2008年 03月
栗山町議会を訪ねる
待望久しかった栗山町議会に議員団有志で出向き、橋場・町議会議長と中尾・町議会事務局長から「栗山町議会基本条例」の誕生から今日まで、また、今後についてお伺いした。
朝日新聞の連載「地域格差に挑む」に栗山町が取り上げられた時点で、既に視察目的の来訪者が2千人を超えた、と報じられていたが、「『議会力』鍛えて自立へ」という見出しが躍るやその数はさらに増え、門前雀羅をなすらしい(当日も他の地方議会の議員と大学教授が同席されていた)。
平成17年に同様の条例制定を目指した者にとっては、功名争いに敗れた悔しさが無いと言えば嘘になるが、成果、効果を旧知の中尾・事務局長から直接にお尋ねすることが訪問の目的だった。効果については上述の通りである。成果について、詳細は報告書にまとめる予定だが、「議会がチェック機能を果たすための前提条件を確立し」、議会が文字通りの住民代表機関になり「地域経営者としての議員」の合議体に変身した、と言えようか。お仕着せの審議会に議員が委員としてはいることもない。こちらの表現を使わせてもらえば、「行政の議会」から「住民の議会」へ進化したのである。
とは言え、一般会計予算約74億円のうち地方交付税が約32億円、財政力指数0.307、公債費比率25.0という厳しい財政状況に変わりはない。住民の代表機関がどのように財政再建の舵を取るのか、第2ステージにも注目したい。
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登録日:2008年 03月 30日 23:55:55
序章
2月議会が閉会した。
今議会の議論の主たるものは暫定予算の是非であり、財政再建の方法、事務事業等の見直しの経緯・結果と評価、新知事の府政ビジョン等に関しては全て7月の臨時議会に先送りされた。というより、知事だけが大きくクローズアップされ(知事のお陰で背景としての府議会に光が当たるようになったのは事実だが)、議案の中身や議会自体は遠景に退いた、というのが実情だろう。
知事が命がけで府政改革に取組むというなら、議会も本気で議会改革に取組む必要があるだろう。少なくとも財政のチェックができることを府民に証明しないことには、存在自体を否定されることになるだろう。
議会力を鍛える仕組み、機構、制度、政策の構築に取りかかりたい。
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登録日:2008年 03月 25日 23:43:15
メディアと政治
2月議会開会と前後して放送局の中継車が府庁の駐車場に目立つようになった。
普段は放送メディアにあまり関心を持ってもらえない広域自治体の議員として、このような事態は本当は慶賀すべきことなのだろう。多くの有権者が府政に関心を持つようになるし、議会での話題が直ちに茶の間に飛び込む。一議員が問題提起しても歯牙にもかけなかった多数の放送局が、有名人知事が同様のことを発言すると中継までして報道してくれる。
何が起きているのだろうと考えると、(フランスの社会学者ならずとも)「存在するとは、テレビ画面で知覚されること、つまりはジャーナリストによって認知されること、ジャーナリストに『よく見られること』なのだ」(ブルデュー)という言説に辿り着く。放送メディアにとって、とりわけワイドショー系の番組にとって、府庁の中で「存在する」のは知事だけなのだ。というよりは、その放送メディア世界で「存在する人」が知事に選ばれた、という表現の方が正確だろう。その唯一の存在が視聴率という神と手を結ぶ。
放送メディアの中心は、あくまでも彼らにとって「存在する人」だけだから、ともすれば議会での議論、議案の中身に関する報道は希薄になりがちである。(話題になっている府財政に係る事実(一次資料)を詳細に把握しており、また正確に解説できる放送ジャーナリストは、私の知る限りほんの数人か?)
正午のニュース番組を作るには、前日の夜のニュースと朝刊を読まなければならないだろう。これが循環し、ある種の閉塞状況を作ってしまうとすればメディアにとっても府民にとっても不幸なことである。放送ジャーナリズムに歪みがあるとすれば、それを是正できるのは活字メディアだけだろう。悪循環の輪を断ち切る活字メディアの活躍を期待したい。
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登録日:2008年 03月 06日 23:54:57
再建のシナリオ
私の政治課題として「再建のシナリオ」を考えている。
いろいろとご感想をいただくが、一番多いのが、内容がわかりにくい、というご指摘である。説明の拙さもあるのだろうが、地方財政制度の複雑さが前提としてあるのは事実である。
例えば、府債残高を見る。借金5兆円超というが(利払いも含めると7兆円近くになるだろう。起債残に利息はカウントされていない)、国の要請により起債し返済は後年度100%交付税措置されるものから、府の事情により丸ごと府の責任で返済する必要があるものまで起債、返済内容も様々である。(100%交付税措置されるといっても基準財政需要額に100%算入されるだけで起債額と同額が交付税交付金としてもらえるのではない。)
このうち、どれだけを府の純債務と見なすのか。
他方、歳出に公債費として計上される額が府債の返済額と思うが、実は公債管理特別会計に繰り入れられる額であって、実際借り手に返済される額は一般会計上は表に出てこない。それでは、新発債より公債費が上回ればプライマリーバランス(基礎的財政収支)の黒字は保てるという議論も保証されない。
知事は倒産会社同然と言われるが、負債が資産を上回る債務超過状態ではないし基金残もある。
定義を質した上で(例えば知事の言う収入という表現に起債は含まれるのか否か)、様々な観点から府政、とりわけ府財政の現状を明らかにする。さらに、その事実から再建の処方箋を導く。府再生の道程、また将来ヴィジョンを明らかにする。選挙の意義、二元代表制の正当性、議会の存在理由等々までが逆に問われている代表質問が明日から始まる。
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登録日:2008年 03月 04日 23:59:42
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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- [09/07] 政務調査費の返還請求について
- [09/05] またしてもメディアの犠牲者
- [09/04] 再びメディアの皆様へ②
- [09/03] 再びメディアの皆様へ
- [07/16] メディアの皆様へ
- [04/11] 議会の役割
- [04/09] 前略、橋下徹様
- [04/07] 議会改革②
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