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自ら首を絞める大阪府議会
以下は読売新聞。
大阪府議会は1日、今後は本会議や委員会で、橋下徹知事が掲げる「大阪都構想」に関する質問を自粛することを決めた。都構想は府の政策ではなく、知事が答弁すれば地域政党「大阪維新の会」代表としての発言になってしまうため。長田義明議長は「議会の混乱を避けるため。質問制限ではない」としている。
議会運営委員会の理事会で各会派が申し合わせた。これまでも、都構想をめぐる質疑中に議員から「なぜ維新の会の議論を知事が答弁するのか」と異議が出て委員会が中断する場面があった。
府議会事務局によると、知事は提出議案や府政の課題の説明者という立場。議会内では「議員の質問権を制限すべきでない」との反対論もあったが、「統一地方選が迫り、議会が特定の政治団体の選挙運動の場になってしまう」などとして各会派が合意した。(12月1日)
この愚挙には憲法違反の疑いがあり、昨年、議会自らが制定した「大阪府議会基本条例」に明らかに抵触する。
憲法93条は「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する」としている。議会とは知事部局等お役人が提出する議案に関し質疑質問を行うところと思われがちであり、そう錯覚している議員も多いのだが、実は、その議事内容に関しては規定がない。つまり、府議会は府と府民の皆さんに関係のあることなら何を議論しても良いのである。議論すべきところなのである。あるテーマについての議論を封殺することは、議事機関の議事内容に制限を設けるものであり、「住民の議会」からは遥かに遠くなってしまう。あの大阪市議会においてすら「大阪都構想」は議論されているではないか。
また、昨年制定した「大阪府議会基本条例」には、「議員は、府民の多様な意見を府政に適切に反映させるため、広く府域、府政の諸課題についての調査研究を行うこととし、必要に応じて知事等に対し、 資料の提出や説明を求めることができるものとする。」(第3条の2 議員の活動原則)という規定がある。
報じられている議会事務局の見解は正しい。それならば、何故、かかる議長発言となるのか解せない。自ら全会一致で定めた議会の根本原理を自らが否定する。そんな議会なら要らないと言われても仕方がない。
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登録日:2010年 12月 02日 22:31:17
大橋一功の冷静、岩木均の情熱
ローカルパーティーとして初の代表・一般質問を行った。
代表質問は幹事長・大橋一功、一般質問は政調会長・岩木均という布陣で臨んだ。
共に、単に大阪の窮状を何とかしなければならないというだけでなく、日本をどうする、という思いのこもった中身だった(首相始め国会議員諸兄はこういう議論に学ぶべきかと思う)。
全く打ち合わせをしていない知事も真剣に考え、答弁された。これこそ議会の議論という片鱗が見えたことに一縷の光明を見出す。しかし、反響は対称的だった。
府市統合、新しい自治制度、公会計制度、教育委員会の在り方等、現生利益に関わる大橋一功・幹事長の直球質疑には時に嫌がらせに近い怒号が飛び交った(答弁が不真面目なのではない。議席からの下品な野次が議会とご自身の否定にまで繋がるのだ)。
大阪を何とかしたいという大橋・幹事長の真面目な思いに対し、不規則発言を続けた議員は既に自己の引退・敗北宣言をされたに等しい(同じ思いで、同じ質問をする議員には賛意を示すのが府民代表でしょうが)。
他方、地方自治の大切さや意義を学校で教えるべきではないか、という岩木均・政調会長の呼び掛けには民主、共産の議員からも拍手が起きた(この方々は府民代表にたる立派な政治家である)。
常々、議会としての議論がなく、会派タコ壺に不満を募らせている身には、政党とは何か、また、政党との関係を再考し、さらには、分権時代の自治体と議会を占う貴重な経験であった。
独立した地方を作るには中央依存を先ず断ち切ることが先決である。罵声と怒号が飛び交った大橋一功の質問と、喝采鳴りやまなかった岩木均の問いかけは、共に分権という観点から検証、評価され、さらに議論が進められるべきだろう。
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登録日:2010年 03月 06日 02:29:33
橋下知事に期待
国の「経済危機対策」を受け、府の経済対策に伴う5月補正予算が5月議会に提案されている。
今回の経済危機を克服するためには、野口悠紀雄教授が言うように「日本の経済構造を外需依存構造から内需志向に構造転換させる」以外にないのだが、一朝一夕にして成るものではないし、まして、政府が関与して実現できることではない。それは民間の知恵に任せるしかない。
今、政府にできることは、財政出動によって需要を拡大させることである。
そういう観点から今回の国の「経済危機対策」を見ると将に玉石混交である。
