カテゴリー [希望の構想]
「大阪維新」
畏友、上山信一著「大阪維新」(角川SSC新書)の売行きが好調と聞く。かなり前から「大阪の改革」について語り合ってきた者にとっては嬉しい限りである。しかも、「大阪維新」は、私が嘗て問いかけたことに対し、遥かに広がりと奥行きをもった答えを本にして用意してくれた。結論、理由、方法に関して。
畏友の畏友たる所以である。
著者も述べているように「大阪の改革はもはや改革屋、学者として客観的かつ冷静に語れないテーマになっている」。だから改革の必要性を書いた、と。
私たちも著者と危機感と処方箋を共有している。だから「大阪維新の会」を立ち上げた。私たちの活動の源泉はこの本の中にある、と言ってよい。
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登録日:2010年 09月 21日 00:29:44
総選挙を読み解く3(+1)冊の本③
昨年のような経済危機を経験すると(総需要が不足する状態を解消するため「バラマキ」と言われてもやむを得ない財政出動が緊急避難的に必要だった)、バラマキにも「やむを得ない(良いとは決して言えない)」ものと明らかに「悪い」ものがあることに注意が必要だ。
再分配政策(例えば、世代間の再分配政策が「年金制度」であり、地域間の再分配政策が「交付税制度」である)を拡充することが与野党の合意であるかのようなマニフェスツが示され、それに対しては情緒的な非難が多くなされているが、必要なのは①本当に必要な再分配政策か、②理念は何か、③マクロ的に見て実現可能か、に関する議論である。
そこで薦めたいのが「誰から取り、誰に与えるか」(井堀利宏著、東洋経済新報社)である。
年金についての「個人勘定賦課方式の導入」や年金支給開始を遅らせる等インパクトのある提案がなされているが、ここでは、地方分権に関する「個人勘定交付税」の提案を紹介する。中味は、「住民の税負担と公共サービスからの受益のリンクをより明確にするために、交付税相当額を当該地方自治体に交付するのではなく、その地域の住民に直接交付する。そして、自治体は交付税相当額を地方税の形で追加徴収する。・・・そうすれば、住民は自分たちの行財政サービスのために国からどの程度の金額が交付されているかをより実感できる。また、交付税の財源と比較して自治体が実際に提供する行政サービスがどの程度適切かどうかも、判断できる」
ここまで突っ込んだ提案はどの党のマニフェストにも書かれていない。
「国と地方の協議の場が法制化」されたら先ずこういう議論から始めるべきだろう。
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登録日:2009年 08月 14日 23:54:30
総選挙を読み解く3(+1)冊の本①
将来不安をどのように解消し安心・安全な社会をどう構築していくのかを考えるときに「安心乗数」という概念は非常に魅力的だ。
「アニマルスピリット」(ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー著、「東洋経済新報社」)では、この安心乗数という概念を筆頭に、人間の経済的意思決定に際しての合理的でない部分(これを著者らはケインズにあやかってアニマルスピリットと呼んでいる)を、①安心、②公平さ、③腐敗と背信、④貨幣錯覚、⑤物語、に分類し、それらのアニマルスピリットが経済をどう動かすのか説明している。
各党の政策を評価する際、とりわけ重要なのは、この「安心乗数」(安心が一単位変化したときの所得への影響)と「物語」即ち「自分が何者で何をやっているのかというわれわれの現実感覚は、自分や他人の人生のストーリーと絡み合っている。そうした物語の総和が国の物語や国際的な物語となって、経済で重要な役割を果たすようになる」というところだろう。
安心乗数では自民が民主を上回るだろう。しかし、「責任力」というのは自らを語るだけであって国民一人一人は自分たちの物語として受留められない。これに対し「政権交代」というのは理念ではないのだが、国民一人一人の物語として有権者は受け取るだろう。
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登録日:2009年 08月 09日 23:58:48
Yes, we can.
