産買い取りに、過去最大規模となる7000億ドル(約75兆円)の公的資金を投じるとする米政府の救済案に関する協議の行方に、疑念といらだちを見せている。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 米国政府が表明した75兆円の公的資金投入について議会との調整が長引いている。具体的には民主党がその内容に異論を唱えているからだ。公的資金を投入した企業の株式を政府が一定程度、保有すること。サブプライムローンとの関連で住宅ローンが焦げ付いている人たちへの救済策も盛り込むことなどだ。

 上院銀行委員会では、共和、民主両党とも、速やかな公的資金投入では合意しているが、その内容についてぎりぎりの調整が続いてる。表面化はしていないが、進行中の大統領選挙が影響しているのではないか。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 米国 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 23日 13:41:37

パキスタンが抱える矛盾に米国は関与できないのでは

イスラマバードのホテルで爆弾による大きな爆発、死傷者多数

【9月20日 AFP】(写真追加、一部更新)パキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)のマリオットホテル(Marriott Hotel)で20日夜、自動車爆弾による大きな爆発があり、治安部隊高官によると少なくとも60人が死亡、約200人が負傷した。
≫続きを読む…
(c)AFP/Emmanuel Giroud

AFPBB News


 アフガニスタンとパキスタンの国境線。かつての帝国主義列強の関与で任意に引かれた。ビンラディンが潜伏しているという北西山岳地域には国境線が引かれる以前からパシュチューン人が住んでいた。

 旧ソ連がアフガニスタンを侵略した際に、彼らに対して果敢に抵抗したのがパシュチューン人だった。そしてパキスタン側に逃れてきたパシュチューン人の難民を支援したのがイスラム神学校だった。イスラム神学校で教育を受けた学生たちはタリバンと呼ばれるようになり、ソ連撤退後のアフガニスタンに戻り、政権を奪取する。

 彼らパシュチューン人の論理は明快だ。国境を跨っていようが、同じ民族が攻撃されたから抵抗する。それは相手がソ連でも米国でも同じだ。そして当時のパキスタン政府は、アフガニスタンに民族的に親和性が強いパシュチューン人のよるタリバン政権が成立するのを秘密警察などが主導し、支援した。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 国際政治 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 21日 14:11:12

異なるものを排斥したいとの心情は似ている

「欧米の罪悪感の代償をパレスチナ人が払っている」、ガザの現状に国連調査団長

【9月19日 AFP】ホロコーストに対する罪悪感から欧米はイスラエルに圧力をかけられず、パレスチナ人がその代償を払っている――南アフリカのノーベル平和賞受賞者デズモンド・ツツ(Desmond Tutu)大主教は18日、パレスチナ自治区ガザ(Gaza)で住民19人がイスラエル軍の砲撃で死亡した事件を調べていた国連調査団の報告書提出に際し、このように述べた。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 イスラムにも過激派が存在するように、ユダヤにも過激派が存在する。それぞれの出自と現状を紹介するドキュメンタリーをNHKのBSで見た。

 どちらも宗教に深く根ざしていること。どこかに、その宗教のみが正統であり、選ばれたものとしての選民意識があること。そして、対立するものは暴力をもっても排斥すべきだと考えていること。

 それぞれの番組タイトルを相互に変えてもよいのではと思うほど共通点があり、狂信とはこのようなものなのかと愕然とさせられた。

 後ろめたさがあれば少しは健全だ。彼らは後悔しない。そして、彼らがユダヤ、パレスチナ双方で厳然たる勢力として活動し続けている。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 国際政治 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 20日 23:53:33

米国の公的救済措置は資本主義の逆説

米政府、金融機関の不良債権処理を協議 公的機関設立との報道も

【9月19日 AFP】ヘンリー・ポールソン(Henry Paulson)米財務長官は18日夜、財務省と連邦準備制度理事会(FRB)、議会の幹部らが緊急会合を開き、金融機関が抱える不良資産を処理するための「包括的措置」を協議したと発表した。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 ダウは400ドル下げ、ポールソン財務長官の会見を受けて、400ドル戻した。「金融機関のバランスシートを正常に戻すために包括的な措置をとる」。具体的には不良債権を米国政府による公的機関が買い取る。このニュースにあるように1980年代、破綻した貯蓄組合に対する施策と似たようなものとなるようだ。

 サブプライムローンにみられるような市場の一種の暴走を監視し、止められなかった当局の怠慢。そのつけが回ってきたともいえる。米国資本主義の大義として声高に叫ばれた市場の独立性はどこにいったのか。そんなこともいえなくなったのだろう。なりふり構わない対応だ。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 経済 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 19日 22:37:06

パキスタン、越境米軍への攻撃も辞さず

パキスタン・南ワジリスタンでミサイル攻撃、5人が死亡 米軍によるものか

【9月18日 AFP】パキスタンの、アフガニスタンとの国境に近い部族地域、南ワジリスタン(South Waziristan)のBaghar Cheenaで17日、米軍の無人機とみられる航空機が発射したミサイルが住宅を直撃、少なくとも5人が死亡した。
≫続きを読む…
(c)AFP/S

