2008年 09月
皇帝像のヘアスタイルの変遷に見えるもの
大英博物館、ハドリアヌス帝の新たな側面に着目した展覧会を開催
【7月28日 AFP】ローマ帝国のハドリアヌス(Hadrian)帝に関連する品々を集めた展覧会「Hadrian: Empire And Conflict(ハドリアヌス:帝国と戦争)」が24日、ロンドン(London)の大英博物館(British Museum)で開幕した。
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(c)AFP
ご無沙汰です・・・
たまぁに、これを読んでいるという話を聞いたりするので
やっぱり書こうかしら、と思って開きました。
この記事をネタに何か書こうと思って
ぼんやりとローマ皇帝の建てた建築などの本を読んでいたのですが・・・
もうこのあたりを勉強したのが10年近くも前になってしまったという
時間の流れに驚愕。
ちっとも覚えてないから(笑)
少し調べてから書こうと思うんですが(近々更新予定)・・
ちょっと思ったことを一つ。
■単純暗記に対するモヤモヤ
ハドリアヌスといえば、五賢帝の1人として
世界史の教科書で見たような、覚えたような、という人も
いるんじゃないでしょうか。
ハドリアヌスとかマルクス・アウレリウス・アントニヌスとか・・・
ただ、名前を覚えて、時代を覚えるだけなんて
大変な苦痛です。
私が高校生の頃は、少なくとも多少は興味を持って接している部類だったのですが
それでもやはり、面倒臭いと思ったものです。
まして、興味がない人なんて、本当に苦痛でしょうがないのかも。
もう二度と見たくないような気持ちになるかもしれない。
実際、勉強した後で思ったことは、そんな単語だけ覚えたって、一体何の役に立つのか、いまだに私にも分からないんです。流れを知ることは大事かもしれないけど、それを暗記する必要なんてあったのかしら?とぼんやり思います。
■でも分からない
じゃ、何が大事なの?と言われると・・・うーん、それもまだ分からないなぁと。
だけど、その上で、私が楽しいなと思ったことは・・・
例えば、こういう皇帝の彫刻を見るとき、見分けるポイントに髪形があります。
トラヤヌス帝なんかはとても特徴的で、マッシュルームカットです。軍人皇帝の時代になると、カラカラ帝なんかがそうですが、軍人特有の角刈りで彫られるわけです。で、ハドリアヌスの場合は、非常にギリシャ贔屓で、ギリシャ哲学にも詳しい人だったのですが、そういうギリシャの哲学者の彫刻にあるような、長い髭と比較的長めの髪形で表現されることが多いです。
皇帝の彫刻というのは、写真がない時代には、政治家の選挙ポスター以上に大きなイメージ作りのツールなんですね。テレビだってないんですから。だから、どういう髪形か、どういう表情か、どういう服装か、というのは、その皇帝が「どういうイメージを作りたかったか」という目的をあらわしているんです。そういう事を、政治的状況を考えながら「読み取る」ところが、私には面白いなぁと思えたわけです。
そういう風に読み取り方を学んでいけば、暗記なんてしなくても、自然に名前や流れは覚えてしまうもんじゃないでしょうか。
そして、単なる暗記だと応用範囲が狭いのに対して、こういう「読み取り」の手法であれば、例えば現代でも政治家のイメージ戦略であるとか、メディア戦略であるとか、そういう事柄を読み取るときに応用が可能だと考えています。
ただ過去を知るだけじゃなくて、具体的に今生きている私達の生活に何かのリンクが作れること・・・そういうところが、面白いなぁと感じたり、少し驚いて印象に残ったりするポイントじゃないかな?と思います。
単なる暗記じゃなくて、気付いたら面白くて覚えてしまった、そういう風に歴史や美術史の教育が行えたら良いのになぁと、ちょっと理想主義かもしれないけど、思ってしまう。
難しいですけどね♪ちょっとずつ。
カテゴリー[ 歴史・考古学 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2008年 09月 08日 01:24:32
- プロフィール
- 秋田麻早子
- ■プロフィール:
アメリカはテキサスで西洋美術史を専攻。現在、博士課程で美術史・考古学なんかを面白がるコミュニケーションを鋭意研究中。
著書に『掘れ掘れ読本』(バジリコ 2007)。笑いのとれる考古学入門書を目指したもの。
連絡先:
mana_mana_chan@hotmail.com
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