2006年 11月 18日

イラクはどこへ向かうのか?

イラク軍駐屯地に自動車爆弾が突入 - イラク

【モスル/イラク 18日 AFP】バクダッド(Baghdad)から北370キロのモスル(Mosul)のイラク軍駐屯地に、自爆テロ犯が爆弾を積んだ自動車で突入した。イラク軍当局によると、この爆発でイラク兵7人が負傷した。写真は18日、攻撃に使用された車両を調べるイラク兵。(c)AFP/MUJAHED MOHAMMED

AFPBB News


フセインが立派な指導者とも思いません。

ですが、イラク人がほかの国の人々と比べて問題がある人たちなのか?
答えは否。

■プライドと政治の思惑と

イラク人と何十年も付き合いがある人たちは、口々に言います。
イラク人は、約束を守り、非常にいい意味でプライドが高いため
気高い行動をとる。

そういった気風が、今のような屈辱的な状況では裏目に出てしまうのでは?と。
そう、イラン人やパレスチナ人たちなら、もう少し、えー加減さ、みたいなのがあって
ここまでにはならなかったのかも。

モチロン、旧イギリス植民地は、行政組織そのものが、ガチガチなところがあって
遊びがないぶん、緊張の糸が切れたときの崩れ方が激しいとも。

何かの文書をコピーするときは、必ず2部づつとり
一部は「何をコピーしたのか」という記録用に保存されていた
というハナシも聞いた。

旧フランス植民地は、もっと抜け穴が多く、表向きの数字には表れない
さまざまな物資が「バザールの商人」たちによって動いていることも事実。

でも、イラク商人、なんて聞いたことがない。
イラクは、そういう遊びの抜け穴がないほど、実直で生真面目で、気高いところがある。

■人類最古の文明を築いた人々

なんだかんだいって、最古の文明を支えた人たち。
もちろん、フセインのようなリーダーはそういう過去を「利用」する。
過去の栄光を、いわゆる七光り的に使うわけ。

偉大なネブカドネザル2世に自分をなぞらえたポスター。
バビロンの観光地化、などなど。

どうしても私には、古代バビロニアの歴史や文学を見ていて
この地に生きた人が、ファナティックで狂信的で話が通じない人には思えません。
本当に人間のココロの機微に通じた
人類普遍の哲学をもった
寛容な文明を作り上げ繁栄させてきた人々なんです。

■利用される「ココロのよりどころ」

つくづく、宗教の対立・・・というか、石油がらみの利害の対立でしょうけど本当は・・・
政治や経済の思惑を通すために、宗教的信念が利用されるとき
折り合いがつかない醜い争いを生んで、利用した人にも跳ね返ってくるような
そういう構造が生まれているんでしょうね。

歴史や宗教を道具のように利用して、政治的思惑を押し通すのは
一見お手軽ですが、天に向かって唾を吐くような行為なのだと
痛感させられる、そんなイラク情勢です。

イスラム教徒の中の若い人たちが、そういう目的のために煽動され
利用されることがないように支援していくことも(簡単に言えば、自爆テロなどを信仰の方法だと教え込まれたりしないように、伝えていくこと)も、日本のような国に求められる役割でしょう。

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登録日:2006年 11月 18日 22:18:55

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プロフィール
秋田麻早子
秋田麻早子
■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。

美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。

MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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