カテゴリー [経済]

20年は遡れない


 過去20年分の有価証券報告書を訂正するとはどのようなことなのか。そんなことができるのか。可能とする何らかの法的根拠があるのだろう。大きな疑問がある。誰が訂正するのかだ。少なくとも、現在の経営陣も含めて、オリンパスの誰もが今回の事態には同罪だ。勿論、何も知らされず、知らずに働いていた多くの社員には同罪だとはいいにくい。それでも「世間」はそう考えるだろう。

 自らのことを考えてみた。過ちも沢山あったし、ひどい事もしてきたのかも知れない。それでも20年を遡って、それチャラにはとてもできない。オリンパスの場合、その遡り作業は、事態をチャラにし、隠蔽するのではなく、逆にそれを暴くものとなるだろう。それによって上場廃止が避けられるとの論だが、どんなものか。その20年間の金融的な取引はチャラにはできない。それにSECは責任が持てるのか。持てないのならば、それをもっての上場廃止は不可思議だ。

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登録日:2011年 11月 12日 23:25:23

70年間維持してきた最上位格付け


 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズがこの記事にあるように、それ程、前から存在しているのは知らなかった。そして米国債を最上位に据えたのが1941年。70年間維持してきた地位を失ったことになる。

 経済の素人でも、この事態が何を意味するのかはわかる。米ドルと米国債が世界の金融と貿易の基軸通貨(国債)となっているのに、それの格付けが下がるということは、それだけ米国の資金調達コストが上がり、米国は不利な立場となる。また金利も上がるだろうし、ドルは売られるから、益々、円高も加速する。

 そして何よりも、この事態を注視しているのは中国に違いない。この国は我が国を抜いて、今では最大の米国債の保有国だからだ。米国債が紙くず同然になることは考えられないが、それでも、その価値が目減りすれば、保有の意味も目減りする。

 米国当局は、スタンダード・アンド・プアーズの決定に最後まで抵抗したという。このまま推移すると、景気の腰折れ感と共に、米国はかなりまずい状態となる。オバマ大統領の再選戦略においても重大な岐路となった。

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登録日:2011年 08月 06日 18:08:43

三菱と日立で社名はどうなるのか


 これまでも銀行の離合集散があり、今の社名を名乗るまでの経緯も遠い記憶の中となった。というのも、3.11をきっかけに、身辺整理のしようと思いたち、机の中を探していると、今はもうなくなった銀行の通帳が続々と出てきて、そんなことを考えたわけだ。早速、ネットで今、業務を引き継いでいる銀行を確認し、窓口で解約手続きをした。

 そして今回の経営統合劇である。まさか三菱重工と日立製作所が経営統合を目指しているとは、到底、予想だにできないことだった。共に、特に戦後の経済発展期に、この国のインフラを構築する役割を担った企業である。

 それが経営統合する。すでにこの国の内需の衰退を前に、巨大な企業組織を、それぞれ単独では持ちこたえられないと考え始めたに違いない。

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登録日:2011年 08月 05日 22:40:54

多くの人にとって公平な成長を


 さまざまな課題も抱えながら、資本制社会は、アジアの国々も豊かにし、かつてのような絶対的な貧しさからは脱しつつある。開発独裁が成長の原動力であったが、今は、グローバル経済下、世界の製造基地として、そして徐々に消費基地としての役割も果たしつつある。

 ミャンマーは実質的に軍事政権だし、安定した政情のマレーシアやシンガポールも野党勢力の進出で政治の季節を迎えている。タイはタクシン派と非タクシン派の対立を内包しているし、イスラムへの対応も迫られている。そのように個々の国々は固有の課題も抱えているが、今後は、この記事にあるように「多くの人にとって公平な成長を」がキーワードとなろう。

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登録日:2011年 08月 02日 17:58:53

一時の危機回避で終わるのか


 ギリシャの財政危機にユーロ諸国は、再度、団結力を示した。株価も好感し、国内でも1万円台をキープしている。しかし、約18兆円の追加支援も、あくまでも外部からの資金注入であり、自律的な解決策ではない。何が試されているのか。

 それは欧州を統合し、通貨も統一するという壮大な実験がである。国境も開き、通貨も統合してアジアやアメリカに対抗する巨大な経済圏を作る。それは理念としては正当であるが、実質的になくなった国境にいまだ守られた国家そのものは存在している。

