対立を担う主役を変えながら常に内戦の危機を内包しているレバノン

レバノン与野党の武力衝突、ベイルートは市街戦の様相

【5月9日 AFP】レバノンの首都ベイルート(Beirut)で9日、親シリア派野党のイスラム教シーア派原理主義政党「ヒズボラ(Hezbollah)」と反シリア・親欧米派の与党支持勢力の武力衝突が3日目に突入し、ヒズボラが市内の与党勢力拠点を制圧した。
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(c)AFP/Jocelyne Zablit

AFPBB News


 レバノン内戦、1975年4月から勃発したレバノン国内の各勢力による市街戦。キリスト教マロン派とイスラム教・PLOの対立に、やがてキリスト教・ドルーズ派も加わり、更にレバノン国内の権益を維持したいシリア、そしてイスラエルが介入し、三つどもえ、四どもえの戦闘へと発展した。

 市街戦の悲劇は人々が日々暮らす生活の場で殺し合いが起こることだ。更に、この戦闘では、それぞれの軍事組織が対立する宗派の人々を次々と誘拐し、拷問、処刑するという残虐行為を繰り広げた。

 宗教を持たない者としては、その宗教的な心情のよる憎悪の深さは理解しにくい。そして一見すると宗教に依拠する対立の背後には、経済的な対立がある。加えて隣接する国家からの介入が、レバノン情勢を複雑化させる。

 そして何よりも理解できないのは、人々の間に、あれほどの武器が溢れていることだ。解決の前例はある。血みどろの対立がかつての記憶となり、訪れた平和を背景に、投資も相次ぎ、経済的な発展を続けている北アイルランド。平和実現の際に、最も重要であったのは対立する勢力相互の努力によって行われた武装解除だ。

 中東の各地で起こっている紛争、対立の映像を見る際、いつも思うのは武器に依存する彼らのメンタリティーだ。力そして男性原理の信奉。「男」というものは駄目だと考えさせられる。

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登録日:2008年 05月 10日 11:21:03

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1951年04月01日
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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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