カテゴリー [メディアと政治]

またしてもメディアの犠牲者

またしてもイェローペーパーが他紙に先駆けて教育委員候補2名の名前を報道しました。当たっていれば特ダネということになっていたのでしょう。しかし、残念ながら記事は正確ではありません。
教育委員会の形骸化については、知事も私も同様の認識で問題意識を共有しています。しかし、新しい教育委員の名前を、しかも間違えて報道することにどれだけの意味があるのでしょうか。
形骸化を改め、実質的なものにするために相応しい人かどうか、という問題意識をもって報道しているのかどうかこそが問われるべきでしょう。
罪人扱いされた訳ではありませんが、誤った報道をされた人に謝罪でもするのでしょうか。

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登録日:2008年 09月 05日 01:44:27

再びメディアの皆様へ②

「知事が府議ら14人提訴へ」という記事を皮切りに、各紙がこの件について報じています。
議会は、住民監査請求を受けて行われた外部監査人による監査の指摘を真摯に受け止め、納得できるものについては返還請求に応じる一方、条例についても使途基準の明確化や透明性の向上を図ることを目的に改正し現在に至っています。

私たちがメディアの皆さんに報じてもらいたいのは、何故、知事が議員を訴える、という普通ではない事態が生じているのかということです。
少なくとも私は、伝えられているように橋下知事の提訴に猛反発しているわけではありません。私が反発しているのは、個別外部監査における①監査手法の瑕疵、②監査基準の問題点、と③太田知事に提出した質問書に対しいかなる回答もなかったこと、④太田知事がこちら側の指摘を受けているのに適切な対応をとらなかったこと、⑤督促状は受理する理由がないので返却しているにも拘わらず督促したことを事実としていること、の5点です。

ここから導かれる結論は、①知事が適切な対応をとらなかったのだから提訴に反対する、か、②個別外部監査の瑕疵、問題点を明らかにする場は、最早、裁判しかないのだから提訴を受けて立つ、のいずれかになると思われます。

住民監査請求から住民訴訟に至る手続きはかなり複雑ですが、知事が議員を訴えなければ、逆に、知事が住民から訴えられる、という事実等を正確に説明していただきたいものです。

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登録日:2008年 09月 04日 00:01:28

再びメディアの皆様へ

天下の読売新聞もイェローペーパーに堕して行くのか?

扇情的で俗受けのする記事のみで部数を売る新聞はイギリス等ではイェローペーパーと呼ばれ、心ある国民には心の底から軽蔑されています。
日本でも五大紙の一つに数えられる天下の読売新聞がイェローペーパー路線を宣言するかのような記事を掲載しました。(9月2日朝刊)

記事の一部をそのまま以下に転記します。
「・・・。府監査委員は昨年6月、ハワイへの視察旅行や大型テレビ購入などを目的外使用として、返還させるよう府に勧告。府議と元府議計16人が『府政調査に使用した』などと主張したため、昨年9月、当時の太田房江知事が返還請求した。府議と元府議4人は府の督促にも応じず、府は『請求から1年以上、放置できない』と判断した。訴訟対象は当時の所属会派別で自民4人、共産9人、社民1人。橋下知事与党・自民会派の浅田均幹事長も含まれる。1人あたりの請求額は500万~15万円。提訴される府議の一人は『政調費の使い道は今でも正当だと思っており、裁判になれば正々堂々と主張する』と話している。」

この記事を、1年前の政調費騒動を全く知らない複数の方に読んでいただき、内容を要約してもらいました。全員揃って、①政調費を使ってハワイ旅行に出かけたり、大型テレビを買った議員がいる、②目的外支出だからその旅行代、テレビ代を返還せよと太田知事は請求したが16人の議員は府政調査だと言い張っている、③議員らは府の督促にも応じない、④浅田均幹事長もこの中に含まれている、⑤額は500万円~15万円。
理解したところを簡単に表現してもらうと、「浅田均幹事長も政調費を使ってハワイ旅行に行ったり、大型テレビを買ったりしていたので、知事から返還請求されているが『府政調査だ』と言い張り、督促しても返還に応じない。それで500万円の返還に応じるよう提訴する」というふうに理解されました。

