サルトルは孤独の中で一人で死んだ

フェミニズムの旗手ボーボワール生誕100周年、浮かび上がる「光と影」

【1月11日 AFP】1月9日は20世紀フェミニズム運動の象徴的存在、シモーヌ・ド・ボーボワール(Simone de Beauvoir)の生誕100周年にあたる。
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(c)AFP

AFPBB News


 フランス大統領選。変化の速度が速く、すでに記憶の彼方だが、あの国でも女性大統領誕生の可能性があった。セゴレーヌ・ロワイヤル。そこまでの女性の社会進出の道のりの先駆となったのがボーボワールだった。生誕100周年。

 フェミニズム。男の側からすると、エキセントリック過ぎると思ったこともあった。女性にとっては、それだけ社会の壁が高かったため、そうせざるを得なかったのかもしれない。

 このニュース報道でも触れているが、「自由で解放された男女」のシンボルといわれた彼女とサルトルの関係も実はかなりドロドロしたものだった。それが彼らの思想に対する中傷に利用されているとのことだが、全く関係はないだろう。

 異なる性としての一対一の関係は、社会に向けて予め閉じているからだ。そこでは彼らもただの男と女だった。サルトルの女癖は相当、悪かったという。彼女はそれを内心では深く嫉妬したはずだ。もしも誤謬があったとすると、それを公的、社会的に表明された思想性で隠したかもしれないことだ。

 その意味では、彼らは真に「自由で解放された男女」ではなかったのだろうし、社会的な存在としての人間(と異なる性としての一対一の関係の差異はいぜんとして解決はされていない。

 サルトルは一人で死んだ。異なる性としての一対一の関係にまみれながら生きている市井の人たちのようには幸福ではなかったのだろう。

 サルコジの再婚が報じられている。ガールフレンドは元スーパーモデル。ことさら二人のデート現場をスクープさせているようだ。

 エスタブリッシュしたから「いい女」を連れて歩けるようになった....。一般大衆の男性性をくすぐるためか、サルコジには、マッチョ的な演出も感じる。それは彼の「強さ」を標榜する政策にも深いところで反映されている。ここにもきっと彼の誤謬が含まれている。

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登録日:2008年 01月 11日 15:27:36

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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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