2007年 09月 24日

一億総手先器用国ニッポン

「BMWアートカー・コレクション」、インド・ムンバイで開催中

【9月8日 AFP】インドのムンバイ(Mumbai)では、ドイツの高級車メーカーBMWによる「BMWアートカー・コレクション(BMW Art Car Collection)」が開催されている。
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(c)AFP

AFPBB News


「世界で最もフェラーリを見かける場所ってどこか知ってる?」

某所にて、スノッブな会話。「LAのロデオ・ドライブと・・・青山の骨董通りですって。」

まぁ、そうですの、おほほ。

車って絶対、100年後の美術の教科書には20世紀を代表するアートって言われる気がする。ものすごい数の人が「ただ走ればいい」と道具として切り捨てることが出来ない、何かそれ以上の感情を車に抱いてるんだもの。そういう魅力があるってことだもの。金も動いてるし。

以前も触れたかもしれませんが、日本人にとっての「アート」って・・・漠然とだけど「腕が良さが出てる」ってことだと思いませんか?車だとしたら、なんかスゴイ職人芸がどっかに施されてる、みたいな。

■正直な胸のうち

なんか上手だし。みたいな、マネできないし、みたいな何か「ウデ」があるように見えるものが、なんとなく上質なアートだなぁと本音では感じる。んで、ワケ分からない前衛っぽいのは心の中では「ホンマにスゴイんやろか?自分、騙されてるんとちゃうやろか?」と感じたり、感じなかったり・・・

コレは自然なリアクションだと思うんですよ。

やっぱり、絵だったら、デッサン力があるとか、より写実的な絵が描けるとか、そういうのじゃないと、ぶっちゃけ何がスゴイんだよ?とすばらしい、と認めるポイントが見つからない。

コレって、やっぱり日本が技術立国なのと関係あるのかも?!

■西洋vsジャパン・・・価値感の相違

ニッポン人代表、ワタシがまだ10代で、アメリカでどんな質問でも恥ずかしがらずに投げられた頃。ヴィジュアル・アーツ学の教授に質問をしました。
「先生、もしかして、日本人と欧米人は、美術を鑑賞する際にスゲェって思う観点が違うのでしょうか?」

グッド・クエスチョン。「そう、あなた達日本人はskillとかcraftsmanshipなど、技術の高さを一番に評価する。そして我々はコンセプトの新しさnoveltyが一番大事に感じる」とか、とか。

おおっ!それなら、納得。それなら、欧米人がもてはやすものが、私達にピンとこなくても納得。

しかも、西洋人、手先器用な人すくないし。日本人が異常に手先器用なんだよ。だから目が肥えてる、一般人でも、誰でも。

■四畳半のアート

私達日本人の作り上げてきた美術の歴史・・・それは、職人芸の歴史でもあります。いわゆる壮大な芸術というよりは(例外はあるよ!モチロン!)きめ細かな細工を施したり、繊細な表現の蒔絵だとか、絵巻物だったりとか。

そもそも、西洋の美術とは並行で語ること自体が不可能なんです。西洋美術の用語を使ったり、そういう方法論で語ろうとしたら、日本美術は「装飾性が高いが、深い思想などを表現することは第一義ではない」とかで括ってしまわざるをえない。そんな簡単に片付けられちゃたまらないって、ことで、もちろん最近ではもっと品のいいアプローチが試みられてます。

私達はちゃんと独自の文化を生み出してきたのだから、せっかっくだから、欧米の人たちに、「彼らなりの鑑賞法」もモチロン尊重しつつ「私達にとっての私たちの日本美術」を「彼らの文脈の言葉や表現」を使って説明できたら、一粒で二度美味しくなるでしょうね。

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登録日:2007年 09月 24日 02:51:37

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プロフィール
秋田麻早子
秋田麻早子
■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。

美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。

MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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