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うん、たぶん

これもアート? 仏でヨーロッパ現代美術フェア開催

【11月26日 AFP】仏東部ストラスブール(Strasbourg)では26日まで、ヨーロッパ現代美術フェア「St-art」が開かれている。作品の半数が、ほかのヨーロッパ諸国から出品された。(c)AFP

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アートなの?という疑問が湧いてしまうのは
きっと、アートってすごい技術を駆使した、多少高尚なものだろうという
漠然とした思いがあるから・・・かもしれないですね。

これは、自由って何?とか、人間とは?という問いかけと似ていて
本来アートというのは、時代や地域や年齢だとかによって
まったく違う定義を持っているものです。

民芸品はアートなのか?などという問いにも、柳宗悦のような人が「美しい!」と評価する運動をすれば、アートの枠の中で語られ始めます。それまで単なる日用品だとか道具だと思われていたものが、です。

同様に、縄文時代の土器などを「芸術だ!」と岡本太郎氏のような、現代で芸術家として功績を残している人が評価する運動をすれば、やはり美術の教科書に載るようになります。

これは、必ずしも権威ある人が認めたらアートだ、という事でもないんです。

誰が見ても美しいなぁ、すごいなぁ、感動するなぁ、と誰が評価しなくても、皆がいつの間にか認めてしまうようなアートもあるでしょう。日本だったら、京都や奈良のお寺や、そこに収められている彫刻などは、大抵の人にとって宗教的に大事だと思うのに加えて「芸術だなぁ」と感じるでしょう。

そして、また別のところでは、大金持ちの人が芸術家の人に発注して、自分のためのオリジナルなアートを作ってもらうこともあるでしょう。そういうのもアートと呼ばれます。

アートって何だろう?というとき、現代においては、特に一つの決まった答えはないといっていいかもしれません。
アートはメディアかもしれません、アートはコミュニケーション・ツールかもしれません、アートは純粋に美を追求するものかもしれません、アートは人の心に訴えるためにあるのかもしれません、いろんな枠があって、もう一つの括りにするのは、ちょっと難しいかもしれませんね!かえって、混乱してしまうかも。

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登録日:2007年 11月 29日 00:01:51

一億総手先器用国ニッポン

「BMWアートカー・コレクション」、インド・ムンバイで開催中

【9月8日 AFP】インドのムンバイ(Mumbai)では、ドイツの高級車メーカーBMWによる「BMWアートカー・コレクション(BMW Art Car Collection)」が開催されている。
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(c)AFP

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「世界で最もフェラーリを見かける場所ってどこか知ってる?」

某所にて、スノッブな会話。「LAのロデオ・ドライブと・・・青山の骨董通りですって。」

まぁ、そうですの、おほほ。

車って絶対、100年後の美術の教科書には20世紀を代表するアートって言われる気がする。ものすごい数の人が「ただ走ればいい」と道具として切り捨てることが出来ない、何かそれ以上の感情を車に抱いてるんだもの。そういう魅力があるってことだもの。金も動いてるし。

以前も触れたかもしれませんが、日本人にとっての「アート」って・・・漠然とだけど「腕が良さが出てる」ってことだと思いませんか?車だとしたら、なんかスゴイ職人芸がどっかに施されてる、みたいな。

■正直な胸のうち

なんか上手だし。みたいな、マネできないし、みたいな何か「ウデ」があるように見えるものが、なんとなく上質なアートだなぁと本音では感じる。んで、ワケ分からない前衛っぽいのは心の中では「ホンマにスゴイんやろか?自分、騙されてるんとちゃうやろか?」と感じたり、感じなかったり・・・

コレは自然なリアクションだと思うんですよ。

やっぱり、絵だったら、デッサン力があるとか、より写実的な絵が描けるとか、そういうのじゃないと、ぶっちゃけ何がスゴイんだよ?とすばらしい、と認めるポイントが見つからない。

コレって、やっぱり日本が技術立国なのと関係あるのかも?!