緊急対策とされている「金融政策」1.1兆円、成長戦略の低炭素革命のほとんどの事業にはあまり意味がないだろう。
他方、介護職員待遇改善、子育て教育支援、国土ミッシングリンク対策等に含まれる事業は、単に有効需要を拡大するだけでなく、経済構造の転換にも資することになると考えられる。
今回の経済危機は、発想を逆転させて考えるならば、貧困な都市インフラを整備することができる最後のチャンスかもしれない。
しかし、国直轄事業負担金の扱いを見るまでもなく、残念ながら都市住民を代表する国会議員は一つの政治勢力にはなりえていない。
橋下知事におかれてはそういう事情を弁えられた上で、国に対し、私たち都市住民の代弁者であり続けていただきたい。
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登録日:2009年 05月 25日 23:45:45
多数決
多数決について再考する機会を与えられ、先人の教えを確認せんと書物を紐解くところ、唸ってしまうような記述に出会う。
「多数派が正しいと一般に信じているものによってではなく、自らその結束力を維持するために必要であると判断するものによって導かれるということは正しいものとみなされるということである。多数派の同意はある措置の正義の証拠である、と依然信じられている。」(ハイエク)
「たとえば多数決の原則は、可能性としては究極的に真理を志向する討議をつうじての意思形成を、限られた時間で意思形成を行うべしとする強制力と両立させるための取り決めとして理解できる。」(ハーバーマス)
何故私が唸ってしまうかというと、ハイエクとハーバーマスは思想的にはかなり異なった人たちであるのに、(文脈を抜きにして一部だけを取り上げたからでもあるが)異なる二人の思想家と殆ど同じ考え方が一つの会派内に同時に存在してしまうからである。突き詰めると、会派とは何か、党派性(パルタイ)とは何か、というところまで行ってしまう。
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登録日:2009年 04月 09日 01:01:55
ルールと秩序
「イギリス人は原理についてはほとんど語らなかったが、原理によってはるかにしっかりと導かれてきたのにたいして、フランスでは、基本原理に関する思索そのものがどの原理にも確固たる地歩をとらせなかったというのが真相のようである。」(「法と立法と自由」、F.A.ハイエク)
ハイエクの論点に従うなら、最近の自民党府議団はイギリス系のフランス人であってフランス系のイギリス人ではなかった、と言うことができる。
「原理がいったん明示的に言明されるや否や、その正しさと妥当性に関する議論が始ま」ってしまうからである。
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登録日:2009年 03月 27日 01:04:40
2/3ルールの矛盾
19日に開かれた総務委員会・知事質問で行った質問に関し、少なからず問い合わせがありましたので、補足して説明しておきます。当方の指摘は下記の地方自治法に関するものでした。
第四条 地方公共団体は、その事務所の位置を定め又はこれを変更しようとするときは、条例でこれを定めなければならない。
3 第一項の条例を制定し又は改廃しようとするときは、当該地方公共団体の議会において出席議員の三分の二以上の者の同意がなければならない。
議場に全議員112人がいるものとします。2/3の同意を必要とする議案について、例えば74人が同意したとしましょう。2/3は75人だから議案は否決、ということになります。本来のルールである過半数は超えているけれど、2/3という条件を満たしていないのだから議会は納得せざるを得ません。
ところが、議場外で、1/3の勢力が結託し、先に37人の意思を発表してしまったらどうなるのでしょうか。過半数を遥かに超える74人の意思が無視され、少数意見が多数意見を支配してしまうことになります。2/3は1/3より大きいはずなのに、1/3の方が支配権を持つことは、民主主義の根幹を揺るがす異常事態ではないのか、という問いかけには知事も同意されました。
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登録日:2009年 03月 21日 01:53:22
役人の狡猾さ
2日から3日にかけて、各部局から各会派に対し、2月定例会提出予定議案の説明会(政調会)が開かれる。(但し、懸案のWTC移転に関する条例と予算は未だ説明書の中には含まれていない)
今日は総務部等の議案説明があったのだが、私が感心し、また呆れ、かつ狡猾さに舌を巻いたのは、「大阪府基金条例」改正案に関する説明だった。説明者は、単に「基金から一般会計の歳入に繰り入れて運用することができる旨の規定を削除する」旨を極めて簡単に報告した。この間、約3秒ぐらいか。
これだけの説明で、大阪府財政の規律を破壊した「減債基金からの借り入れをできなくすることだ」とピンとくる人は少数だったろう。意味するところの説明も、反省も、何もない。所詮議員などには理解されるまい、と高を括っているのか。
