異議申し立ての二律背反
代理委任というものに対する最も根源的な問いは、その社会的作動の仕組みに内在する矛盾が露呈するような状況から現れてくる。実際、代理委任にもとづく集合行為には、つねに権限が簒奪され我有化されるという脅威がつきまとう。・・・・・
・・・・・代理人を頼りにするしかない人々の側の視点に立ってみると、その人々はひとりの他者という人格を通して、強力で正統な発言、権限を与えられ権威のある発言を手に入れることができるが、それはただ、一般的な発言、公式の代理人によって生み出され差し出されたような共通意見によって、自分の声を失い、自分たち独自のものであるかもしれない表現を奪われる危険を犯しているだけかもしれない。・・・・・
・・・・・自分たちが言わなければならないことと、代弁者の権限を付与された発言によって言われることの間の不一致のために、団体からの脱退か抗議かというジレンマに立たされる。・・・こうした無力な状態を逃れられるのは、多くの場合、新しい組織を設立することによってでしかない。しかし、それ自体、正当な抗議を独占的に保持するものとして、新たな異議申し立てや、新たな異端的脱会という危険に直面することになる。これこそ、宗教改革派の教会が直面した二律背反である。
同じ運命は政治の世界におけるあらゆるセクトでも生じる。(「国家の神秘」、ピエール・ブルデュー)
ブルデューと政治的な立場はかなり異なる。しかし、政治社会学者あるいは政治哲学者としての彼の言論には、聞く耳を持つ人たちには非常に有益な知見が散りばめられているだろう。
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登録日:2009年 04月 26日 23:43:21
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- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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