2007年 03月 16日
Hi/Low
【ニューヨーク/米国 6日 AFP】アーティスト、ジャン・ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)の絵画30点余りが集められた展示会、「French Collections」がギャラリー、Enrico Navarra、国際フランス語圏機構(Organisation internationale de la Francophonie)とフランス大使館文化部(Cultural Services of the French Embassy)の協力により、3月5日から4月27日まで開催される。
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(c)AFP/Stan HONDA
美術史とかいっても、いくつかジャンルがあります。大体、国とか時代とか媒体(絵とか彫刻とか)で分けられるものですが、もう一つ分け方があるんですね。
■high art と popular art
ハイ・アートとポピュラー・アート。この分け方って、そんなに厳密なものじゃないんですけどね。
ハイ・アートは、いわゆる国の政策で作られたものだとか、すっごい高価なものだとか、その時代を代表するような芸術とかを指します。ギリシャのパルテノン神殿だとか、ダ・ヴィンチの絵だとか。美術史っていうのは、伝統的にはコレを勉強するんですね。
でも、工芸品なんかの美しさだとか価値が高まった19世紀頃からは、low artとも呼べないし・・・・ポピュラー・アートというジャンルで、いわゆる豪勢な芸術じゃないけど、まぁ、アートだよね、みたいなものも美術の一つのジャンルとして、勉強の対象にしてみようっていう心意気が出てきたわけです。庶民が使っていた道具だとか、民家の壁の絵だとか。
■今まで、無価値だったものも
例えば、日用品として使われていたツボだの皿だのだって、時代ごとの傾向があったり、国によって独特のクセが出ていたりするもの。そういうのを分析していくのは、ローマ時代の円形劇場やミロのヴィーナスについて論じるよりは地味かもしれないけど、なかなか面白いものです。
私は、どっちかというと小規模な人間なので、こういう小さい系の美術品に興味があります。
■グラフィティ・アート
アメリカの60年代とかに、スプレー缶で壁に落書きをしていたアーティストたちも(こういうアートをグラフィティとか言う。アクセントは"フィ"に置くの)なんだか、スゴイんじゃないか?と持ち上げられ始める。完全にポピュラー・アートとして始まったのに、すっかりメジャー路線になってしまったり。なんだか、ハイ・アート扱いな趣きも・・・
バスキアも、最初、明らかにガラの悪い環境でガラの悪い人に囲まれて、あまり精神状況もヨロシクない状態でスプレー・アートを制作していたと思われますが(実際、お薬の過剰摂取で亡くなってます)すっかりメジャー・アーティスト。同じような落書き出身者には、ユニクロのTシャツでも知られてるキース・ヘリングもいますね。
ガラの悪い街の崩れかけたような壁に描いていた人の絵が、美術館で、明らかに品の良い人たちに鑑賞される。
なんだか、少し、皮肉だなと思ったり。いかに、美術とかって・・・美術に限らず、何かの表現が文脈から離れてしまうと、異質に見えてくるかという例かもしれません。
黒い背景の中のグレーの丸と、白い背景の中のグレーの丸は違う濃さに見えるみたいな感じ。
こういう移行もあるんですね。
カテゴリー[ アート ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 03月 16日 18:34:27
- プロフィール
- 秋田麻早子
- ■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。
美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。
MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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