■西洋vsジャパン・・・価値感の相違

ニッポン人代表、ワタシがまだ10代で、アメリカでどんな質問でも恥ずかしがらずに投げられた頃。ヴィジュアル・アーツ学の教授に質問をしました。
「先生、もしかして、日本人と欧米人は、美術を鑑賞する際にスゲェって思う観点が違うのでしょうか?」

グッド・クエスチョン。「そう、あなた達日本人はskillとかcraftsmanshipなど、技術の高さを一番に評価する。そして我々はコンセプトの新しさnoveltyが一番大事に感じる」とか、とか。

おおっ!それなら、納得。それなら、欧米人がもてはやすものが、私達にピンとこなくても納得。

しかも、西洋人、手先器用な人すくないし。日本人が異常に手先器用なんだよ。だから目が肥えてる、一般人でも、誰でも。

■四畳半のアート

私達日本人の作り上げてきた美術の歴史・・・それは、職人芸の歴史でもあります。いわゆる壮大な芸術というよりは(例外はあるよ!モチロン!)きめ細かな細工を施したり、繊細な表現の蒔絵だとか、絵巻物だったりとか。

そもそも、西洋の美術とは並行で語ること自体が不可能なんです。西洋美術の用語を使ったり、そういう方法論で語ろうとしたら、日本美術は「装飾性が高いが、深い思想などを表現することは第一義ではない」とかで括ってしまわざるをえない。そんな簡単に片付けられちゃたまらないって、ことで、もちろん最近ではもっと品のいいアプローチが試みられてます。

私達はちゃんと独自の文化を生み出してきたのだから、せっかっくだから、欧米の人たちに、「彼らなりの鑑賞法」もモチロン尊重しつつ「私達にとっての私たちの日本美術」を「彼らの文脈の言葉や表現」を使って説明できたら、一粒で二度美味しくなるでしょうね。

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登録日:2007年 09月 24日 02:51:37

ブツゾウをめぐる韓国と日本のチガイについての論考?!

韓国で1300年前の巨大仏像がほぼ無傷で発掘

【9月11日 AFP】(一部修正)韓国で1300年前に建造された巨大な仏像が、ほとんど無傷で発掘されたことが分かった。
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(c)AFP

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その前に・・小さく宣伝。
ワタクシごとではありますが、私、本が出ました!(20日だけどね)。
↓↓↓
掘れ掘れ読本
ユルいタイトルです。
2ページ見開き完結♪見所は・・・本の半分を占めるイラスト、なかでも世界のユルい土偶コレクションは我ながら見るたびに笑えます。
一応、20日に同時に買おう♪というプチ祭りやってるので、よろしかったらふるってご参加ください。

■韓国人仏教美術学者、再び登場

たびたび登場する韓国人の友人(オンナノコ)の仏教美術史学者。バングラディッシュでの一年のフィールド・ワークを終え、アメリカで踏ん張っている彼女。

彼女がたびたび私に尋ねるのが「どうして、日本の仏教彫刻は木造なんだろう?」

私が知るわけもありません。なんてったって、仏像ったら木だろう、たまに金属(奈良の大仏とか)くらいのイメージしかありませんでした。でも彼女が言うには「でもね、韓国では仏像といったら”石”なのよ。」

私はまだ、韓国の仏像が石仏が中心なのかどうか、自分では確かめていません。が、極東仏教美術でイーファ大で修士を取得、日本の名古屋大学にも留学していた、その上、アメリカの最も権威あるインド仏教美術学者について博士号取得予定者になった彼女が仏教美術について言うことは、基本的に鵜呑みにします。

■この問いかけの意味は?

