カテゴリー [マクロ経済]
成長戦略
成長戦略を立てるとき、必要なのは戦略を裏付ける経済理論であって、決してターゲッティングポリシーではない。経験が教えるだけでも、第5世代コンピュータ、キャプテンシステム、ISDN等々、ターゲティングポリシーで成功した試しはない。民間なら経営者が総退陣せざるを得ないような大失敗も、中央省庁は責任を取らない。いつも責任の所在は有耶無耶にされる。
経済理論と経験が教える成長戦略の柱は、①規制緩和(競争政策=参入促進)、②教育投資、③貿易促進、である。
自民党政権下の時も(小泉・竹中時代を除く)、現民主党政権下でも、こういう見地に立つ成長戦略は構築されていない。
例えば、電波主権と言う考え方からの解放が如何に欧米経済の回復を支えたか。そもそも何故EUが通貨統合まで行ったのか。何故TPPなのか。中央政党は議論すらできないでいる。
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登録日:2010年 12月 06日 00:04:47
耐えられない軽さ
クンデラの小説ではない。
首相の「成長戦略」である。
2020年までに国内総生産(GDP)を120兆円押し上げ、400万人の雇用を創出、と報じられているが、こういう高校生にでも見破られるインチキをメディアは何故批判しないのだろうか。
GDP120兆円ということは500兆円の約24%に当たる。成る程2009年から年率2%の成長が11年間続くとすれば2020年には24%になる。しかし、誰が09年度2%の成長を信じるのだろう。大阪府でも税収がマイナス7%と予測せざるを得ない経済状況である。1年目がマイナス成長になるとすれば、2年目からは2%以上の成長を見込めないことにはGDP120兆円増は不可能だ。
生産性の低い部門の構造改革をどのように進めるのか? その戦略を描けないで財政出動したところで、成長率には殆ど寄与することはないだろう。
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登録日:2009年 04月 14日 00:57:17
高橋洋一氏を読む
何故、評判になっているのか、自分なりに理解したい著者・著作は買って読むようにしている。「この金融政策が日本経済を救う」(光文社新書)は「さらば財務省」、「日本は財政危機ではない!」の延長で読んだが、「ええ加減にしてよ」と言いたくなるくらい酷い内容だ。こういう人が「小泉・竹中改革」の「司令塔」と言われると、開いた口が塞がらない。非常に優秀な学者が政権プレーンに参画するアメリカと違い、こういう二流の学者もどきが「司令塔」なんぞと言われるぐらいだから日本の経済政策は漂流するのだろう。(優秀な経済学者がいないというわけではないのだが)
先ず、「現在の景気後退の主犯人は、増税(定率減税の廃止)でもなく、ましてやサブプライム問題でもなく、06年の金融引き締めだった」という主張に同意する識者はいないだろう。日銀に対して何か個人的な怨恨でもあるのだろうか、と思わせるような日銀に対する敵意が繰り返し述べられるが、その一例がこういう表現になるとしたら、見当違いもいいところである。
現在、我が国で生じているのは景気後退ではなく、円安バブルの崩壊である。
実質ゼロ金利下で高橋氏が主張するように「25兆円の量的緩和」を行ってみたところで何の効果もない。
これを「国民のための正しい金融政策入門」などという触れ込みで売り出す出版社の責任は重い。こういう人に振り回されているとしたら中川秀直・元幹事長にも明日はないだろう。
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登録日:2009年 01月 04日 23:59:43
経済危機の行方②
政府の「生活対策」について(平成20年10月30日)の中で示されている、世界の金融資本市場が100年に一度の混乱に陥っている、という認識は間違っていないだろう。混乱の原因は何度も書いたように「超資本主義」が発明した「債権担保証券」である。(証券化を繰り返しているので最初のローンがどの証券のどこに入り込んでいるのかさえ分からない。)
ところが、この混乱の原因の一端を日本政府も負っているという認識が欠如している。それだからか、国際金融資本市場に、「日本の経験を活かした一段の発信を行う」とは書かれてあるものの、何がなされたわけでもない。G7の協調利下げに、少し遅れてではあるが加わっただけである。0.2%下げただけでは円安には誘導できない。超資本主義の生き残りに薬を与えるだけである。
金融資本市場安定対策の一つに「金融機関の流動性対策」(日本銀行における内外の金融機関への潤沢な流動性供給を期待)と書かれているが、0.2%の利下げだけが答えだとしたら正しくないだろう。「証券化商品の透明性・信頼性向上及び流通再開に向けた取り組み」という前に、ライシュが言うように、民主主義が資本主義を監督できるような国際的な仕組みを構築することが必要だ。(金融商品であれ、商品の原材料を明らかにするのは当然のことだろう。)
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登録日:2008年 11月 03日 23:53:04
経済危機の行方
波長の合う知事が波長の合わない朝日新聞と、昨今、何故だか波長が合う。
今回の世界的な金融危機に、日本政府の間違った金融、経済政策が影響していたことを、ごく少数の例外を除いて誰も指摘しない。政治家もメディアも学者も。そういう不満を募らせていた時に、歴史学者エマニュエル・トッドの談話を朝日新聞が掲載してくれたからだ(10月30日朝刊)。
トッドによると、「世界経済を牛耳っているのは、ウルトラリベラリズム(行き過ぎた自由主義)などに基づいた常軌を逸した考え方だ。・・・この世界で資本主義が唯一の現実的な制度であるのは間違いない。ただ、資本主義にも善玉と悪玉がある。いい資本主義はうまく統制され、悪い資本主義は国家の関与がなく(あったとしても、浅田付記)無秩序だ」
この考え方は、ロバート・ライシュが「Supercapitalism(超資本主義)」と呼ぶ現実と認識を一にするものである。ライシュは超資本主義と呼ぶ状況が生まれたのは1970年代以降と分析している。それ以来「消費者および投資家としての私たちは飛躍的に成長した。しかし一方で公共の利益を追求するという市民としての私たちの力は弱くなってしまった」のである。
超資本主義を克服するためには民主主義を強化し、超資本主義の「ゲームのルール」を変える必要があるわけだが、ライシュとトッドでは処方箋が異なる。
米連邦準備制度理事会(FRB)が29日、政策金利を0・5%引き下げ、1%の超低金利にした、と報道されている。日銀はどう対応するのだろうか。
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登録日:2008年 10月 30日 23:58:19
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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- [12/06] 成長戦略
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