カテゴリー [書評]
一望監視方式
「権力の読みかた」(萱野稔人著、青土社)の中で、著者はフーコーが問おうとした権力のあり方を「一望監視方式」(監視カメラのような装置。見られることなく見る装置を想像いただきたい)で説明している。
「一望監視装置のもとでは、監視される側の人間は自分がいつ監視されているのかわからない。だから、いつ監視されてもいいように振舞わなくてはならない。つまりそこでは、実際に監視されているかどうかにかわらず監視の効果がもたらされるのであり、その効果は監視される人間の側で自動的に再生産される」(同)。
議会は長のチェック機関というとき、法は議会に上記のような装置に象徴的に見られるような監視を想定しているのであろうか。
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登録日:2007年 09月 30日 23:59:37
環境倫理
「資本主義とは過剰なゴミを生産するシステムである、と言えなくもない。ある社会システムが資本主義であるかどうかを判定するには、製品が、その使用価値を失う前に廃棄されているかどうかを見ればよい。資本主義は、人々に、製品がまだ十分に使用に耐える内に、その製品を捨て去り、新たな製品へと置き換えることを要求する。」(大澤真幸著「ナショナリズムの由来」)
この考え方に立つならば、社会主義崩壊の後、資本主義の対立概念は環境倫理ということになる。どれだけ環境倫理を資本主義の諸元の中に潜ませることができるかが戦略の基本になる。
等等思いを巡らせながら読書を楽しんでいた矢先に安倍総理の退陣表明とは。政治の動力は民主主義であって資本主義ではないはずなのに。
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登録日:2007年 09月 16日 23:52:59
政策創造の論点
「自治体の政策創造」(青山佾著、三省堂)を読んだ。面白くて一気呵成に。
副知事を最後に36年間東京都に奉職された著者が、都庁職員としての蓄積、新しい理論、また、海外の潮流、交流等を含む豊富な経験を基に、例えば、「容積率制度はこれでいいか」、「特別養護老人ホームはまだ足りない」、「住宅問題は解決したか」、「商店街繁栄の条件」、「図書館改革」、「教育改革の論点」等論点を整理されたうえで、都市政策論として様々な提案をされている。同様の関心を持つ人には将に「政策創造研究」の梁山泊である。
梶本・前副知事におかれても、愛犬と戯れる合間に、このような遺産を後進に残されることを期待したい。
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登録日:2007年 09月 02日 23:22:08
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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