2006年 12月 11日

見えているようで、見えないアメリカ

状況を物語るサウスセントラル地区のペインティング - 米国

【ロサンゼルス/米国 1日 AFP】ペインティングがサウスセントラルと呼ばれる、サウスロサンゼルス地区の壁に描かれている。
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(c)AFP/HECTOR MATA

AFPBB News


私、そういえば、ときどき忘れるけど、ロングビーチに一年近く住んでいたことがあるんです。その後、テキサスに行ってしまいましたが。

■ロングビーチ

その名もズバリ、長いビーチが続く。
大学生活のしょっぱなが、南カリフォルニアで、ビーチの近くで
週末はサンタ・モニカをドライブ、なんて楽しいライフ送ってました。
スノッブでしょ?

ロングビーチってLAのはずれで、でもLAカウンティあたりで、みたいな微妙な地域。
とにかく、ヒスパニックが多い。
移民なのか、不法滞在なのか、ちょっと分かりませんが・・・

ロングビーチのダウンタウンなんて、英語が通じない。
買い物したって、レジの人がもう、英語が出来ない。
とにかく「なんとなく、ヤバそう」な空気がもりだくさん。

当時、10代で汚い格好の私や友達なら、ある意味「なじむ」からモンダイないですが
今だったら、バッグ盗まれそう・・・

■危険それとも?

もちろん、LAだからってどこでも危険というわけでもなく。
かといって、安全というわけでもなく。
難しいのが、どういう地域で、自分がどういう種類の人間として見られるか
ということ。

金持ちのアジア人に見えてしまうなら、当然、ビンボー地域は危険だし
ビンボーそうに見えるなら、金持ちエリアでは怪訝な目で見られるだろうし。
そういう感覚って、どうも日本にいたときには分かりにくかった。

もっと言えば、アジア系の中でも「アメリカ生まれ」「移民」ではものすごい軋轢があることも知った。アメリカ生まれの中国人はABCだし、彼らはアメリカ人だと思っている。でも中国人の移民の人たちとの間に交流はゼロ。いやぁ、むしろABCは中国人の留学生だの、フツーに働いてるけど中国生まれで帰化した人たちとは会話すらしない。

なんていうか、馬鹿にしてる感じ。

同じことが、ヒスパニックにもいえるらしい。
何代も前にアメリカ人になっている南米系の人は、最近出稼ぎに来てるヒスパニックたちに何も「同じグループ」という意識がないそうです。むしろ、うっとうしい、自分たちのイメージが汚れる、みたいな、そういう同属だけに、余計憎たらしい、みたいな意識も。

アメリカの人種問題が、一筋縄でいかないのは、そういうところにもあるんです。

白人同士にだってね、似たようなのがある。
白人で低所得層なんてホワイト・トラッシュ。
人種差別を表だって激しく行うのは、実はこの層です。
白人でありながら、負け組。
これは自分たちの能力や努力が足りなかったことを痛感する立場ですよね。
人間は、いつの時代もどの世界も、自分よりも下の立場の人間を求めるんですね。
貧すれば鈍する、だなと思いました。

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登録日:2006年 12月 11日 22:34:10

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プロフィール
秋田麻早子
秋田麻早子
■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。

美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。

MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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