マルから四角へ
【6月25日 AFP】夏至の日の21日、英国・ウィルトシャー(Wiltshire)州エイヴバリー(Avebury)にあるストーンヘンジ(Stonehenge)で、異教徒たちの夏至を祝うお祭り「Summer Solstice」が開催された。同祭典は数千年前から続き、太陽の南中時に1年で最も長い日を祝福する。夏の初日の日の出を拝むため、現代のドルイド教徒や人々は毎年同場所に集結する。(c)AFP
ストーンヘンジって、円形の建物ですよね。
でも考えてみたら、現代の建物って、ほとんど四角だと思いませんか?
円形の建物って、かなり例外的なケースでしょう。
古代の建物(遺構と呼びます)を時代ごとに順を追ってみていくと
円形から四角形(矩形と呼びます)に発展していくんですね。
この話は、メソポタミア地域の話なので、他の地域で具体的にどうかは
確認していませんので、そのあたりは、想像を楽しむということで進めたいと思います。
■何が変化したんだろう?
新石器時代の初期、先土器新石器A(紀元前8000年頃)はまだ円形なんですが、もう少し農耕のレベルも進んだ先土器新石器Bという時代(紀元前7000年頃)には、四角い建物になってくるんですね。
どういう理由だろう?と、いろいろな説が立っています。
この時代はちょうど農業生産力も上がって、定住化が進んだときだから、建物が複雑化したんだろう、というような考え方が主流のようです。
ちょうど、この時代にはアートの方も(つまり、土偶などですが)サイズが急激に大きくなっています。先土器A時代には、小さな石や粘土の人形が主流でしたが、B時代には1メートルクラスの人形が作られるようになりました。
経済システムの変化が、何かしらのブレークスルーというか、位相の転換を起こしたのは事実でしょう。
■ストーンヘンジの場合
ストーンヘンジがどういう位置づけになるのか、私は詳しく知りません。
少なくとも、中東エリアでは丸い遺構は、古い時代に結び付けられることが多い、という事実があるだけです。
そして、ローマ時代初期などには皇帝の墓に円形の建物が採用されています。
これは、墓の周りをぐるっと周回できる構造なんですね。
民俗学の調査などによると、どんな宗教にも、どういう時代にも広く共通しているのが
何か儀式をやるときに、ぐるぐる廻る、というのがあるそうです。
ローマの墓の場合もそう。
考えたら、日本の神社もぐるっと廻れるようになっています。
カーバ神殿も廻りますね。
魔女の儀式も廻るそうです。
ストーンヘンジも廻るものだったのか。
そうすると、古代メソポタミアの丸い遺構も、もしかするとですけど
定住がまだ進んでない頃のこと。
住処はもっと簡易なもので、丸い遺構はもっと祭祀的なものだったかもしれません。
そういう場所で、ぐるぐる廻ったりしていたのかな?
そう思ったりします。
ちなみに、廻ることの目的というのは・・・・目が廻ってトランス状態になることじゃないか、という意見がありますが、なんとなく妥当な気がします。
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登録日:2007年 07月 18日 00:04:13
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- プロフィール
- 秋田麻早子
- ■プロフィール:
たぶん古代美術史研究、ときどき考古学。アメリカの僻地で西洋美術史を専攻。主に中東・地中海沿岸の古代美術。
美術史・考古学を軸に、幅広く学際的に文化史とか特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。
著書に『掘れ掘れ読本』(バジリコ 2007)。笑いのとれる考古学入門書を目指したもの。MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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