財政非常事態宣言を出さざるを得なかった知事の並々ならぬ決意との何たる落差。
(私たちは何を決められてもただ粛々と執行するだけ、という思いの表れだとするなら、それはそれで評価するのだが)
議会も知事も、よほど心してかからないことには、関東軍が蔓延るばかりだ。
ガバナンスの確立を課題とする知事の思いがよく伝わってくる。
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登録日:2009年 02月 02日 23:12:03
橋下知事の提案
昨年の就任以来、知事は政治手法として執行部に部局横断のプロジェクトチーム(PT)を設置する等し、様々な改革に取り組んでおられる。執行に関してなら、こと細かく議会に事前の相談がなかったとしても文句のつけようがない。もちろん、執行機関をチェックすることが議会の主たる役割なのだから、「執行」に関しても議事の重要な対象ではあるが、事前、事後が問題化することは少ない。
ところが、議案の企画・立案に関しては事情が異なる。
憲法第93条は「地方公共団体には、法律の定めるところにより、その議事機関として議会を設置する。」と規定しており、その議事機関としての議会には、「条例制定、改廃」、「予算」等の主要な事項に関し、当該地方公共団体の意思を決定する議決権が与えられている。(地方自治法第96条)
これまで、議事機関としての議会で議事すべき案件は「執行部」側で企画、立案されることが当然のように考えられてきたし、今なお、そう考える役人、議員が多いのではないだろうか。しかし、当然のことながら、「執行部」側で企画、立案されるとしたら「執行部」に都合の悪い案件は企画も立案もされないと考えるべきだろう。
知事もこの点に気づかれたのであろうか。これまで、企画、立案に関しても「執行部」と相談し、先ずメディアに報告されていたようであるが、昨今、議会と直接議論をしたい旨、議会側に伝えられてきた。団体意思の決定権限を有する議会に先ず議事すべき案件を相談、報告する。当然のことが漸くにして当然のことになれば、議会の存在意義は高まる。ただし、責任も重くなる。
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登録日:2009年 01月 14日 23:54:56
議会改革
議会基本条例に関する報告書を書く過程で、非常に耳の痛い発言ではあるが、まさに核心をつく発言に出会ったので、肝に銘じる意味もこめて紹介しておきたい。
発言されているのは大森彌・東大名誉教授である。
「議会の招集権を議長が持つことは当たり前だということを強調してきた。議会は首長に選ばれたわけでなく、住民によって選ばれたわけだから、その招集権を議長が持つのは当然である。ところが、地制調の答申は、議長に臨時議会の招集権を持たせるからそれで引き下がれ、という内容だった。議決事件の大部分は首長が提案しているのだから、議会の招集権は首長が維持すべき、というのがその理由である。議会など自ら企画を打ち出していないではないか、すべて首長に任せているではないか、という意味だ。・・・・・議決すべき議案を自らつくらない人がどうしてそれを審査できるのか、それに基づく執行をどうして監視できるのか」
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登録日:2008年 04月 06日 23:51:18
ここにも捻じれの構造
何故、府連と府議会の意見が違うのか
今日の朝日新聞の朝刊によると「道路特定財源の修正協議に関連し、自民、民主両党の47都道府県連に一斉取材をしたところ、福田首相が打ち出した「09年度からの一般財源化方針」について、自民党の賛成は6割の28都府県にとどまり、4分の1を超える13道府県が反対と答えた。」と報じられている。大阪府連も反対13道府県の中に含まれている。これは一体どういうことか。
私たち大阪府議会は平成20年3月25日に閉会した議会で、自民党が原案を提出した「地方分権推進および地域主権を確立するため道路特定財源を見直し地方税とすることを求める意見書」を全会派一致で可決させ、衆参両院議長、内閣総理大臣ならびに関係大臣に提出している。道路特定財源を一般財源化することからさらに踏み込み、地方の一般財源とせよ、という内容である。
自民党大阪府連の誰がどういう議論を経てこういう発言をしているのか調べてみたい。
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登録日:2008年 04月 05日 17:47:39
- プロフィール
- 浅田 均
- http://www.asd2a.com
- 大阪府議会議員。
NHK(日本放送協会)、OECD(経済協力開発機構、在パリ)を通じ「放送と通信の融合」、「情報通信」等の研究に従事。99年からは一転、府議として「行財政改革」、「地方分権」等に取組む。
京大卒。スタンフォード大院修士修了。
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