2007年 04月
聖書を絵にする
特別展開催を前日に控え、ダ・ヴィンチの「受胎告知」内覧が行われる - 東京
【東京 19日 AFP】AFP】東京国立博物館で20日から開催される特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ - 天才の実像」に展示される絵画「受胎告知(The Annunciation)」の内覧が行われた。ルネッサンス期に制作され、1945年以降はフィレンツェを出たことがなかった同絵画は今月16日に慎重な輸送のもと日本に到着した。
特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ - 天才の実像」は20日から6月17日にまで東京国立博物館にて開催される。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO
■聖母マリアと受胎告知
『受胎告知』の場面のことを、英語圏ではAnnunciationと言います。お告げという意味の単語ですが、大文字で、大天使ガブリエルがマリアのもとを訪れて「神の子を宿したんですよ」と伝える場面を指す単語です。
聖書のさまざまなシーンが描かれるときには、例え、受胎告知という単語が書かれていなくても、見る人にとって「あ!あの場面だ!」と分かるように、さまざまな記号的な表現が盛り込まれています。考えてみたら、こんなにも文字が読める人が多い時代は、近代以降のことですからね。
■受胎告知の記号
時代や地域によっても、少しづつ違うんですが、大体、同じです。
まずは、聖母マリアがいますよね。彼女は建物の中の場合も、外の場合もあります。でも大体座っていて、本(聖書か)を読んでいます。
そして、大天使ガブリエルです。こちらは、そのときによって、立っていたり、飛んでいたりもしますが、翼があるので「人間じゃないな、しかも美形だから天使かな」と分かるような姿です。
ポーズは、大体、マリアが手の平を天使に向けて「分かったわ」というような仕草をしています。
この絵に描かれているかどうか、よく見えませんが(他でカクニンしてください)大体は、マリアの純潔をあらわす百合が描かれています。また百合はガブリエルの持ち物としても象徴的によく描かれます。
この絵にはありませんが、精霊が宿るのをあらわすために、天から光が差して、ハトが飛んできている絵柄が一緒に描かれることが多いようです。
■他にも・・・
他の聖書の場面などにも、同じように「あ!」と分かる記号が沢山あるんですよ。それを知っていると、どの場面だか当てっこしたりできます。また、それぞれの場面には名前が付いているので、それとあわせて覚えると、聖書の絵画に詳しくなれますね。
■聖母マリアを描く
聖母マリアというのは、初期キリスト教絵画にはあまり登場しません。受難の場面で、サブで登場するくらいで、このように主役級に扱われるのは、ちょっと後の時代だそうです。
マリアという存在は、キリストの受肉(キリストがちゃんと肉体を持った存在である)という事実というか、教えを強化するためのファクターとして頻繁に描かれるようになったみたいです。中世キリスト教美術の専門の先生が言っていたので、タブンそうなんでしょう!
意図的にマリアが増える時代があるので、それと、教会の立場とか、権力の構造とか、そういうのを照らし合わせてみると「ほほぉ」って思うところも多いですよ。
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登録日:2007年 04月 15日 17:45:34
マスター・キートン登場・・・?
【ストックホルム/スウェーデン 22日 AFP】2006年にスウェーデン南部の個人宅から盗み出された、ノルウェー出身の画家エドヴァルト・ムンク(Edvard Munch)の木版画が、所有者のもとへ返還された。
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(c)AFP/MICHELE LIMINA
超有名美術品の盗難・・・・
ソレは・・・
1.素人の犯行
2.保険金目当て
3.オカシイ人が出来心
以外にかんがえられなーい!
■素人だと思うリユウ
だってね、有名すぎると、売りさばけないもん。もう、ムンクが好きで、気が狂いそう、とかいうオカシイ人がオカシイ理由で盗むか。しかし、そんなオカシイ人は、タブン美術館の警備に引っかかる。無理だ。
1.素人の犯行、というのは、金目当てなら、もっと『売りさばきやすい』品物を狙う。だけど、こんな大物を狙うところが、素人。どうせ売れなくて、困り果てるだけ。そうやって困り果てた素人が捕まって、毛布でぐるぐる巻きになった名画がベッドの下から出てきたりすることがある。
■第二の可能性・・・
保険会社でしょ?
