2008年 11月

インド、ムンバイでのテロに暗然とする

インド・ムンバイで同時襲撃事件、邦人1人死亡 死者100人超す

【11月27日 AFP】(写真追加、一部更新)インドの金融中心地ムンバイ(Mumbai)で26日夜、鉄道駅や5つ星クラスのホテルなど少なくとも7、8か所で、銃や手りゅう弾で武装したグループによる銃撃や爆破がほぼ同時に発生した。
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 早朝、CNNを観ていたら、ライブでニュースが飛び込んできた。カシミール問題、インドでは少数派のイスラムへの差別などなど背景はまだ定かではない。

 それにしても武器が溢れすぎている。この国では理解できないが、かの地では容易に手にはいるのだろう。そこに解決の糸口が見えない不満がたまり、憎悪が生まれると、こんな事態となる。

 遠く離れたこの国で、テレビの画面で観ている以外、何もできない無力感に暗然とする。ここでも、自らの「信」の構造のみを絶対化し、他者の「信」の構造へのリスベクトがない。そんな思いも無力でしかない。

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登録日:2008年 11月 27日 23:45:24

資本主義も科学?!ではなかった

オバマ氏、経済チーム4人を発表 ガイトナー次期財務長官ら

【11月25日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)次期米大統領は24日、シカゴ(Chicago)で記者会見を開き、ティモシー・ガイトナー(Timothy Geithner)ニューヨーク連銀総裁を、米経済を復活させる意欲的計画を管轄する財務長官に指名した。
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 破綻の危険性が顕在化したことで株価が一挙に60パーセントも下がったシティーグループ。リーマンへの対応間違いで、何が何でも大盤振る舞いのブッシュ政権の200億ドル救済策と、このオバマ経済チームの陣容発表で、一挙に60パーセント株価を戻した。

 まるでジェットコースターのよう。手持ち資金がないのが幸いして、貯蓄から投資へとの言葉にも踊らされなかったが、いかに100年に一度の異常事態とはいえ、もう普通の投資家の手には負えない。

 すでに米国の主要金融機関は、このままいけば言葉は違えども、一種の国有化だ。資本主義、資本性社会は人類の発展の当たり前の帰結だとしても、政治と市場経済、公的政治権力と企業との関係をどのように調整し、どんな社会モデルを再構築するのか。それがガラガラポンで問われているに違いない。

 と大上段に振りかざしても、ごく普通の生活者である私たちはスーパーに行けば安めの卵から売り切れるのを目にし、30パーセント引きの鶏肉に群がってしまう。200億ドルとの落差に目がくらむと共に、それがどこかで通底しているのが恐ろしい。

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登録日:2008年 11月 25日 23:11:28

ビッグ3の公聴会での表情は傲慢だった

ロサンゼルス自動車ショー、開幕

【11月20日 AFP】(写真追加)米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で21-30日に「ロサンゼルス自動車ショー(Los Angeles Auto Show)」が開催されている。(c)AFP

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 ビッグ3が倒れれば、すそ野の広い自動者産業では数百万人が失業するという。まるで、それを人質にとったような表情だった。共和党は救済の原資が米国民の税金だから公的資金投入に反対している。オバマ次期大統領も、資金投入は致し方ないとしても「白紙の小切手」は渡さないと宣言した。

 公聴会では、こんな経営状況なのにプライベートジェットでワシントン入りしたのに非難が集まっていた。この国の零細企業の経営者の多くのように個人保証などしていないのだろうから、彼らは別に倒れても痛くないのだろう。一度、手にした密の味は離せない。

 余り語られていないが、これまで米国が主張してきた原則からみれば、このビッグ3の救済は日本の自動車メーカーとしては公正な競争の阻害だ。それでも誰も、そんなことを声高に語れないほど、ビッグ3の傷は深いのだろう。

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登録日:2008年 11月 20日 23:25:07

民主的な政権交代だから前政権の膿も出せる

テキサス州大陪審、チェイニー副大統領を起訴 民間刑務所の虐待事件にからみ

【11月19日 AFP】(一部更新、写真追加)米テキサス(Texas)州の大陪審は18日、同州ウィラシー(Willacy)郡の民間刑務所での虐待事件の捜査を妨害した共謀罪などで、ディック・チェイニー(Dick Cheney)米副大統領を起訴した。
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 権力者が一度、権力を握ると、独裁化するのは、自らの政権下での所業が政権交代で明らかとなってしまうから。それは創業経営者などにもいえることかもしれない。

 政権交代が民主的に行われる、またいつでもその可能性があることが、現政権の暴走を制御するように働く。米国はある意味で4年ごとに民主的な緩やかな革命をやっているようなもの。