上記①から⑤の文章を個別に読む限りいずれも間違いはありません。しかし、①から⑤までの文章を上記のように並べ、記事のような表現にすると、誰が読んでも複数の方が理解されたような理解しか成り立たなくなるのです。逆にいうと、読売新聞は読者がそう理解せざるを得ないよう、予断をもって浅田均個人を誹謗中傷することを意図した記事を書いたのです。理由は、多分、知事が最大会派の幹事長を訴える、という記事は大衆受けする、という記者の判断です。
私たちは住民監査請求の内容を真摯に受け止め、議長の下に「政務調査費のあり方協議会」を設置し(私が座長を務めました)政務調査費の使途基準を明確にする一方、外部監査人に目的外使用と指摘され、納得できる部分については返還に応じました。他方、外部監査については知事と監査委員に問題点を指摘し(例えば4人の外部監査人に統一した判断基準がなかったこと。現場確認作業が一切なかったこと等)、返還額の修正を求めましたが、知事も監査委員も何もしませんでした。

私自身は、目的外使用と指摘された約500万円のうち、明らかに事実誤認に基づいて返還請求された15万円を除き返還を済ませています。
事実と誤認の内容は以下の通りです。①事務所近くの駐車場に2台分のスペースを借りている、②1台分は事務所の車用に、もう1台分は来客用に賃借しており、2台分で年間60万円支払っている、③外部監査人基準によると2台分のうち1台分は案分する必要があるので計45万円計上できるところ30万円しか計上していなかった、④外部監査人はこちらの主張を失念し、1台分の駐車スペースしか借りていないと事実誤認の上、1台分30万円は後援会と政調費で按分すべきで、15万円は目的外使用、とした。

この明白に事実誤認に基づく請求に関しても、請求されるいわれはないことを太田知事と監査委員に文書で通知しましたが知事は事実確認も何もしませんでした。

「府の督促にも応じず」と、これも府側の一方的な主張だけを取り上げ記事にしていますが、私は、督促される理由がないから、「持ち帰ってもう一度事実関係を調べるよう」要求しています。こういう点に関しても読売新聞からは何の取材もありませんでした。

この記事に関して、読売新聞に抗議しました。記者からは「誤解を与えかねない表現だった。お詫びしたい」旨の言葉はありましたが、この記事を読んだであろう数十万の読者の誤解はとけません。読売新聞は松本サリン事件の教訓から何を学ぶこともなく、イェローペーパーへの道を驀進するのでしょうか。これで天下の公器などといえるのでしょうか。

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登録日:2008年 09月 03日 00:15:31

メディアの皆様へ

連日、7月議会の行方を取材しようと、東京等からも多くの記者の皆さんが幹事長を訪ねて下さいます。関心を持っていただくのは有難いことであり、大変有難く思っています。

残念なのは、その記事を書くことで、自分も関係者の一員として大阪の未来にどのように関わって行くのか、という姿勢と問題意識の希薄な方が多いことです。
何があっても一過性の事件、という報道の仕方で良いのでしょうか。
ガセねたでも話題を集めれば良いのでしょうか。

社会の木鐸等という表現はもはや廃れてしまったのかもしれません。しかし、記者諸氏が導くべき未来・理想を持てばこそ、現状を辛口に批判できるのではないでしょうか。共に未来を創って行くことができるのではないでしょうか。

橋下改革は間もなく第1ステージから第2ステージへと展開します。
非難、中傷ではなく創造的批判(クリティーク)を期待してやみません。

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登録日:2008年 07月 16日 23:59:42

メディアと政治

2月議会開会と前後して放送局の中継車が府庁の駐車場に目立つようになった。
普段は放送メディアにあまり関心を持ってもらえない広域自治体の議員として、このような事態は本当は慶賀すべきことなのだろう。多くの有権者が府政に関心を持つようになるし、議会での話題が直ちに茶の間に飛び込む。一議員が問題提起しても歯牙にもかけなかった多数の放送局が、有名人知事が同様のことを発言すると中継までして報道してくれる。

何が起きているのだろうと考えると、(フランスの社会学者ならずとも)「存在するとは、テレビ画面で知覚されること、つまりはジャーナリストによって認知されること、ジャーナリストに『よく見られること』なのだ」(ブルデュー)という言説に辿り着く。放送メディアにとって、とりわけワイドショー系の番組にとって、府庁の中で「存在する」のは知事だけなのだ。というよりは、その放送メディア世界で「存在する人」が知事に選ばれた、という表現の方が正確だろう。その唯一の存在が視聴率という神と手を結ぶ。

放送メディアの中心は、あくまでも彼らにとって「存在する人」だけだから、ともすれば議会での議論、議案の中身に関する報道は希薄になりがちである。(話題になっている府財政に係る事実(一次資料)を詳細に把握しており、また正確に解説できる放送ジャーナリストは、私の知る限りほんの数人か?)

