カテゴリー [財政]
褒め殺し
橋下改革の成果として11年ぶりに一般会計当初予算案が黒字に転じる、と各紙が報道している。予算の先食いをしなくても済むことは財政再建の第一歩として素直に評価したい。
しかしながら、財政の健全化という観点から言えば、黒転はほんの最初の一歩に過ぎない。
(借金返済のために積み立てていた)減債基金から一般財源に借り入れてなお予算の先食いをしなければ回っていかない状態から、借入も先食いもしなくて済むようになったのは確かに橋下改革の成果に違いない。
しかし、平成13年から19年度まで、減債基金から借り入れ使ってしまった5502億円に上る累積赤字はそのままである。借換債を増発し、先送りした借金返済分3500億円まで加えると、予算上は表に出ない9000億円になんなんとする隠れ赤字は依然として残っているのである。毎年300億円の黒字を計上できたとしても返済に30年かかる額である。
逆にいえば、隠れ借金を返済するために始められたのが橋下改革であり、単年度黒字が達成されないと話にならないのである。
この当然のことを新聞は何故書かないのだろう。
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登録日:2009年 02月 12日 23:26:00
橋下知事のジレンマ
地方交付税法に以下の条文がある。
第六条の三
2 毎年度分として交付すべき普通交付税の総額が引き続き第十条第二項本文の規定によつて各地方団体について算定した額の合算額と著しく異なることとなつた場合においては、地方財政若しくは地方行政に係る制度の改正又は第六条第一項に定める率の変更を行うものとする。
第六条第一項は以下の通りである。
第六条 所得税及び酒税の収入額のそれぞれ百分の三十二、法人税の収入額の百分の三十四、消費税の収入額の百分の二十九・五並びにたばこ税の収入額の百分の二十五をもつて交付税とする。
つまり、普通交付税総額が著しく不足するときは、国税の一定割合を引き上げることになっている。この限りにおいて、歳入と歳出は一致するわけであるが、国税の一定割合は引き上げられたことがない。したがって、歳入不足の状態を解消するためには歳出を削減するしかないのである。
橋下知事は財政規律の回復という府議会の要請に誠実に応えようとしている。増税でも借金でもない方法で財政規律を回復させようとしている。これは評価されて然るべきである。
しかしながら、地方財政計画の収支不足を解消する仕組みが機能するようにならない限り、いくら行財政改革に取組んでみても、結局は財務省が喜ぶだけなのだ。
さらに深刻な税収不足が予想されるところ、議会も知恵を絞らなければならない。
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登録日:2008年 12月 02日 23:21:13
国破れて
世界的な金融危機が地方自治体の財政運営にも影響を及ぼし始めた。金融市場から資金を集める地方債に買い手がつかず、東京都や大阪府などが相次いで発行中止に追い込まれているのだ。10月に発行できなかった地方債は総額1千億円。「買ったら損をしかねない」という投資家心理が、本来はリスクゼロとされる地方債市場も揺さぶっている(朝日新聞、10月28日)。
この記事の主語は「世界的な金融危機」である。しかし、その世界的な金融危機が日本の誤った金融政策によって生じたとしたら、回り回って国が地方の首を絞めている、ということになる。
野口悠紀雄教授によると「為替レートが自由に動けば、日本が低金利であっても、必ずしも円キャリー取引が利益を生むわけではない。円キャリー取引が大規模に発生したのは、日本政府が為替市場に介入して円高の進行を阻止したからだ」ということになる。事実、日本の外貨準備高は約1兆ドル(約100兆円)(2007年)に上る。この巨額のカネが過剰流動性の原因になり、世界の金融市場を混乱させてきたことは疑うことのできない事実である(こういう事実、また、円高による含み損が約20兆円にもなることに、先日の小池某総裁選候補は言及だにしなかった)。
政府は非常に困難な判断を迫られている。金融緩和を継続させれば今回のような金融危機を防止できない。地方にとっては地方債の買い手が付かない。しかし、金利を上げると一般的に需要が縮小してしまうし、地方債の利払いが財政の圧迫要因になる。
総選挙などしている場合ではないのだ。
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登録日:2008年 10月 29日 23:59:20
何を隠そうシリーズ⑫
