2009年 07月

総選挙の争点②

(もちろん総選挙の争点は外交、防衛から内政の諸課題まで多岐にわたる。今回取り上げているのは「地方分権」に的を絞れば何が争点か、ということである。)

片山教授が指摘されていることで、当方も繰り返し述べているのは、自治体が自分の意思で借金ができないことである。
現在、地方債を発行するには国の同意を得なければならない(地方財政法)。(地方財政計画を国が決めるのも、自己決定、自己責任の分権推進派から見るとおかしな話である。)

片山教授は、知事時代、地方債に関する国の関与を廃止するよう要請しようとされたが賛意を示した知事は一人しかいなかったと述懐されている。
この点に関して当方は、起債(借金)の可否はマーケットと議会の判断に依るべし、という主張を続けている。だからこそ、議会の判断力、「議会力」を強める工夫と努力が議会に求められるのである。

この点についても、住民自治の強化という観点から、各党がマニフェストに何を書くか注目している。

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登録日:2009年 07月 23日 23:54:11

総選挙の争点①

「(政党が)全国知事会の要請をそのまま受け入れることが、果たして真の分権改革につながるのか」、片山善博・慶大教授が2点疑問を投げかけている(日経グローカル 7/20 No.128)。
片山先生の言われるように「真の地方分権改革」の目的は、自治体やその長を強くすることではなく、住民意思を自治体行政により反映させやすくすることにある。(この点に関しては全く同感であり、そのために、府議会として政務調査費に関する条例の改正、さらには議会基本条例を制定したところである。)

だから、知事会の7点の要請のうち「地方消費税の充実・引き上げを」という要請はおかしい。何故なら、地方消費税について言えば、「地方政府の仕事を増やせば税率が上がり、仕事を減らせば税率が下がる。このメカニズムを通して住民・議会が自治体の財政運営の在り方を決めるのが地方自治の本質」なのに、税率変動の自由は国にあって地方にはないからである。

この点に関し、橋下知事は16日の記者会見で「消費税の増税に関する全国知事会の提言は納得できない。国会議員にだけ増税で頑張れ、というのは全く理解できない」と発言しているが、片山教授の見解と同様的を得た発言である。

「地方消費税の充実・引き上げを」という知事会の要請に対し各党がどのような見解とマニフェストを示すのか、一番注目している。

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登録日:2009年 07月 22日 21:24:13

自民党都議の不幸

当然のことながら、国会と地方議会の争点は異なる。
例えば、昨年来の首相の数ある失態を都議選のネガティブキャンペーンに使われるとしたら、そもそもが筋違いであり知事や都議候補にとっては迷惑もいいとこだろう。
ところが政党に所属している限り、そういう部分も有権者にとっては判断の基準にならざるをえない。
これは如何にもおかしなことなので、政党組織も分権化する必要がある旨かねてより主張しているのである。

大阪府の財政規律の回復の必要性をどこよりも強く主張したのは自民党であったが、(金利ゼロに近い状況で需要不足を補うためには財政出動しかなかったということは認めるにせよ)赤字国債を15兆円近く発行し、国の財政規律の回復を先送り、棚上げしたのも自民党なのである。

自民党の国会議員は何とか自分の劣勢を挽回するために都議選を利用したかっただろう。それが、都議候補に如何に迷惑であったかは察するにあまりあるし、同情を禁じ得ない。

こういうところにも分権を進める必要がある。国会の争点と地方議会のそれが自ずから全く違うようになるのだから。

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登録日:2009年 07月 11日 23:50:41

本末転倒

以下は朝日新聞。
自民党は衆院選の政権公約(マニフェスト)に、全国知事会の求める「国と地方の税源配分5対5の実現」を盛り込まない方向になった。・・・財源部分で消費増税を含めた税制改革の全体像が見えない中では明記できない、との認識で一致した。

「国と地方の税源配分5対5の実現」は全国都道府県議長会の求めでもある。即ち、全国都道府県会議員の要求でもあるのだ。それに応えずして何が分権だ。何のための選挙だ。

財源部分で消費増税を含めた税制改革の全体像が見えない中では明記できない、というのも本末転倒である。国と地方の税源配分5対5を実現させるために、どのように税制を改革するのかが問われているのであり、そのためのマニフェストを作成するのでなければ、戦わずしての敗戦宣言に等しい。

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登録日:2009年 07月 08日 01:31:29

中川秀直氏の矛盾

以下は産経(7月2日)。
自民党の中川秀直元幹事長は2日夜の日本テレビCS番組で、公務員制度改革などに関する主張が党のマニフェスト(政権公約)に盛り込まれなければ、賛同する議員とともに独自の政権公約を掲げて衆院選に臨む意向を示した。離党の可能性については「まだ、ない」と否定した。

公務員制度改革など氏の主張の一部については賛成である。しかし、小選挙区制というのは政党と政党の戦いである。一つの政党の中に複数のマニフェストがあるというのは、一国にあって最高法規たる憲法が二つあるのと同様であり、どちらが真正の自民党かという「正当性」論争を抱えたまま、つまり、有権者から見れば内乱状態を抱えたまま選挙を戦うことになる。困るのは自民党の支持者だけではない。一般の有権者も、どちらが自民党の主張なのかと頭を抱えることになる。当然のことながら、政党のマニフェストは一つでなければ政党の体をなさない。できなければ同じ考えに賛同する新たな勢力を別の旗の下に結集させるべきである。

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登録日:2009年 07月 03日 01:33:43

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プロフィール
浅田 均
http://www.asd2a.com
大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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