 インターネット時代、それでなくとも資本は自由に移動する。それに旧態依然たる国家が対応できていないのだ。特にギリシャやスペインというユーロ圏の中心に位置するドイツやフランスからは辺境の諸国において、その傾向が顕著だ。その辺境性が実は好きだったりするのだが。

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登録日:2011年 07月 22日 21:40:43

マードック氏も80歳になった


 このマードック氏という人物は何が欲しいのだろうか。余りにも膨大な資産と権勢をもっている彼のような人物の内面は、市井のものには想像もできない。今回の事態で、盗聴は謝罪したが、自らの関与は否定した。メディアの力の使い方を知っているマードック氏を敵にはしたくないというのが政治家の本音だっただろうし、それが今回の事態の背後にあるだろう。政治家とは持ちつ持たれつだったのだ。

 この隣に並んでいる女性の半生も、この記事によると、壮絶なものだ。上昇志向という面で二人は同志のようなものかもしれない。しかし、ただ単に、何かが不釣合だ。別に老齢のものが妙齢の女性をめとってはいけないというルールはない。ただ、何かの違和感がある。その違和感の向こうに、今回のたとえ大衆紙であろうと、ジャーナリズムの一翼を担う新聞が行った「盗聴」という逸脱が深く関わっているはずだ。

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登録日:2011年 07月 21日 21:16:24

大きなお世話だとIMFにはいいたい


 財政健全化のための財源としてIMFも消費税を遡上に上げた。これは大きなお世話かもしれない。この提言を追い風にして消費税増税派は勢いを増すかもしれない。以前は、増税の前にやることがあるだろうと声高に語っていた勢力も、3.11以降、莫大な復興資金もかかるし、増税はしかたないのかと言い始めている。

 少しばかり違うように思う。3.11以前、叫ばれていた急速な少子高齢化への対応。3.11があろうが、なかろうが、この国はもはや高度成長期のような元気を出すのは難しく、いかに成熟へ迎うのかが問われていた。

 その中では増税の前に、社会システムの風通しを良くし、とにかく経済活動の速度と質を上げることだ。それは「人」と「モノ」の動きであり、最も重要な「資金」の動きをとにかく早めることだろう。動けば、良い意味で摩擦熱も生まれ、副次的な効果も生まれる。

 理由はいくつもあるだろう。3ヶ月もたったのに、いぜんとして義援金が某公的組織の口座に多くが残っているような速度感では駄目だと思う。

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登録日:2011年 06月 09日 20:23:26

東北に依存していた自動車の部品供給


 光沢を出すための塗料、カーオーディオ関連の部品などの供給が止まり、工場で自動車が完成できない。それは国内に留まらず、北米、アジアへと広がっている。しかも影響はトヨタなどの国内メーカー留まらない。そこまで東北地方の工場に依存しているとは知らなかった。

 一方で、自動車業界は生き馬の目を抜く様な厳しいもの。今回の事態を受けて、それら部品などの供給を他国に移す動きもあるし、これを契機に売上のシェアを伸ばそうとしている企業もある。ここでも、もはやただの復旧ではなく、復興が求められている。

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登録日:2011年 04月 23日 23:45:00

資本主義と付き合う以外にないのだから


 それにしてもあっという間に千数百円も株価が下がる。円高も進む。輸出頼みの企業はたまったものではない。企業努力という言葉も虚しい。
 
 今のところ資本主義は、人類が作った最善のシステムだが、それを動かしているのも「人間」だ。そこに科学を持ち込んだ金融工学の一派も欲望には逆らえず、道を踏み外した。他方では、景気の「気」は気分的なものだからと、昨今、評判の悪い「思い」が好転換するのに期待する向きもある。
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登録日:2010年 05月 26日 22:12:37

資本は易々と国境を超えていく


 国内では主要企業の3月決算が出揃った。報道では業績は上向きとのこと。一方で政府の経済対策や外需依存は、そのままだ。

 少子高齢化。人口は減少し、このままでは国内消費は盛り上がらない。それに対応するべく、企業もさまざまな施策をとっているが、市場が根底から変化しているので、展望はなかなか開けない。

 そんな状況下でのユニクロの上海での旗艦店の開店だ。ユニクロは異様なほどの成長を遂げているが、それでも競合の海外ブランドと比較すると、総売上は半分程だという。とにかく「急ぎたい」のだろう。
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登録日:2010年 05月 15日 13:05:37

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プロフィール
Kazu
(男)
1951年04月01日
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樋口一希(Kazuki Higuchi)
建築ジャーナリスト・ライター・エディター
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