カテゴリー [行政経営]
栗山町議会を訪ねる
待望久しかった栗山町議会に議員団有志で出向き、橋場・町議会議長と中尾・町議会事務局長から「栗山町議会基本条例」の誕生から今日まで、また、今後についてお伺いした。
朝日新聞の連載「地域格差に挑む」に栗山町が取り上げられた時点で、既に視察目的の来訪者が2千人を超えた、と報じられていたが、「『議会力』鍛えて自立へ」という見出しが躍るやその数はさらに増え、門前雀羅をなすらしい(当日も他の地方議会の議員と大学教授が同席されていた)。
平成17年に同様の条例制定を目指した者にとっては、功名争いに敗れた悔しさが無いと言えば嘘になるが、成果、効果を旧知の中尾・事務局長から直接にお尋ねすることが訪問の目的だった。効果については上述の通りである。成果について、詳細は報告書にまとめる予定だが、「議会がチェック機能を果たすための前提条件を確立し」、議会が文字通りの住民代表機関になり「地域経営者としての議員」の合議体に変身した、と言えようか。お仕着せの審議会に議員が委員としてはいることもない。こちらの表現を使わせてもらえば、「行政の議会」から「住民の議会」へ進化したのである。
とは言え、一般会計予算約74億円のうち地方交付税が約32億円、財政力指数0.307、公債費比率25.0という厳しい財政状況に変わりはない。住民の代表機関がどのように財政再建の舵を取るのか、第2ステージにも注目したい。
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登録日:2008年 03月 30日 23:55:55
そのまんま報告
例年だと翌年度の予算案は2月上旬頃までに固められて2月議会にかけられる。ところが1月に選挙で選ばれた新知事は前知事時代の予算編成方針を大幅に変更すると表明されている。既に前知事の任期中に編成されていた予算案を短期間で大きく変えることができるのか。
「そのまんまマニフェスト」を掲げ昨年1月に当選された東国原・宮崎県知事の場合はどうだったのか調査したところ概要は以下の通り。
1.知事当選直後に、既に編成していた予算案の85%(約4660億円)を当初予算(骨格予算)とすることで知事の了解を得る。
2.知事マニフェストを予算に反映させるためマニフェストに基づいて県の総合計画を策定する。
3.総合計画のうち直ちに予算化できるものを肉付け予算(15%、約1000億円)として編成、6月に補正予算を組む。
4.当初予算(骨格予算)には義務的経費(人件費、扶助費、公債費)の年間所用額全額、公共事業のうち年間所要見込み額の約40%、施設管理費、社会保障関係費等(義務的なもの)は年間所要見込み額を計上。
5.補正予算(肉付け予算)は知事マニフェストの実現を図るため政策的事業、新規事業を中心として編成する(知事が選挙中強く訴えた「新規立地企業100社、新規雇用創出1万人の実現」は、具体策として企業立地促進補助金が5億円から50億円に引き上げられた)
なお、198の事務事業の評価については平成19年7月に「宮崎県事業仕分け委員会」が設置され、同11月に最終提言がまとめられている。
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登録日:2008年 02月 07日 23:06:14
祝!!西口・守口市長
府議会で苦楽を共にした西口勇氏が見事守口市の市長に当選された。心からの祝意を捧げたい。
早速、西口市長は「民間の経営感覚」を活かし「夢と希望の持てる街・守口」の実現のため、示されたマニフェストに従って財政再建等、今ここにある危機を回避するための市政運営にとりかかられることになる。そのマニフェスト作成のお手伝いをさせていただく過程で、基礎自治体が抱える共通の課題と守口市に特有の問題点を勉強することになった。作業を共にしたものとして氏の行政手腕と、改革の行方を深い関心を持って見守りたいと思う。
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登録日:2007年 09月 09日 23:56:52
出資法人改革
「出資法人のあり方総点検の結果について」が公表された。
これに先立ち、わが会派では、昨年来「出資法人等調査プロジェクトチーム」を立上げ、個々の法人のあり方について調査し、順次提言を行っている。見直しの基準は、 「それぞれの団体は、何らかの行政目的を達成するために、府自身が執行するよりも府が出資等する外郭団体に委ねた方が合理的であるという判断に基づいて設立されたものと考えられる。しかしながら、外郭団体は役人の単なる天下り先という批判が常にあること、また、設立以来50年近くを経、すでに役割を終えていると考えられる団体、また、民間に任せたり、府本体が執行するほうがより効率的ではないかと考えられる団体があること。他方、総務省が平成15年12月に各都道府県知事に通知した「第3セクターに関する指針の改定」で、「出資法人等の経営悪化は設立団体の財政運営に大きな影響を及ぼす場合もあることから、地方公共団体は第3セクターの健全な運営の確保に万全を期し、もって住民の信頼に応えて行くことが不可欠であり、点検評価の結果を踏まえつつ、必要に応じて、事業の見直し、廃止、民間譲渡、完全民営化等を行うことが望まれる」と、同様の指摘していることに鑑み、対象団体の事業内容が今なお府の行政目的に適っているか」ということである。