「え?韓国は石仏なの?日本にもたまにあるけどね羅漢とか。」

「ねぇ、日本にも石くらいあるでしょう・・・?どうして石仏が主流にならなかったのかなぁ?」

このやり取り、一体何が重要なのかと思うかもしれません。

私たちは一応、美術史で方法論なんかも(私はウロ覚えですが)知っているので、ハっとなるのです。

まとめて箇条書きにしましょう。

1.仏教美術は鮮半島から日本にやってきた。(5世紀頃?)
2.仏教美術を作れる職人も朝鮮半島から日本にやってきた。
3.朝鮮半島では仏教美術は石仏が基本。

■「形は素材に依存する」

ここで・・・重要な事柄が。
「形は素材に依存する」という美術の歴史の基本事項があるんです。

古い時代・・・堅い石を算出する地域では、四角ばったデザインになりがち。(例:エジプト、花崗岩や玄武岩など)柔らかい石を産出する地域では、ゆるいデザインが可能。(例:メソポタミアの石灰岩、ギリシャの大理石)

ようは、素材によって、作りやすいものを作るのが、人間の自然の行動だろう、というような常識的なところです。

だから・・・石で仏像を作る技術と、木で仏像を作る技術って全然違うん筈なんです。
道具も違うだろうし、力の加減も違うだろうし。石なら簡単なデザインが、木では難しいこともあるだろうし。逆に、木であれば簡単なデザインが、石で再現しようとすると至難の業だったり。(*注1)

回りくどいことになりましたが
「石で作ってのと同じようなもんを、木で作るのはそれなりに工夫したり、いろいろあったはず」

つまり、彼女の疑問は「だって日本にも石があるんだから、同じような仏像を作りたかったら、石で同じようなものを作るほうがはるかに簡単なのに、なぜワザワザ木造にシフトしたのか?」

ということなんですね。

■私の答え?

うーん。まだ分からないけど、「日本のほうが木材が豊富だからじゃない?」と適当に答えたら「朝鮮半島にも木は生えている」だった。「日本文化ってフェミニンだからじゃない?」といえば「鎌倉彫刻はフェミニンか?」たしかに・・・。

メンタリティのモンダイとか、美意識のモンダイとか、絡んでくると思うんですけどね。

これととても繋がってくるような気がするテーマで・・・次に機会があったら「その地域の自然環境・風土が、その地域の美術の造形に影響を与えるか?」というモンダイについて書きたいです。これはですね、イタリアの各地域の美術の比較でとても面白いことが見てくるんです。そういうのも知ると、アートが面白くなるかもしれないですね。


(注:1 これは、ギリシャのブロンズ彫刻のオリジナルを、ローマ時代に大理石で模倣したものが、多く重さを支えるためにヘンな接木を作ったりしているのでもわかります。

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登録日:2007年 09月 15日 03:55:59

美術史ってなんだ?

【動画】捜査担当者が語る「発見」 ピカソ作品盗難

【8月9日 AFP】パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の作品をピカソの孫娘の自宅から盗み出し、7日に逮捕された3人組は、作品を市場の価格よりはるかに低い額で売却しようとしていたことがわかった。仏警察当局が8日に発表した。捜査チームは7日朝、パリの高級住宅地16区で、3人組が買い手と取引を進めるべく準備しているところを逮捕したという。買い手もまた窃盗犯であるという。(c)AFP

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有名すぎる作品を狙うのは、絶対に素人の犯行といわれます。そして、大抵の場合、ちゃんと「ルート」をもっている人たちに狙われて、怖い目に遭うというハナシ。

ル・モンド紙のアート関連のジャーナリストさんたちが、この手の事件の裏ハナシをまとめている本なんかもあるんですよ。

とゆことで、今回は美術史って何?っていうのを少し。

■美術史のおシゴト

美術史って、キレイで美しいものを扱うジャンルと思われてしまうかもしれないけど、それは「美」って単語にひきずられてるかも。むしろ、歴史学が文献などの文字資料を中心に歴史を解釈するのに対して、美術史は物質文化全体を扱って歴史・社会を解釈する、と思ったほうが正確。

もちろん、扱う時代によっても、やっていることはかなり違ったりするんですけどね。

■事件にたとえると・・・

私は歴史に関するガクモンを、事件の推理だと考えたら面白いと思うんです。
(9月に出る予定の拙著にもこのことを詳しく書いてます☆)

そう、歴史って、過去に対する、解釈・推理なんです。客観的に動かない事実、というわけではないんですね。

たとえば、考古学とか民俗学なんかのフィールドワーク、現場作業はいわば事件の「現場検証」。歴史学、文献学なんかの文字資料に頼る研究は「目撃者証言」を検証するようなもの。

そして・・・現場検証で集めた物的証拠を鑑識に回すのが「科学分析」だったり。

■美術史の職分は?

