カテゴリー [国際政治]

中国と米国は結婚したのだそうだ


 CNNでも集中的にオバマ米大統領と習近平中国国家副主席の会談シーンを報じていた。そして驚いたのは今晩のNHK総合テレビの9時からのニュースだった。バイデン副大統領は「人権は米国の最も基本的な価値」だと約5分間も中国を非難した。それに対して習近平は、「人権には最も良いはなく、より良いがある」とかわした。

 そしてある米国の調査機関の人物は「中国と米国は結婚したようなもの。黙っていて不満が爆発するより、いうべきことは言い合うと決めたのだろう」。言い得て妙である。あるニュースで両国は「死活的関係」だとも報じた。

 最も驚いたのは中国からの投資を呼び込むため、米国が行なっている施策だ。失業率が高い地域に50万ドル以上投資し、10人以上の雇用を生んだら米国永住権を与えるというもの。ロスを訪ねた中国の家族はプール付きの4億円の住宅を下見していた。

 何とも皮肉だ。米国永住をめざす富裕層は、中国のカントリーリストを避けようとしている。そして、そんな彼らヘの米国の売り物は「自由と人権」だ。中国に何かが起こった時、したたかな彼らは世界的なネットワークを使って、すでに海外に橋頭堡を作り終えているだろう。党幹部さえも、すでにそれを実行しているかも知れない。

 翻って東京の秋葉原。中国人観光客は震災前以上の水準に戻ったそうだが、爆買いも変化しているそうだ。もうすでに何台もの炊飯器も、デジカメも時計も買ってしまったので、安価だが、ここにしかないものを探している。

 米国のしたたかな投資呼び込み作戦。ぼーっとしていると、両国にどこかの毛さえも抜かれてしまう。もう遅いかも知れないが....。

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登録日:2012年 02月 15日 21:39:55

経済的な側面からも国家とは何かを考えさせられる


 ギリシャを巡る報道の中には、かなりのんきな国民性で、政府のバラマキ政策も大好きで、そんな政府、国民双方の責任で、今回の財政危機を招いたとの論調もあった。確かに、選挙で政府を選んだのも国民だし、持ちつ持たれたの時期はあったのだろう。

 そしてドイツやフランスの苛立ちも限界に近づきつつあり、彼らの指示した緊縮策を飲まないとデフォルトもいよいよ現実味を帯びてきた。今の政府は選挙管理内閣に主導されているような状態だ。緊縮策の導入を議会が可決しても、それを政府が実行できるかに融資する方は疑念をもっている。

 そして国民にしてみれば、確かに自ら選んだ政府との連帯責任だが、緊縮策を飲めば経済も更に停滞し、失業率も悪化し、生活が更に苦しくなるのはわかっている。だから街頭に出て抗議する。ギリシャがデフォルトとなれば、その影響はリーマンショックどころではないようだ。この国にも悪影響は波及する。それでも、緊縮策の導入を決めた政治家たちと国家だけが生き残ると国民は疑っている。ここまで統治能力を失い、形骸化した国家とは存在する意味があるのだろうか。

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登録日:2012年 02月 13日 19:23:29

ロシア外相の訪問も成果なしか


 CNNではシリアからの映像が流れている。小さな子供たちが怪我をして、地下室だろうところに寄り添って座っていた。とても見るに耐えない。ロシアのラブロフ外相が7日、政府軍による反体制派への武力弾圧が続くシリアを訪れ、 アサド大統領と会談したが成果はなかったようだ。ロシアは地中海への出口としてシリアの軍港を確保し、また多額の武器輸出もしている。アサド大統領にも軟着陸を期待したようだが、困難だったようだ。

 近しい関係にあったアラブ諸国もシリアの大使館員を国外に出している。安保理が機能しない中でアラブ諸国も焦燥感を強めている。シリアの民衆に対して支援しなければ国内からの突き上げもあるし、人道的な価値において世界から白い目で見られる。確実にアサド大統領は包囲網を狭められているが、リビアとも比較にならないほど強大な正規軍も抱えている。すでに内戦といってもよい状況だろう。

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登録日:2012年 02月 10日 21:42:43

ロシアは大きな責任を負った


 ロシアのラヴロフ外相はシリアのアサド大統領と会い、武力行使の中止を求めたという。安保理での拒否権行使によって、形式的とはいえ、アサド大統領の説得をせざるを得ない状況に自らを追い込んだ。一方で、国益というものはいつも身勝手だから、果たして最後までロシアがアサド政権を守るかというと定かではない。

 アサド大統領は民主化の推進と改革を表明しているが、それも形式的なものとなろう。すでに反体制派は彼の言動を信じていない。これ以上の流血は見るに耐えない。そんな中でロシアはシリア問題に対して大きな責任を負った。

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登録日:2012年 02月 08日 16:29:09

パレスチナ政権は何を目指しているのか


 ファタハとハマス。殺し合いもしたのに、そのために民衆を扇動もしたのに、和解とは理解しがたい。勿論、パレスチナのことはパレスチナの人々のことであり、遠く離れたところから戯言をいっても届かない。ただ、いつものことだが、権力構造の上位にいる人達は、かつての軋轢などなかったかのようにしらっとして汚れた手で握手する。

 ハマスは武力を手放さないだろう。ファタハは汚職まみれで離れていく民心を気にしながら強気を演じなければならない。双方の指導者はベンツに乗り、豪邸に住んでいる。それをあざ笑うように、今回の和解は、今後、イスラエルがするであろう揺さぶりで風前の灯火となる。そして最も大きな責任を負っているのは、イスラエルへの偏った支持を改めない米国のダブルスタンダードだ。

