2006年 04月 21日

古代遺跡:やっちゃった編

未申告の古代美術品142点が押収される - ギリシャ

【アテネ/ギリシャ 15日 AFP】個人が所有するアテネとキクラデス諸島にある2つの村に12日、警察が家宅捜索をし、古代からビザンティン帝国時代までの142点の未申告の美術品が押収された。警察はポール・ゲッティ・ミュージアム(J. Paul Getty Museum)の元館長であるマリオン・トゥルー氏(Marion True)が同美術品に何らかの関与をしているとみている。写真は14日、警察が発表したもので、古代エジプトのスフィンクス像とみられる像。(c)AFP

AFPBB News


何かと疑惑の多いポール・ゲッティ美術館関係者が、また何かやらかしたようだ。

ギリシャの某村にて、申告されていない正真正銘の古代の美術品たちが眠っていたのが発見された。

■ヘレニズム彫刻(紀元前4世紀~1世紀)

この写真の作品は、ヘレニズム期に属する。万が一違ったとしても、それ以降の時代になる。というのも、女性のヌードは盛期ギリシャでは全く製作されていないからだ。

そして、ポーズ。盛期ギリシャ(紀元前5世紀)頃には、彫刻のポーズはフロンタルといって、正面を意識したものだ。主に、神殿などで対信者へ向かった神像として作られていたからだろう。ヘレニズム期になると、周囲をぐるっと回ってみることで、印象が変わる「立体的なポーズ」になる。この作品でも、肩を大きく傾け、足を曲げるなど、動きのあるポーズが選ばれている。

この彫刻の中で、ヘレニズム期の作品に見られる特徴をまとめると
1.女性がヌード
2.ポーズが360度対応

■ポール・ゲッティの黒いうわさ

ポール・ゲッティに限らない。美術関係者は悪事を働くことができるはずだ。いわゆる情報格差。特殊な知識を持っているのだから、知らない人に対して、なんだってできるのだ。ここの学芸員もよく疑惑を向けられてしまうような、金がらみの事件を起こしている。

■おとぼけギリシャ人

ギリシャの文化大臣に相当する職に、以前、元女優の誰かが就任していたそうだ。彼女が、欧米の美術館を訪れては「あぁ、これは本当はわが国の遺産なのに!」と大げさなジェスチャーで彫刻群に駆け寄っていっていたらしい。

しかし、彼女はあまり知識がないらしく、ギリシャとは何も関係のない彫刻にも走りよっていって、「あぁ、わが国の至宝がぁ」とわざとらしい演技をして顰蹙だったそうだ。
ヘレニズム美術の専門家がため息交じりに漏らしていた。

ギリシャも、人選にはもう少し注意したほうがいいかもしれない。

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登録日:2006年 04月 21日 14:58:51

古代遺跡:しまった!編

偶然見つかった古代ローマの遺構 - イタリア

【ポッツオーリ/イタリア 18日 AFP】ナポリ近郊のポッツオーリ(Pozzuoli)で、古代ローマ時代の大邸宅の遺構が発見された。遺構は、電線を交換するための掘削作業の際に偶然発見された。写真は3日、遺構で発見されたモザイクの汚れを取り除く考古学者。(c)AFP/Mario Laporta

AFPBB News


イタリアという土地は、もう数千年も大きな文明をはぐくんできた場所だ。
しかも、中国などと比べたら、格段に面積は狭い。
そうなると、必然的に・・・・どこを掘っても、何か出てくる、ということに。

■ローマの街の整備事情

ローマなんて、どこを掘っても、絶対に何か出てくる。
そうしたら、全てがひとまずストップ。
しかも、調査などには金がかかる。
おそらく、気分としては「そおっとしておこう、いじらなければ、出てこない」

新しく何かを作るとしたら、途方もない、とんでもないものが出てきてしまいそうだ。
日本でたとえると、京都などにあたるだろうが、歴史の古さが違う・・・

果たして、電線は交換できたのか?!
きっとそれどころじゃないか・・・

■建物の耐久力

最近、世間で建物の耐久力などなど、地震対策などなど、が話題。
一方、ローマにかぎらず、世界のあちこちに2000年も昔の建築がしっかり建っていたりする。ローマ人の建てた建物にいたっては、コンクリート製だ。

日本の最近のコンクリート建造物との違い。
ひとつには、コンクリートに使うセメントが、ローマの場合は火山灰性のもので、日本では海水が混ざったようなセメントを使っていたりするので腐食しやすい。
ひとつには、鉄筋を使っているかどうか。鉄はくさりやすい。
もうひとつには、人件費のかけようが、古代と現代ではぜんぜん違うだろう、という点があげられそう。

とにかく、古代文明が栄えた土地では、そこらじゅうにお宝だらけ。
では次に、ギリシャでの地元民のオトボケ話を。

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登録日:2006年 04月 21日 14:50:58

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プロフィール
秋田麻早子
秋田麻早子
■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。

美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。

MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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