旧東ドイツ出身のメルケル首相にはトラウマがある
【8月18日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相は17日、グルジアの首都トビリシ(Tbilisi)を訪問し、南オセチア(South Ossetia)をめぐる同国とロシアとの軍事衝突に関し、ミハイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)グルジア大統領への断固とした支持を表明するとともに、グルジアの北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization、NATO)加盟を明言した。
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(c)AFP/Antoine Lambroschini
サルコジ大統領に続き、グルジアへの支持を表明し、首都のトビリシを訪問したドイツのメルケル首相。メドベージェフ大統領と並んで記者会見した映像をCNNで観たが、ロシアの姿勢を厳しく糾弾した際のメドベージェフ大統領はまるで母親にさとされる子供のようにもみえた。
アンゲラ・ドロテア・メルケル(Angela Dorothea Merke)。1954年7月17日、旧西ドイツのハンブルク生まれ。その後の彼女の経歴をみると、かなりユニークだ。牧師の父親が東ドイツへ赴任することとなり、生後間もなく、移住している。公式には宗教は存在しなかった旧東ドイツに布教に赴くのも不可思議だが、何らかの特権が与えられていたようで、彼女の家族はかなり自由に東西を行き来できる立場にもあったという。
学校時代も東ドイツで過ごし、他の多くの青年同様、ドイツ社会主義統一党の下部組織である自由ドイツ青年団にも所属していた。カールマルクス・ライプツィヒ大学(現ライプツィヒ大学)に入学したのは1973年、そこでは物理学を専攻した。1978年には理論物理学で学士号を取得、東ベルリンの科学アカデミーに就職した。
ベルリンの壁が崩壊した1989年以降、旧東ドイツ内で結成された「民主主義の出発」の結党に参加した。いくたの曲折の後、統一後のキリスト教民主同盟に参加し、1990年12月の連邦議会選挙でかつての故郷であるメクレンブルク=フォアポンメルン州から出馬して初当選した。
この経歴からもわかるように、彼女は統一以前の分断された祖国の実体をより冷静に、第三者的にみられる立場にあったようだ。一方で、それだからこそ、彼女の東ドイツ=旧ソ連邦へのトラウマもユニークなのだと思う。
旧東ドイツ体制を盲目的には信じていなかったが故に、逆に旧東欧圏を巧妙に支配した旧ソ連邦への恐怖が強いのだと考えられる。それが今回のロシアへの迅速で、強硬な主張の背景にある。
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登録日:2008年 08月 18日 15:18:20
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