2007年 05月

「地域再生の条件」

思想的には自分とはかなり違う立場にあると思われる著者の本(本間義人・著、岩波新書)であるが、自分とよく似た考えと思いが述べられているので紹介したい。
一点目は、いわゆる三位一体の改革に関し、「当初から地方の側に負担を押しつける形で始まり、・・・・・2006年度予算では3兆円の補助金が削減され、かわりに約2兆3000億円の税源移譲が行われた。・・・その結果、2006年度の地方交付税は、2000年度の4分の3になった。どう見ても地方の犠牲の下に国の財政を建て直そうという仕掛けに他ならないことがわかる」(p12)(これが地域間格差を生じさせた)。
二点目は、大阪の地盤沈下について、「大阪が何かにつけ東京のあとを追うのに懸命でありすぎたという点を考えていました。すなわち、悪い意味で東京と横並びの都市を意識しすぎていた。大阪が大阪でありつづけるには、大阪らしさ、大阪にしかないものを強調するところに、その活路があるのではないか」(p104)。
私なりに論点を追加するならば、東京と対比されている大阪は、大阪市か大阪府か、或いは両者か、ということになる(取組としては大阪市のものとして紹介されているが)。

カテゴリー[ 地方自治 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 30日 23:28:20

ふるさと納税

都会に住んでいる地方出身者らが、自らの出身地の自治体に納税額の一部を振り向ける「ふるさと納税」が骨太の方針07に盛り込まれるという。7月の参院選をにらみ、与党として都市と地方の格差是正に取り組んでいることを示すのが目的であるらしい。しかし、税源移譲が住民税を使って行われるならば、人口の多い都市部に多く配分され、人口の少ない地方への配分が少なくなるのは当初から明らかであり、その歪みを交付税を使って正すとされたのが、いわゆる三位一体の改革ではなかったのか。
明らかに中央政府の責任転嫁であり、こんな理不尽を公約にされた日には選挙など戦えたものではない。

カテゴリー[ 地方分権 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 28日 23:57:47

昭和の大阪

写真集「昭和の大阪」を見て飽きない。堪らなく懐かしい風景や人々に出会う。
きっかけは、某施設の施設長さんが、「明日の記憶」ほどではないが、「博士の愛した数式」ぐらいまでは"向こう側"へ行きかけてしまっている入所者を"こちら側"に呼び戻すのに役立つ、と話されたことからである。
生まれる前に撮影された写真に郷愁を覚えるのは、記憶が残る年齢に達するころまでは、同じような世の中が続いており、大きな変化がなかった、ということだろう。
高速道路がなく、市電が走っている風景は中欧の都市のようでもあり、雑踏は東南アジアの大都市の下町のようでもある。

カテゴリー[ 都市格 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 27日 23:59:05

鈍感力

ネコがいます。冬場は一緒に寝ています。
一はかなりの高齢で歯に問題を抱えています。一は助かるためには仕方が無かったとは言え下半身に障害があります。第三者からすると、我が家は多分動物病院のような臭いを放っているはずなのです。ところが住人にはこの臭いが殆んど臭いません。鈍感力はこのようにして鍛えられてしまうのでしょうか。要注意です。

カテゴリー[ 身辺雑記 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 26日 23:56:47

栗山町議会基本条例②

HPで報告したこと以外で注目したいのは、「議員は財政に弱い、という問題をクリアしなければ議員の存在、議員の力も議会の力も認められないと思い、栗山町中長期財政問題特別委員会をつくった」(橋場・同町議会議長)という発言です。
「住民負担が増え、最悪の事態、財政再建団体になると住民は「何をあなたがたはやっていたんだ」と怒る。だから、(議会は)きちんと是々非々の立場で臨みながら、きちんとまちの流れは検証する。これは議会の使命からいって当然のことだ」(同)。
議員団でも同様の調査PTを作ると、府財政が孕む平成24年以降の闇に光を当てることも可能です。

カテゴリー[ 財政 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 24日 23:34:19

自分を創る

委員会の配属と並行して、府議団政調会の下部組織として3つのプロジェクトチームが立ち上げられた。政策面での棚卸第2弾、第3弾である。昨年は1年間で10の出資法人等について、そういう形で公共サービスを提供することが本当に必要か調査研究し知事部局に提言した。メンバー5人の日程を調整するだけでも大変なのに、1年間、メンバーの方には大変なご尽力をいただいた。政策集団を空念仏に終わらせるまい、という意気込みが推進力となったのであろう。誰に頼まれたわけでもない。何の意味も無い、という人さえいるかもしれない。しかし、あるものはその提言に従って動きつつある。府民の議会を作るための修行と思って頑張っていただきたい。府民の議会に相応しい議員が創られること請合いです。