四半世紀前、アメリカに留学中、学期(約3カ月)ごとに2回の試験とは別に3~5本のペーパー(論文)を提出することが進級のための必要条件だった。初期に指導教授から繰り返し受けた注意が、今、思い起こされる。
それは、「君の論文には we(私たち)という主語がしばしば使われている。もし、それが事実なら we とは君を含む誰なのか明確にする必要がある。それを明確にできないなら、主語は we ではなく I とすべきだ」という、内容そのものに関しての注意というより、文化的背景に対する指摘と解すべきものであった。
(キング牧師の歴史に残る演説も「I have a dream.」であって「We have a dream.」ではなかった)
そのアメリカで、昨今、最も注目されたのがオバマ大統領の「Yes, we can.」という表現である。「"young and old, rich and poor, Democrat and Republican, black, white, Hispanic, Asian, Native American, gay, straight, disabled and not disabled”(老いも若きも、金持ちも貧乏人も、民主党員も共和党員も、黒人も白人もヒスパニックもアジア系も、先住民も、ゲイもそうでない人も、障害者も健常者も)」
We の中身を明確にしたうえで we という主語をアメリカを統合する符号として使っている。まさしく、「Change has come to America」(変化がアメリカに訪れている)なのだ。
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登録日:2009年 01月 20日 23:49:15
政治の約束
「互いに語り合う自由が実現されて初めて、語られるものとしての世界は、あらゆる側面において目に見える外的現実として、現れる。リアルな世界に生きることと、それについて語り合うことは、基本的に一つのことである。・・・出発して前例のないことを始める自由や、・・・多くの他者たちと言論において交流し世界が総体において多様であることを経験する自由は・・・過去においても現在においても決して政治の最終目的ではなく・・・政治的手段によって実現される何者かなのである。それは、むしろ、政治的事柄すべての実質であり意味なのだ。」(「政治の約束」ハンナ・アレント著)
世界が政治を通してのみ現れるものならば、言説が伝える世界は恐ろしく歪である。いや、世界が歪であるか、政治が歪であるかの何れかである。
否、政治が歪なのであろう。
語り合う自由はある。しかし、それは未だ実現されていないのだ。この国の民主主義(議会)制度においては。
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登録日:2009年 01月 05日 23:35:05
知事の悲嘆
隔靴掻痒というべきか、笛吹けど踊らずという比喩が適切なのか。
当たらずといえ遠からず、というのが知事の思いではなかろうか。
緊急経済対策、税収不足、ダム問題、公共建築物の耐震化、WTC買収等々、焦眉の急である府政の課題に対し、知事はいち早く解決に取組もうとしている。しかし、それを理解し支えるべきお役人の口から、「出来ない」理由はすぐに出てくるが、前向きの対応・解決策は殆ど聞こえてこない。(議会、少なくとも自民会派からは必要な提言・要望は適宜行っている。) 自らの課題を自ら発掘し、解決の処方箋まで提示するという意欲がみられない。
いっそのこと、もっと外部から人を執行機関に送り込み、city manager制に近いものにできないものか(海外の自治体では、首長が執行部代表を契約で雇用している)、真剣に考えてみる必要がある。
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登録日:2008年 11月 06日 23:59:29
休筆のお知らせ
選管に確認したところ公選法上の規定により明日からHPもBlogも更新ができません。
一候補者が「四月の気層の光の底を、唾し歯軋り行き来する。俺は一人の修羅なのだ」(宮沢賢治)、理想と現実の間で何を見、聞き、知り、どう反応するか、ドキュメンタリー風に書き差綴ったものを読んでいただく、というのも一興だと思うのですが、全く時代の流れに対応しない法律でも法は法、ソクラテスの学徒として悪法にも従わざるをえません。
次回は4月8日にお目にかかります。Bye for now.
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登録日:2007年 03月 29日 23:32:54
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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- [12/06] 成長戦略
- [12/02] 自ら首を絞める大阪府議会
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