恒例の議員団ブレインストーミングは、松井・政調会長の名進行が新たに加わっていただいた議員諸氏等の本音トークを引き出し、自分的にはこれまでで一番実りあるものとなりました。さらに、私にとって有益だったのは、議員諸氏に加えて記者諸氏(オブザーバーとしてご参加いただいた)らからも幾つかの本音を聞かせていただいたことでした。中でも一番多くお聞かせいただいたのは、府財政に係る数字(予算、決算、一般政策経費等)をどのように言語化できるかという難題でしたが、何を隠そう、私も議員になって数年は決算と予算を(与えられるのは款、項、目、節に記載された数字とごく簡単な説明書きだけ)どのように有権者の皆さんに説明したらよいのか考えるだけで、アメリカ留学時に理解に費やした数倍の時間を費やしたのは事実です。
例えば、一般会計の内訳を見ても、それぞれに府債、国庫等が含まれているので一般財源(府税収入+地方交付税等)がどのように配分されているのか分かりません。本年度の場合、人件費は9265億円計上されていますが、ここには府債、国庫からの1340億円が含まれているので、一般財源から人件費に充当されているのは7926億円になります。
人件費、扶助費、公債費等が義務的経費として一括りにされますが、これらの数字は経常収支比率を算定する際の経常経費とは異なります。経常経費に充当される一般財源の内訳は、知事の政治理念を直接的に反映するものと思われますが、予算書を読むだけでは絶対にわからないのです(分かり易い予算・決算書の作成は議員団として何年も前から要望し続けています)。この陥穽を見抜けるのは議会と記者諸氏以外にはいないのです。
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登録日:2007年 08月 08日 23:37:11
栗山町議会基本条例②
HPで報告したこと以外で注目したいのは、「議員は財政に弱い、という問題をクリアしなければ議員の存在、議員の力も議会の力も認められないと思い、栗山町中長期財政問題特別委員会をつくった」(橋場・同町議会議長)という発言です。
「住民負担が増え、最悪の事態、財政再建団体になると住民は「何をあなたがたはやっていたんだ」と怒る。だから、(議会は)きちんと是々非々の立場で臨みながら、きちんとまちの流れは検証する。これは議会の使命からいって当然のことだ」(同)。
議員団でも同様の調査PTを作ると、府財政が孕む平成24年以降の闇に光を当てることも可能です。
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登録日:2007年 05月 24日 23:34:19
尾籠な話ですが
我慢の限界は既に超えてしまっている。しかし、用を足す場所も機会もない。冷や汗が流れ始めた。こういう経験をされた方はかなりいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時、漏らすのは最小限に。これを「ちびる・みにまむ」の原則といいます。
外務省でも初めて在外公館に出る若い外交官等に、「話し合い、交渉が非常に長引いた場合でも、用を足すために席をはずしてはならない。その場で始末するよう」指導するようです。えてして人が席を離れたときに秘密裏の交渉が成立してしまうことがあるからです。
一方、シビルミニマムの方は既に「最低限度」が達成されています。行政が関わるべきはミニマムの達成までで、そこからは質の整備に構造を転換させる必要があります。いつまでもシビルミニマムを量の拡大と捉えているトップの意識構造。(だから先日発表された行財政改革プログラムでも量を削ることだけが目標になっています)。これを変えずして府政の構造改革などありえません。「ちびる・みにまむ」とは原則が異なるのです。
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登録日:2006年 09月 17日 23:47:52
竹中大臣に質問です
7月31日に大阪市で開かれるタウンミーティングに竹中総務大臣が出席されるそうです。そこで、一般参加者として応募されている方から大臣にお尋ねいただきたいことがあります。
少子高齢化が進むと、①高齢化により社会保障費が増大する、②労働者人口が減るから給与所得税収も減る、ので政府の赤字はますます増える。この赤字を埋めるための方法として消費税率を上げることだけが話題になっているが、国債に依存せざるをえない部分が残る。民間の銀行が国債の主たる引き受け手になると収益が圧迫されるから、経済全体の立場から考えると、郵貯が国債を吸収することが望ましい。従って、郵政の民営化は全くの時代錯誤である。という議論がありますが、これに対して大臣はどうお答えになりますか?
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登録日:2006年 07月 29日 23:23:52
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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