2009年 02月
「当たり前」の壁
【11月13日 AFP】新生銀行(Shinsei Bank)は12日、業績不振の責任を取ってティエリー・ポルテ(Thierry Porte)社長(51)が退任し、後任を05年まで社長を務めた八城政基(Masamoto Yashiro)会長(79)が兼務すると発表した。
新生銀行は、世界的な金融危機の影響で業績が悪化。米証券大手リーマン・ブラザーズ(Lehman Brothers)の破たんでも大きな損失を計上し、同日発表した2008年9月中間期の連結最終損益は、前年同期の231億円の黒字から192億円の赤字に転落した。(c)AFP
自分が当たり前!って思ってることって、どこまで通じるんだろう?
これ、結構、気になりますよね。
日本ではよく「外人には通用しねぇだろう」みたいな意識がありますよね。
外人に通用しちゃうと、逆にびっくりしたり。
「当たり前」って思うこと、どうして私には当たり前で、誰かにとっては驚くほど変なことで
信じられないことだったりするんでしょう?と考え始めたりするわけです・・・
美術史をやってると、「美」だって相対的だと気付くわけです。
美術史を語るとき、美しいという言葉は使いません。
だって、当たり前の共通の意味ってないんだもん!
普段は忘れてますけどね。
つくづくまた考えることになったキッカケというのが、
新生銀行で口座を持つことにして、説明を聞いているとき。
どこのATMでの出し入れも手数料がかからないというから
これは良い!と思って繰り出したわけです。
というのも、日本の銀行はどうして時間外とか週末になると
手数料を取るのだろう?他行のATMならまだしも・・・とずっと
ずっとずっとずっと不満だったのです!
アメリカに居たとき、バンク・オブ・アメリカのATMから出す限り
24時間いつでも手数料なんてかからなかったんです。
銀行窓口だって5時くらいまでは開いてるし、ドライブスルーだってあったし。
便利だったんだー!と日本に帰ってきて初めて気付きました。
「もー!日本の銀行、どうでも良いことで儲けすぎっ!!」
いつもブーブー言ってましたが、周囲の人は??って感じ。
「伝わってない感」は感じていたわけです。
そんな中、新生銀行。
説明を聞いていて、はっとしたことがありました。
「通帳がない」「印鑑はいらない」「ATMの手数料がいつでも無料」
説明によると、通帳を設けないことで、ATM等の手数料面
他行より色のついた利子で還元できるのだと。
この3つ、アメリカの銀行では当たり前のことだったんです。
(さすがに他行のATMは手数料がかかりました)
私は19歳から26歳までをアメリカで過ごしたので
銀行初体験もアメリカでした。
通帳がないのは当たり前、印鑑もなし(アメリカに印鑑の制度はない)。
それに馴れていたので、日本の制度をブーブー言ってたのです。
(断っておきます・・・新生銀行の回し者じゃないです・・・)
新生銀行では、もっと充実したサービスがありました。
他行のATMでも手数料が無料(翌月キャッシュバック)。
ネット上での送金なら、月一回振り込み手数料無料。
なんだか目からウロコ。
通帳なんて、別にそもそも使う習慣ついてなかったので
なくても全然困らないんです、私。
しかし・・・ここで思った。
私は通帳がなくて、明細が郵送されてくるアメリカ方式が原初銀行体験だったから
何の抵抗もなく、やった!手数料無いほうが絶対いい!ってもろ手を挙げて
選択できます。当然のこととして。
もしかすると、人によったら、「通帳がないの不便!」って思うのかな?
って思い始めたんです。通帳で管理してるのに慣れてる人たちにとって
それは馴れるまで、面倒だったりするのかな?って。手数料払ったほうがマシだって
時間外に使わなきゃいいんだよ、他行のATM使わなきゃいいだけだよ、って思うのかなって。
「当たり前」って、たまたま居合わせた環境の慣習から成り立ってる。
家族が麦茶に砂糖を入れる人たちだったら、それに馴れて当たり前だと思う。
だけど友達が来て「うわ!変なの!甘い麦茶?!」って、何人にも言われたら
当たり前じゃないみたいだ・・・と気付く。
私だけ?って。
そう。預けてる銀行のATMからお金を引き出すのに
いつでも手数料無料が当たり前だと思ってた私の心は
日本に帰ってきて打ち砕かれた(笑)
新生銀行に癒してもらったけど、他の皆にとっては
当たり前の銀行と違ってビックリなのかもしれない。
印鑑いらないし。
つくづく・・・当たり前と思ってることって
自分の小さな世界観が露呈してしまう穴だな、って思いました。
当たり前じゃん!って思うとき、私は相当に局所的なルールを暗黙裡に前提として
疑いもなく飲み込んでるんだって。
あぁ、もっと良い方法があるかもしれないのに!きーっ!
■「当たり前」=単なる慣れ?
ここで少し飛躍します。
さっき、通帳がないと不便かなぁって言いました。
アメリカ人は通帳使ったことないわけですが、不便だとは特にいってません。
もしかしたら、日本にきて通帳が便利と思った人もいるかもしれません。
○○がないと不便。そう思う考え方も、もしかして、当たり前だと思い込んでるだけ?
かもしれないんですよね。
当たり前と思ってるけど、本当はそうじゃないかもしれない。
私の経験を言います。良い実験でした。
冷蔵庫が壊れた事があって、二ヶ月くらいなしで生活してみようと思ったんです。
まぁ、なくてもいいかと。勿論、自炊生活です。
気付いたのは、基本的な調味料は常温で大丈夫ってこと。
納豆や卵も数日くらいなら常温でOK。
野菜も根菜なんて全然冷暗所で問題ないわけだし
大して不便なことなんて、実はなかったんです。
冷凍食品はもともと使ってなかったし
バターなんかはギブアップしましたが、なくても大丈夫です。
ものすごい贅沢を言わなければ、1日2度の自炊生活に
大して不便はありませんでした。
安心してください。冷蔵庫がなくても、泣くほど困ったり
食べるに窮したり、全外食になるわけでもありません。
せいぜい、出来合いのものを買い置きできないだけです。
しかし、それでも言います。
冷蔵庫がやってきました。
わたし・・・冷蔵庫があると、便利だと思いました。(笑)
アイスクリーム、買ってきて全部食べられなくても
冷やしておいておけるんですよ!
いやぁ、便利です、確かに!
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登録日:2009年 02月 10日 18:04:14
- プロフィール
- 秋田麻早子
- ■プロフィール:
アメリカはテキサスで西洋美術史を専攻。現在、博士課程で美術史・考古学なんかを面白がるコミュニケーションを鋭意研究中。
著書に『掘れ掘れ読本』(バジリコ 2007)。笑いのとれる考古学入門書を目指したもの。
連絡先:
mana_mana_chan@hotmail.com
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