最も勇気あるのは米英軍でもタリバンでもない

英国人の慈善団体職員、アフガニスタンで射殺される

【10月20日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で慈善団体職員の英国人女性が20日、同市西部を徒歩で出勤途中、バイクに乗った2人組の男に数回撃たれて殺害された。
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(c)AFP/Massoud HOSSAINI

AFPBB News


 その女性が殺害されたのは、キリスト教を布教しているからだとタリバンが語ったとCNNでは報じていた。何という迷妄。信仰の対象は異なっても、「信」の構造は同じはず。そこにリスベクトがなければ、もうイスラムもキリスト教も不要だ。

 何よりも悲しく、憤りを感じたのは、木製の粗末な棺がひとつだけ地面に置かれていたこと。死者に対する尊厳。そんな言葉も何の意味もないほど、死が身近になってしまっているに違いない。

 ますます治安が悪くなり、タリバン復活が囁かれる処に何故、行くのか。非難ではない。少しは理解できるとしても、とても身体は動かない。そんなことはできない。

 殺害された女性の写真も放映された。きっとどこにでもいるような白人女性。彼女自身がどんな個人史と思いをもって、その地に至ったのかはわからない。このような活動をしている人たち。失礼ながら、何か異様な情熱に動かされてと考えがちだが、それも違うように思う。

 異様な情熱、強固な理念、自身だけが正義だと思っていたら、今のカブールのような処ではかえって対立を激しくするだけだろう。黒子のように、息をひそめて、目立たないように、身体に障害を持つ人たちを支援したはずだ。

 何で、そんな危ない処に行くのか。重ねて非難は容易だ。彼女自身がある種の覚悟をしていたのかはわからないが、ひとつだけはいえるし、彼女にいってあげたい。最も勇気あるものは米英軍でもタリバンでもないと。

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登録日:2008年 10月 21日 19:44:09

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1951年04月01日
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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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