その後追い点検で、わが会派の提言に反論することが目的であるのかもしれないが、報告書の冒頭、<出資法人設立の意義と課題>で、「出資法人設立の意義は、民間的手法の活用による効率的・効果的な行政目的の達成にある」と書かれてある。これは、例えばPFIの意義であって出資法人のそれではない。意義で誤解している報告の結果は推して知るべし、である。
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登録日:2007年 08月 30日 23:57:02
クリーンヒット
府の外郭団体である「タウン管理財団」が所有するビルと敷地の購入希望者が殺到。堺・シャープ新工場建設効果? と23日の毎日新聞が報じています。
このビルと敷地は3月に最低価格4億9千万円で一般競争入札を実施しましたが入札がゼロだったため随意契約に変更して4億9千万円で売却することに方針変更されました。すると約60社から購入希望が寄せられたのですが、何と同財団は抽選で売却先を決める、という決定をしたのです。60社から問い合わせがあるのなら、価格競争が見込めるのだから再度一般競争入札にすべきと判断し、同財団に指摘したのは、我が会派の政調会長であり、同財団の自主的な判断ではありません。(新聞だとこういう本当の経緯が伝わらない)。我が会派の政調会長もその役職の重要さに目覚められ毎日登庁され部屋におこもりの生活を送られているようですがその成果たるや顕著であります。佐賀北高の副島選手のホームランほどの派手さはありませんがそれに劣らないクリーンヒットでした。
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登録日:2007年 08月 23日 23:58:15
モラルハザード
「政治資金パーティーを開くのは3選の意欲のあらわれか?」
「意欲のない人がやっちゃいけない」
つまり、カネ集めパーティーを開くということは、3選の意欲があるということになる。
これは具体論であって一般論ではない。
しかし、こういう具体論に至る前に、知事は、自らがどれだけ府民利益をもたらし、或いは府民損失を生じさせ、トータルで果たしてプラスになるのかじっくり考るべきだ。りんくうタウンは当初の青写真通りになったのか、650億円で建てたゲートタワービルを何故50億円にも満たないお金で手放さなければならなかったのか、借金のカタに提供し戻ってこない17億円をお忘れか、府立大学農学部のりんくうタウン移転はどうなったのか、何故シャープは亀山へ、松下のプラズマは尼崎へ、武田薬品の研究所は藤沢へ行ってしまったのか、すぐに頭に浮かぶこれら失政のコストは誰が負担するのか。そして何よりも、平成23年度末で6448億円になんなんとする累積損失。年間で6400億円に上る府債の返済、917億円に上る利払い。ガバナンスの無さを象徴するような裏金。
株主(府民)の利益を犠牲にして経営者(知事)の利益を優先させれば、それはモラルハザードと言わざるを得ない。
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登録日:2007年 01月 10日 23:58:12
統計から
大阪府の一人当たり府民所得は(2003年度)304万円。最高は東京都の427万円、次いで愛知県、静岡県、滋賀県、神奈川県、千葉県ときて7位が大阪府である。因みに全県平均は296万円。最低は沖縄県の204万円である。
また、大阪府民一人当たりの平均個人所得(雇用者報酬、財産所得の家計分、企業所得の個人企業分の合計の県民一人当たり)は265万円。これも最高は東京都の349万円。次いで神奈川県、千葉県、愛知県、静岡県、埼玉県、滋賀県、富山県、栃木県、岐阜県、群馬県ときて12位が大阪府となる。全国平均は263万円。最低はこれも沖縄県の180万円である。(資料はいずれも日本国勢図会第64版)
大阪府の場合、一人当たり府民所得、府民一人当たりの平均個人所得のいずれもが全国平均なみである。県内総生産は東京都(83兆6303億円)に次いで、全国2位の38兆3236億円なのに、である。高付加価値型の産業に構造転換が図れていないことが原因の一つであるのは明らかだが、他に原因は考えられないのか。どうして解決してゆくのか。企業立地の促進を考える際、前提としていただきたい課題である。
