事前承認なしの越境攻撃は許されるのか

ブッシュ大統領、パキスタン領内への攻撃を承認 米紙

【9月11日 AFP】米ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は10日、複数の米政府高官の話としてジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領は今年7月、パキスタン政府の事前承諾がなくても同国内で米特殊作戦軍が地上作戦を実施することを許可する命令を内密に承認していたと報じた。
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(c)AFP

AFPBB News


 パキスタン。ムシャラフ大統領に辞任によって大統領選挙が上下両院と4州議会の議員投票で行われ、昨年12月に暗殺されたブット元首相の夫で下院最大政党・人民党の共同総裁、アシフ・アリ・ザルダリが選出された。この人物は故ブット氏ほどのカリスマ性はなく、政治的な統治能力も未知数だといわれている。

 振り返ればムシャラフ大統領は軍事クーデターで政権を奪取した。そんな経緯を無視して、テロとの闘いを錦の御旗にしてブッシュは彼と手を結んだ。今回の大統領選挙は民主的に行われた。この政権とブッシュはどのようにつきあうのかと考えていた矢先のニュース報道だ。
 ザルダリ氏は親米派といわれているが、一方で、このニュースにあるような攻撃作戦を実施すれば、国内情勢が不安定な中、親米的だといわれている対応も変化するかもしれない。

「攻撃作戦は、通知はするが許可は求めない」。主権国家に対して、こんなことは許されるのだろうか。テロとの闘いであれば許されるのか。

 グルジアに侵攻したロシアに対してブッシュは「21世紀に暴力をもって問題を解決しようとする姿勢は容認できない」と語った。この言葉は、事前承認なく実施するというパキスタンへの越境攻撃にはあてはまらないのか。

 テロとの闘い。米軍による誤爆がアフガニスタンで続いている。先日も結婚式場を誤爆した。そこで肉親を殺された中から10人がタリバンに入ったという。イスラム過激派へも強い違和感を覚えるが、ブッシュの方法論がテロを再生産している側面もある。

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登録日:2008年 09月 11日 23:17:21

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樋口一希(Kazuki Higuchi)
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