 ブッシュ政権は「戦時」だとして、かなり乱暴なことをやった。イラクのアブグレイブ刑務所しかり、グァンタナモ基地の収容施設しかり。州の、しかも(きっと小さな)郡がこのような起訴まで持ち込めるとは不思議な思いもあるが、すでにCNNでも盛んに報じている。堤防もアリのひと穴から崩れる。果たして、その行方は。

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登録日:2008年 11月 19日 21:27:36

アフガンのことはアフガンの人々の手で

タリバンへの和解交渉呼びかけ、反応得られず

【11月18日 AFP】アフガニスタンのハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領が旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)に呼び掛けた和解交渉について、タリバンの指導者ムハマド・オマル(Mohammad Omar)師らタリバン側からの前向きな反応は得られていない。
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(c)AFP/Dan De Luce

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 カルザイ大統領によるタリバンとの交渉には、米国の承認があったのだろうか。勿論、承認が必要だというのも主権国家の元首に対して変な話しだが。

 このニュースによると、かなり以前から交渉、対話への試みは続けられていたようだ。それでもブッシュの任期が残り2ヶ月となり、実質的な政策決定がしにくくなったのが、ニュースが顕在化した背景にはあるのだろう。

 穏健派というものも存在しているようだが、タリバン側にも変化はあるのか。いずれにしろ、どのような政治体制、社会体制となろうとも、原則はひとつ。アフガンのことはアフガンの人々の手で。

 その際に、できるならば女性蔑視の極みのような施策はとらないでほしいと願う。

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登録日:2008年 11月 18日 22:35:22

チベット亡命政府はどんな方針を打ち出すのか

亡命チベット人会議が開幕、運動方針の先鋭化も

【11月17日 AFP】中国チベット(Tibet)自治区から世界各地に亡命しているチベット人組織の指導者らが、チベット問題の今後の運動方針を協議する代表者会議が17日、亡命政府が拠点を置くインド・ダラムサラ(Dharamshala)で開幕した。
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 以前よりも関心が薄れたようだが、チベット問題は未解決のままだ。といいつつ何が解決なのかを語るのはとても難しい。ただ、細い糸でも中国政府との対話が続いて欲しい。

 少し前にダライ・ラマが訪日し、TBSのインタビューを受けた際に、「現状はMilitary occupationだ」と明言した。北京オリンピック開催時期に行われた両者の対話では、ここまで明確の言葉は聞かれなかった。彼の中にも何らかの変化があったのだろう。

 この話題について二人の方からコメントをもらった。このように、あるニュースに対して意見を表明する。こんな見方もあると何らかの参考にでもしてもらえればそれはそれでよいのだが、その二人の方からのコメントにも触発されて、もう少し先まで調べてみることにした。ひとつはチベット亡命政府が望み、報道もされている「高度な自治」とはどんな内容なのか。もうひとつはチベット亡命政府におけるダライ・ラマの立場だ。

 フローするニュースではそこまでは触れていない。

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登録日:2008年 11月 17日 23:13:22

民主主義とはとても面倒なもの

オバマ氏と去りゆくブッシュ大統領、笑顔の陰の攻防

【11月12日 AFP】ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は10日、前週の大統領選で共和党の同志を破ったばかりのバラク・オバマ(Barack Obama)次期大統領をホワイトハウス(White House)でにこやかに歓迎した。
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(c)AFP

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 オバマとブッシュの握手。映像だけをみると、不思議な思いだ。民主主義とは面倒なもの。なにがといえば世界中の視線が集まるからにこやかにしなければならない。政治とはそんな側面があるのだろう。まあ儀式のようなもの。

 このニュースにある伝家の宝刀としての大統領令。今、いわれているのはグァンタナモ米軍基地内のテロリストと称される人々を収容する施設をどうするか。ブッシュ政権も廃止を示唆しているが、どうもそう簡単ではないらしい。裁判も受けずに収容されている人々。ある種、戦時下という建前で超法規的に設営された施設。それを法律の範囲内で廃止する根拠を探すのが難しいらしい。

 ひとつの方策としてオバマ大統領が誕生した後に、彼が大統領令によって廃止する。それでも、そこで何が行われていたのかは明らかとなってしまう。現政権がそれを恐れようとも、そんな瞬間は近づいている。