 安保理で拒否権を発動したロシアと中国を非難している米国。対イスラエル決議で米国も拒否権を行使した。大国は身勝手であり、それぞれの権力は自分勝手であり、いつもその間で右往左往するのは市井の人々だ。

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登録日:2012年 02月 07日 22:07:09

大英帝国の名残をまだ残したいのか


 今でも覚えている。圧倒的な英軍の武力行使の果てに、アルゼンチンが敗れた時のことを。フォークランド諸島は英国からははるか遠くにある。そこが英国領だといわれても、その歴史的背景さえも霞むほど遠いところだ。

 その時のサッチャーは、まさに鉄の女としての本領を発揮した。世界がどのように考えようが、あくまでもフォークランド諸島は自国の領土だとして圧倒的な武力を行使した。

 そこに、これまた大英帝国の名残ともいえる王子様が降り立った。アルゼンチンの人々が反発するのも理解できる。一方で、これが武力紛争に発展するかというと、それはないだろう。そこまでの馬鹿馬鹿しさは両国もわかっている。しかし、国家というものはいかんともしがたいものだ。フォークランド諸島の保持はさまざまな権益のためというよりも、やはり大英帝国の栄光を忘れられないからに違いない。

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登録日:2012年 02月 03日 21:56:13

どんなワレサが登場するのだろうか


 ベルリンの壁崩壊、そしてソ連邦の解体に繋がる最も端緒となったのがポーランドでの民主化運動だった。あの当時、少ない情報にも関わらず、ポーランドからのニュースにかじりついた。遠く離れた、訪ねたこともない国で起こっていたこと。それでも何ともいえない緊迫感を感じていた。

 そしてワレサは大統領となった。その後、幾多の毀誉褒貶もあり、ポーランドでは若干の民主化逆行もあったが、映画化されるというのは、そんな彼も歴史の一部となったということだろう。

 動画を見たら、ワイダ監督は杖をついていた。彼もワレサと共に、長い戦いを終えようとしている。そんな思いが湧いてきた。

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登録日:2012年 02月 02日 21:39:08

明確な目標はプーチン退陣なのでは


 抗議運動には明確な目標がないとプーチンはこき下ろしている。目標はあるのだ。それは彼の退陣だ。きっとロシアが困るのは、その先だ。プーチン退陣の後に、どのような政権を作るのか。その目標が今は見えていない、

 それでもあらゆる変革は、そんなカオスの中から生まれてきた。プーチンは情報機関の出身だから、例えばベルリンの壁崩壊時の状況も当時、掴んでいたはずだ。あれほど強固な壁も崩れ、まさかなくなるとは思ってもいなかったソ連邦の崩壊。そんな前例をよく考えると、自らは揺ぎないと思っている「プーチン体制」も思いかげず危ういのかも知れない。

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登録日:2011年 12月 27日 22:29:18

呉越同舟を克服できるか


 各メディアの報道によると、野党勢力はリベラルから共産党まで、呉越同舟の様相だという。それでも反プーチンの動きがここまで高まったことは政権側にとっては脅威だろう。人々は手に手に携帯電話で写真や映像を撮り、インターネット上に発信し続けている。この集会は当局も許可したそうだ。まずは様子見なのか、それともここまでの高まりを背景に許可しないとの選択もなかったのか。ましてやここまで衆人監視状況であれば暴力的な排除もできまい。

 折から先週はNHKのBSでプーチン時代を俯瞰するドキュメンタリーをやっていた。彼の発言はどこまでもマッチョで強硬だ。意図があってのことは、それとも本当にそのようなキャラクターなのか。彼が政権をとって最初に行ったのがメディアの取り込みだ。テレビ局の経営が不振なのを捉えて、公正な報道には健全な経営が必要との論理で、経営陣を一層、御用メディアへと仕立てた。そんなことができるのだ。それも豊富な石油の売却資金があったからこと。それも今は以前ほどの威力を持たない。そして歴史を見ると、流れが急激に変われば、掌に乗っていると安心しているメディアも反旗を翻す。いよいよ来年がプーチン、そしてロシアの勝負の年となる。

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登録日:2011年 12月 26日 20:44:42

あの国を引き継ぐことの恐怖


 父親の遺体を見つめている金正恩の表情。映さない方がよかったという程、不安が表に現れていた。父親もあらゆる方策をとったのだ。それにも関わらず、破綻した経済と餓死寸前で暮らしている国民しか生み出せなかった。怖いから核を持った。それを手放せばリビアのカダフィのようになる。その恐怖感は計り知れない。

 夕方の各局のニュース番組で金正恩はかつて偽造パスポートで我が国に入り、ディズニーランドを訪ねたそうだ。公安当局も、それを認めたという。きっと衛星放送でCNNも見ている。消費の楽しさも知っている。さまざまな特権を持つが故に、国民たちがとても知りえない世界も知っている。だからこそ、やがて自からが独裁者として打倒されるとの恐怖はもの凄いはずだ。あの国を継がなかった二人の兄の方が利口だったのだ。勿論、あの国がおかしくなれば彼らもどうなるかはわからないのだが。

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登録日:2011年 12月 22日 20:43:21

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プロフィール
Kazu
(男)
1951年04月01日
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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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