AFPBB News


 表面的にはまだパキスタン政府は米国との同盟関係を維持しているが、事前通告、承認なしに米軍がパキスタンへの越境攻撃をした場合には、米軍への攻撃も辞さずと現場の指揮官に命令したと複数メディアが報じている。

 民主党の大統領候補のオバマはイラクからの撤退後もテロとの主戦場はアフガニスタンだと表明しているが、勢力を盛り返しつつあるといわれるタリバンはアフガニスタンとパキスタンの国境を地元部族などとの連携で自由に行き来している。すると、オバマの標榜するテロとの闘いはパキスタンとの関係の変化の中で極めて困難なものとなる。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 国際政治 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 18日 23:31:16

HPの元CEOのカーリー・フィオリーナは何をいいたかったのか

<08米大統領選挙>共和党顧問のHP元CEO「マケイン、ペイリン両氏に経営能力ない」

【9月17日 AFP】米大統領選挙の共和党の経済政策顧問を務める米コンピューター大手ヒューレット・パッカード(Hewlett PackardHP)元最高経営責任者(CEO)のカーリー・フィオリーナ(Carly Fiorina)氏は16日、ジョン・マケイン(John McCain)、サラ・ペイリン(Sarah Palin)共和党正副大統領候補には大規模な事業を運営する能力はないと述べた。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 カーリー・フィオリーナは共和党大会にも登場し、マケイン、ペイリンの二人を最大限に称えた。今回の彼女の発言は何を意味するのか。

 彼女はHPのCEO時代、業績をアップさせ、その経営手腕は高い評価を受けた。ただ去り際が尋常ではなかった。他のボード達の反乱に近い動きでほぼ解任されたようなものだった。その際にも、原因を巡ってさまざまな噂が飛び交った。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 米国 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 17日 22:26:30

殺し合いを扇動していたジンバブエの二人が握手できるならば

ジンバブエ与野党、連立合意で正式調印

【9月15日 AFP】大統領選挙の結果をめぐり激しい対立が続いていたジンバブエの与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF) と、野党・民主変革運動(Movement for Democratic ChangeMDC)が15日、首都ハラレ(Harare)で、連立政権樹立に合意する文書に調印した。
≫続きを読む…
(c)AFP/Fanuel Jongwe

AFPBB News


 このような妥協以外に解決への道はなかったのに、遅ればせながらという思いが強い。かつてはアフリカの中でも優良国といわれていたジンバブエ。独立の英雄として国民からも尊敬を集めていたムガベ大統領。権力は致し方なく腐敗してしまうのか。

 政情不安から投資も滞り、経済システムは崩壊、想像もできないほどのハイパーインフレに見舞われている。大統領選挙を巡り、両陣営は暴力に訴え、多くの死者も出た。国連の前事務総長のアナン氏などの仲介努力もあったが、何故、もっと早めに平和的な協議ができなかったのか。いつも被害者は、そこに暮らす普通の人々だ。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 国際政治 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 16日 12:52:15

資本主義とは何なのか

米バンカメがメリルリンチと買収協議、NY紙報じる

【9月15日 AFP】米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(Bank of America、バンカメ)が、米証券大手メリルリンチ(Merrill Lynch)と買収協議を進めていることが明らかになった。
≫続きを読む…
(c)AFP

AFPBB News


 自民党の総裁選でも経済政策を巡って喧しい。財政出動しても、その行き先はというと公共投資しか想定されていないし、減税をしても、将来不安の最たるものとなった年金問題が不透明なままだと、消費へとは向かわず、効果も少ないだろう。消費税率のアップは待ったなしだとしても、これまでのように税金の使い道がいい加減だと有権者は認めにくい。政府が税を集め、それを旧来方法で分配するのであれば、手詰まり感は消えない。

 海外に目を向ければ、米国発サブプライム問題の行き先は未だに不透明で好調を維持していたBRICs諸国の株価も半値近くに下落した。

 このニュースは現実となり、バンカメはメリルリンチを4兆7千億円で買収した。かたやリーマン・ブラザーズの方は各方面との協議が難航しており、精算も視野に入りつつある。CNNではリーマン・ブラザーズの本社から段ボールで荷物を運び出している社員の姿か映されていた。
 ... 続きを読む

カテゴリー[ 経済 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 15日 13:09:47

1   |   2      »      

カレンダー
< 2008年 09月 >

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30



プロフィール
Kazu
(男)
1951年04月01日
archinet_japan
樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
Copyright (C) 2012 Archinet Japan. All rights reserved.
最近のコメント
[12/22] 米軍は去って勝手し放題ができるのか 通りすがりです
[12/22] 米軍は去って勝手し放題ができるのか 通りすがりです
[12/21] 米兵士は帰っていった 通りすがりです
[12/21] 米兵士は帰っていった 通りすがりです
[12/05] プータンでさえも飽きられたのか 通りすがりです
[06/23] 中国は国益を背景に冷徹な判断 通りすがりです
[05/21] 「微笑の国」はもはや幻想だろうか kazu
[05/15] 「微笑の国」はもはや幻想だろうか 通りすがりです
[11/23] 女性なのにマッチョな演説をしたペイリン氏 差別全肯定主義者
[07/13] 建国60周年の中国の行方 Kazu
最近のトラックバック
検索