正午のニュース番組を作るには、前日の夜のニュースと朝刊を読まなければならないだろう。これが循環し、ある種の閉塞状況を作ってしまうとすればメディアにとっても府民にとっても不幸なことである。放送ジャーナリズムに歪みがあるとすれば、それを是正できるのは活字メディアだけだろう。悪循環の輪を断ち切る活字メディアの活躍を期待したい。

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登録日:2008年 03月 06日 23:54:57

メディア批判

新知事を巡って奏でられる狂想曲を聞きながら、本業の傍らによく手にするのは2冊の本である。1冊は「メディア批判」(ピエール・ブルデュー)、もう1冊は「何が社会的に構成されるのか」(イアン・ハッキング)である。

もし、Xが「リベラシオン」で一冊の本について語ったならば、Yも「ル・モンド」あるいは「ヌーベル・オプセトワール」でそれについて語らなければならない。たとえその本が無価値であるとか重要ではないと思ったとしても。メディアでの成功はこのようにしてできあがる。互いに反射する合わせ鏡のようなこのゲームは、おそろしい囲い込みの効果、精神的な自己閉塞を生み出す(ブルデュー)。

議会がこの囲い込みからどのようにして自由を保つか。二元代表制の意味が、とりわけ議会に問われる場が22日から始まる。

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登録日:2008年 02月 18日 23:45:12

新市長就任

何にも知らない人が、何にも知らないことを「売り」に、選挙に出て当選された。
正直な方と見えて、正直に何も知らないことを語っておられる。しかし、こんな正直さはこの状況では何の役にも立たぬ。拱手傍観すれば新政府とは見せかけばかりの(官僚等による)王政復古が成立する。新政府に求められているのは財政再建と行政改革の即戦力となるプロなのに、何故こういう動きになるのか。
その新市長を、図らずも府庁の一室でお迎えすることになった。「大阪を何とか変えて」という声にどう応えて行かれるのだろうか。

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登録日:2007年 12月 20日 01:02:15

知事の品格

利害関係のない任意の団体に依頼されて講演をし謝礼をもらった、という虚偽説明を行っていた知事が、何食わぬ顔で会員企業と府の間に191件、18億円の契約があったと説明して、呆れ、怒り、不正を糾弾しようとする記者諸君が少ないのはどういうわけだろう。自らを処分もせずに陳謝と返金約束だけでことは済まないだろうに。
知事の政治センスのなさは何度か指摘したが、市長選のバンザイ事件で極まれりだろう。加えてこのモラルハザード。この知事を支持しようとする勢力があるなら是非とも理由を聞かせてほしいものだ。

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登録日:2007年 11月 20日 23:49:57

一寸先

昼ごろ、早ければ11月に解散、総選挙か、という議論をしている最中、テレビで首相辞意表明の字幕が流れる。まさに一寸先は闇の世界である。だから、できるだけ堅固で自律的な制度、組織を作ろうとする。ところが体制(権力)は腐敗する。この矛盾を乗越えるため、日々新たに秩序を求め続けるのが政治の役割なのだろう。

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登録日:2007年 09月 12日 23:59:07

本質的困難

「規則に従う」という概念の分析でもって、ヴィトゲンシュタインは、意味の同一性というものは、相互主観的に妥当する規則に少なくとももう一人の別の主体と一緒に従う能力に還元されるということを立証している。その場合二人の主体は、規則に導かれた行動を行う能力と、この行動を批判的に評価する能力を自由に行使できるのでなければならない。他者とのつながりを断ち切られた孤独な主体、しかも今述べた諸能力のうちの一つしか自由にあやつることのできない主体は、規則という観念を作り上げることもできなければ、記号を同一の意味で使用することもできないのである。(ハーバーマス)

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登録日:2007年 07月 12日 00:14:02

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プロフィール
浅田 均
http://www.asd2a.com
大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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