もしかして・・・保険金目的だったのを、調査して・・・その過程で?
う~ん、取材費出るなら、調べたい☆もう、le mondeとかのアート部門の人たちが、もう記事にしてたりして♪
■マスター・キートンへの別れ道
ソウいえば、ズイブン前に、ロイズの某ブローカーの仕事を手伝うハナシが来た。ほったらかしたまま、3年以上過ぎたけど・・・詳しくはアレでソレだけど、個人所有の美術品にかける、アレとかソレ関連で。美術商だとか、そういう営利目的系の美術カンケイで一度でも仕事をすると、二度とアカデミックに戻れない(と、ある先生が言ってた)聞いていたので
微妙な気分のまま、大してアカデミックに足場があるわけでもないのに怖気付いたのです。
かくして、私はキートンにならないですんだわけ。(先にSASか自衛隊の特殊部隊にでも行かないと無理だし。)
さらに別の先生からは、『商業用の鑑定をするようになると、目が利かなくなる』と。
コレは分かる!
金が絡むと『ホンモノであってほしい』と願うような、純粋な気持ちなら思わない欲が、目を眩ませてしまうから、って。ナルホドね、私もそう思うよ。
だから、大学にいる研究者と、博物館にいる研究者とは・・・コレクションを増やしたり充実させたりしなきゃいけない分だけ、鑑定眼にチガイが出てくるみたいですよ!
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登録日:2007年 04月 05日 20:25:49
誘拐されるオブジェクト
売られる寸前だったラムセス2世の毛髪、無事に帰還 - エジプト
【カイロ/エジプト 3日 AFP】古代エジプト最高の王とされるラムセス2世(Ramses II、紀元前1279-1213年在位)のミイラから奪われた毛髪を取り戻すためにフランスを訪れていたエジプトの考古学者らが2日、毛髪とともに帰国した。
≫続きを読む…
(c)AFP
小さい子供を誘拐しようとしたら、泣いたりわめいたり、トイレだとか食べ物だとか大変。でも、美術品・古遺物については、黙ってじっとしてる上に、とってもポータブル。なのに、価値はまさに、プライスレス。
このラムセスの髪の毛なんて、今世の中で起きている事態のごく一部で、しかも、決着ついたぶん、いい方だと思います。
やっぱり、考古学的に重要な物品というのは、闇で取引されるケースが多い。今でも、本当に大規模に。
今度、このあたりのこと、私の本の中で、ちょっぴり書くので楽しみに☆
■最大の古美術市場、ロンドン
最近のイラクでの盗掘のトレンドは、爆弾。もう、いちいち掘るなんて、ナンセンスとばかりに、そのアタリを爆発させて、吹き飛んできたものの破片を売る。それだって、粘土板ひとつ、安くても数十万。(これ、最近、某氏から聞きました。)
そういう盗品は、ロンドンに流れるとのこと。昔から、メソポタミア関連の品物はロンドンが軸になっている。あんまりにもサザビーズが盗品を売りさばくので、ジャーナリスト、ピーター・ワトソンが動いて、とうとうロンドンのアンティーク部門がクローズされたという事件、世間のミナサマ!オークション会社ってスゴイよね。
サザビーズはアンティークの拠点をNYに移しました。
でも、今ではe-bayが盗品をさばくのには便利な道具。実は、考古学者たちが、まとまって盗品を売らないでくれ、ITカンパニーに直訴したというハナシもあります。
■パリもなかなか
エジプトものは、パリあたりが中心になって、闇から日のあたる場所に出てくるようです。
麻薬とかならね、押収したら、そのまま廃棄しちゃえばいいけど・・・
子供の誘拐と同じで、盗まれたものに罪はない。
文化遺産に変わりはなく、廃棄できるわけでもない。
じゃぁどうするか、現地に戻すのが最善の策だけど、アフガニスタンなんか、返還した後のほうが美術品にとっては怖いことになりそうです。脱北者を送還するような気分ですね。
こういう問題が起きてること事態、知られていないし、でも面白いし、古美術商に暗殺されない程度には(笑)周知していきたいと思います。
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登録日:2007年 04月 03日 13:14:38
- プロフィール
- 秋田麻早子
- ■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。
美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。
MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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