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登録日:2007年 01月 06日 23:56:44
出資法人改革
議員団で「府の出資法人等調査プロジェクトチーム」を立上げ、第一弾として6月から調査、検討を続けていました7法人に関する提言を知事に申し出ましたところ、複数の新聞が取上げてくれました。我が党議員団の活動の一端が話題になった、というよりはむしろ、これからの議会のあるべき姿を先導している、という観点から報道していただいたのならば議員団の一員として栄誉なことだと思います。
未読の方のために、以下に朝日新聞の記事をご紹介しておきます。
5財団「廃止・縮小」 自民党府議団
2006年12月09日
自民党府議団は8日、府が出資する財団法人の改革案を太田房江知事に提言した。府の財政難を踏まえ、第一次調査対象とした7法人のうち5法人について、廃止や見直しを求めた。 提言は府公園協会について、緑化推進事業を府本体に移した上で、府営公園の維持・管理業務や駐車場・売店の経営などはすべて民営化が可能、と指摘。最終的には協会組織の廃止を求めた。 御堂筋パレードなどを運営する大阪21世紀協会については「パレードは大阪市に、その他の事業は類似団体に移管が可能」とし、府の人的、財政的関与は必要ないと結論づけた。大阪鶴見フラワーセンターと府スポーツ・教育振興財団、大阪みどりのトラスト協会についても、完全民営化や府の関与縮小を提案している。 同府議団は、府出資の第三セクターで経営破綻(はたん)や公的資金の投入が相次いだことから、独自の調査チームで存続の可否を調べている。
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登録日:2006年 12月 10日 22:09:22
企業立地条例
何故この時期にこのような条例(とは言っても目的も、理念も、府の役割も何も明らかではない)の提案か(りんくうタウンに企業が寄り付かず、その活用方針の基本的方向性を検討していた平成13年頃に、言われるような条例が提案されていたならまだしも説得力はあったと思う)。
武田薬品研究所の彩都への誘致失敗が直接のきっかけだとすれば、何故、同研究所をはじめ、有力企業の府外転出が続くのか、徹底した原因分析が必要である。原因の分析をしないまま、言われているような条例を提案するなら、知事の失敗と、一人歩きした200億円という金額を後付で正当化しようとするもの以外の何者でもない。
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登録日:2006年 11月 10日 23:58:36
条例で企業が立地するか?
「府の企業誘致を一層強力に展開していくため、「企業立地条例(仮称)」を12月議会へ提案する」旨の議員団幹事長宛のおふれの写しが回ってきた。
内容については周知されていないが、報道によると(いつものことながら議会よりも先にプレスに情報を提供する手法には怒り以上のものを覚える)、補助金の上限を撤廃すること等により企業誘致を強化するのが目的とされている。
なるほど法律等で工場や大学を追い出すことはできた(工場等制限法)。しかし、その逆もまた真だろうか。否である。
武田薬品の研究所誘致の失敗から明らかになったのは、売上高1兆2122億円、営業利益4028億円(営業利益率33.2%)、経常利益4854億円(経常利益率40%)の超優良企業は、自治体からの補助金の多寡など事業投資リスクを軽減するものとは考えない、ということである。逆に言うと、リスクに挑んでいるから高い利益率を確保できるのである。
知事の言うように「企業の投資リスクを軽減する策を打つのは自治体の重要な任務」ならば、すべての企業はリスクを負っているのだから、すべての企業に補助金を与えなければならない。これでは社会主義国の企業である。欠損法人がいくら集まったところで税収は増えない。
もう一つ。既に武田に200億円という額が提示されていた、ということは、この額が参照基準(frame of the reference)になってしまう、ということである。それで、例えば10社誘致するのに2000億円使ったとして、投資に見合う回収はいつ見込めるのだろうか。行財政改革プログラムの実行可能性を妨げはしないのか。
高額の誘致競争は米大リーグの経営危機を思い起こさせる。トレード合戦で選手の年棒が上がりすぎたために成り立たなくなったチームは幾つもあるのだ。
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登録日:2006年 11月 07日 23:58:00
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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