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登録日:2008年 11月 12日 22:52:36

「信」の構造をお互いにリスベクトする

エルサレムの教会で聖職者同士が殴り合いの乱闘

【11月10日 AFP】イスラエル・エルサレム(Jerusalem)旧市街の聖墳墓教会(Holy Sepulcher)で9日、ギリシャ正教とアルメニア正教の聖職者同士が殴り合う乱闘騒ぎがあった。
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 信仰はもっていない。それでもたまに教会には行く。何か洗い流される気持ちになるからだ。生きていれば懺悔したいこともある。それを告白して、代わりに、その罪とやらを背負ってくれるイエスに帰依する。そこまでまだ弱っていないのかもしれない。「信」という境界の向こうに自らを投げ出してしまう。少しは楽になるのだろうか。でも、とてもそうは考えられない。

 といって「信」を持つ人をないがしろにする気持ちはない。この国にある選挙の時に活躍し、現世利益的な追求をしている「信」には近づきたくはないが...。

 そんなことで、何となく「信」の構造は理解できる。沢山の宗教があり、このニュースにあるようにキリスト教でも多くの分派がある。ニュース報道で、殴り合いをみた。とても悲しく、暗然とした。

 「信」の構造は、それでも行く道だ。行く道を歩く人たちが教団を作る。そして「信」の構造は個人的なものから、教団の中へと閉じていく。そして、自らだけが正しいのだと閉じていく。

 そこから帰り道を辿り、離脱し、「信」を個人的なものとしなければいけない。そうすれば、個々の「信」の構造は同じであり、たとえ信じる神が異なろうとも、お互いにリスベクトできる。イエスも、そして親鸞も、壮大な伽藍を必要としなかった。壮大な伽藍と教団組織は必ず現世的な権力にすり寄っていく。その末路がイスラエル、パレスチナ、イラクであり、この殴り合いだ。

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登録日:2008年 11月 10日 19:57:05

見たこともなかったライス氏の笑顔

ライス国務長官、オバマ氏当選を「誇りに思う」

【11月6日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は5日、次期大統領に選出されたバラク・オバマ(Barack Obama)氏を「インスピレーショナル(感動を与えてくれる人物)」だと評し、オバマ氏の勝利は人種問題における「ただならぬ前進となった」と歓迎の意を表した。
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 このニュースでは画像・映像がないが、ライス氏がオバマ氏当選を「誇りに思う」と語った会見はこれまで見たこともないライス氏の笑顔が印象的だった。

 彼女の経歴を紹介するドキュメンタリーを観たことがあるが、多くのアフリカ系アメリカンと同様、人種的な差別、偏見の中で少女時代を過ごしたという。彼女の場合は、きっとそれをバネにしてキャリアの階段を登ったのだと思う。

 ブッシュのブリーフィングを心配そうに後ろから見守っている時には、額にしわを寄せ、いつも苦虫を噛みつぶすような表情だった。まるで何をいいだすかわからない自分の生徒を見守る専属の家庭教師のように....。登った会談が少しばかり酷かったのかも知れない。

 歴史上のどの大統領よりも、悪い評判を残しホワイトハウスを去るブッシュという権力に近づいたことに忸怩たる思いもあるかも知れない。彼女のような知性をもってすれば、パウエルのように政権を去るチャンスもあったのではないだろうか。彼女は学窓、研究生活に戻るらしい。あの笑顔には、そんなほっとした気分もあったはずだ。一方で、ブッシュ政権を国務長官として担った責任からは逃れられず、その評価は厳しいものとなるだろう。

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登録日:2008年 11月 07日 22:44:07

オバマの物語はアメリカの人々と共鳴し、同期した

<08米大統領選挙>オバマ氏勝利演説、「変革の時が来た」

【11月5日 AFP】(写真追加、一部更新)第44代米大統領に選出された民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員は4日、シカゴ(Chicago)で集まった数万の聴衆を前に演説を行い、「アメリカに変革のときが来た」と述べた。
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 日本時間、2008年11月5日13時。各メディアはオバマが第44代アメリカ大統領となったと一斉に伝えた。その後、オバマは勝利宣言と共に、今こそ融和の時だと、南北戦争で最大の国家分裂の危機に遭遇したリンカーンの言葉も引用して語った。

 バラック・フセイン・オバマ・ジュニア(Barack Hussein Obama, Jr.)。1961年8月4日、ハワイ・ホノルル生まれ。父親はケニア生まれのイスラム教徒、母親はカンザス州出身の白人。初のアフリカ系アメリカンの大統領。

 大統領選挙を前に、日本の各メディアも特番で彼の今日に至る道筋を紹介していた。そこから今日、起こったことは何なのか。それを考えてみたくなった。

▼アーキネット「雑記帳」
http://www.archinet-japan.or.jp/others/0811/081105.html

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登録日:2008年 11月 05日 21:43:43

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プロフィール
Kazu
(男)
1951年04月01日
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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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