カテゴリー[ 大阪府議会 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 23日 23:59:30

マナリズム

必ずしもマナリズムを否定しているわけではありません。歌舞伎や建築の形式美、様式美はマナリズムを克服したところに成立するからです。
しかし、期初めの議会に出席すること3回目にして始めて舞台裏(議会運営協議会)を覗きましたが、マナリズムの悪しき面が散見されます。
会派の議員数に応じて空間が与えられる一方、人的資源(党担当職員、調査課職員)は変化なし。やる気満々の松井政調会長を支えるスタッフが4人では、例えば調査プロジェクトチームに属する議員に負担がかかりすぎます。
議会の人事は議長の人事です。新議長には、先ず、こういうところの具体的な改革からお始めいただきたいものです。

カテゴリー[ 集団の力学 ], コメント[3], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 22日 23:56:12

議長選挙②

自民党府議団の議長候補が今日決まりました。
理事者諸氏におかれましては、どのような反応か知る由もありませんが、爾後百年の二元代表制の有り様は方向付けていただけると確信できる所信演説でした。
政調会長が政策面須らく棚卸に取組んでいただけるのと同様、幹事長、議長は議会の旧弊、陋習の棚卸に精勤される様子です。
大阪府と府議会の御維新、第一幕の開演です。

カテゴリー[ 大阪府議会 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 21日 23:47:39

議長選挙

自民党府議団の議長候補が明日21日に選出されます。話し合いで決まるのか、選挙になるのか、今のところ不明です。
本来4年間が議長の任期と考えられるところ、長らく続いた官治・集権体制の下で、1年交代が不文律となり、それなら次は私の番、という思いを全ての議員が持ってしまってもおかしくない時代が先年まで続いていました。
ところが、時代は変わったのです。分権の進行は、首長にこれまでにない強大な権限を与えるようになります。その首長に対峙し、二元代表制を機能させていくには、議会本来の議事機能、チェック機能、そして提案機能を十全に発揮させることのできる議会制度の確立が求められます。議長が一年交代では、そういう制度の確立に手をつける前に任期が終わってしまうでしょう。
まさしく心理の深層を垣間見るようなイベントが議長選挙ですが、選ぶ側も、時代変化を考慮に入れないことには、有権者にも相手にされない議会になってしまいます。

カテゴリー[ 大阪府議会 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 20日 23:31:03

親の心

親思う心にまさる親心、という言い伝えがあります。子は親のことを思っているが、親は子のことをそれ以上に思っていた。
言い伝え、というのは、一昔、二昔前まではそうだった、ということです。
親殺し子殺しは、ギリシア悲劇以来西欧(アジアもか?)二千年のテーマかもしれませんが、何故、今、西欧の国ではなく、他ならぬこの日本で悲劇が誕生し続けるのでしょうか。
私見では、親が親になっていないからです。漢和辞典的に言うと、きになるから立って見ているのが親です。気にして見ないなら親にはならないのです(立って見ているのを逸脱しても同様です)。
家出は昔ほどあるのでしょうか。多分、少ないと思います。出て行くほどの家が無いからです。仏陀は出家をしたのではない、家出したのだ、という指摘(山折哲雄)は、ある意味、宗教誕生の核心をついていると思います。堅牢なる家から、子が出て行くのではなく、親が出て行く。その画期がなくして新たな秩序(宗教)は成立しません。
堅牢な家は無い、志をもって出て行く親も無い。
今日の自民党大阪府連役員会に出席しての感想です。

カテゴリー[ 身辺雑記 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 05月 19日 23:56:22

1   |   2      »      

カレンダー
< 2007年 05月 >


1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

プロフィール
浅田 均
http://www.asd2a.com
大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
最近のコメント
[09/04] 松浦米子さんの誤解 城東区中央1丁目在
[07/29] 松浦米子さんの誤解 戦争遺構研究会
[07/28] 松浦米子さんの誤解 成田
[07/04] 議会の役割 府民
[06/26] 松浦米子さんの誤解 西南職員
[06/11] 議会の役割 府民
[06/09] 議会の役割 府民
[06/07] 議会の役割 山中仁
[06/06] 議会の役割 府職員府民
[05/30] 松浦米子さんの誤解 赤地泰昭
最近のトラックバック
検索