美術史はこの鑑識の一部みたいなもんです。

たとえば、犯人の遺留品のTシャツがあったとする。どういうデザインで、どういう層に人気のブランドで、とか、そういう調査をしたりするのが美術史家の役目。

出てきた土器のデザインだとか、クオリティとか、同時代のほかの土器との比較をしたりとか。それで分かることと、証言とを照らし合わせたりして、総合的に解釈をしていくんです。

また、美術史がやっていることは、現代でいうマーケティングリサーチなんかともかぶる、といわれています。

ある時代の、ある社会の人が「何をかっこいいと思っていたか」とか「何をキレイだと思っていたか」とか、について考える。

アートっていうのは、大体、生存に直接関係ない物質文化、ってことになりがち(これに限定されるわけではありません)なので、だからこそ、特定の文化の特質というか特有の性格が浮き彫りになったりするんです。


あまりいい例えじゃないですけど・・・犯人の部屋で特定のアニメのDVDとフィギュアが沢山出てきたら、彼の価値感だとか美意識だとか志向とかが見えてくるようなものです。ざっくばらんに言って、美術史はそういうことを勉強するガクモンなんです。

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登録日:2007年 08月 14日 17:00:31

現代アートとしての広告

【特集:PIAGET】コントラストを秘めた融合「ピエール&ジル」

【7月24日 東京 上間常正】ピエールとジル(Pierre&Gilles)は、フランスのユニークな2人組み創作ユニット、同時に私生活でも仲のよいパートナーだ。
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書いた原稿が、全部飛んでしまいました。
スゴクショック!

アルフォンス・ミュシャについて書いたんですが・・・
確認ボタンとともに、ナゼだか消えました・・・

アルフォンス・ミュシャって人気ですよね?


ちょっと立ち直ったら書き直します(笑)

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登録日:2007年 08月 14日 16:47:51

マリリンなケイト

ロンドンで「ウォーホルVSバンクシー」展開催

【ロンドン 10日 AFP】ロンドン市内のポロック・ファインアート(Pollock Fine Art)で8月10日から9月1日まで企画展「ウォーホルVSバンクシー(Warhol vs Banksy)」が開かれる。会場内には、米ポップアーティストのアンディー・ウォーホル(Andy Warhol)作のマリリン・モンロー(Marilyn Monroe)の肖像や、英グラフィティ・アーティストのバンクシー作のケイト・モス(Kate Moss)の肖像など40点あまりが展示されている。(c)AFP

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なんか見たことある・・・けどちょっと違う。

それが、このパロディ作品。

■有名税?

モノマネ芸人に真似をされるのって、有名な人だけ。
じゃなきゃ、何を真似しているのか分からないから。
同じように、似顔絵を描かれたりするのも、顔が認識されている人だけ。
ネタにされるのも、有名税みたいなもん。

この作品は、アンディ・ウォーホルの有名なマリリン・モンローを描いたシルクスクリーンを元ネタにして、現代のマリリン・・とすると少しスレッカラシ過ぎるが強烈なファッションアイコンであるケイト・モスを使ってパロっているの。

ケイトにはホクロがなかったと思うから、それは付け足したのかな。

■アンディ・ウォーホルといえば・・・

アンディ・ウォーホルの場合、作品がいかに世間に認知されているかっていうことが
こういう展覧会で分かりますね。
元ネタを皆が知っているから「パロってる」と分かるわけです。

じゃぁ、ナニを見て、人はアンディ・ウォーホルっぽい、とするのでしょう。
だって、彼の作品なんて、工房製みたいなもんで、彼が直接手で触れて作っているというわけでもなく。
ただ、ナニかしら皆が「ウォーホルだ」と認識するポイントがあるわけです。

1.顔のアップに変な色

有名人の顔のどアップに、本来の人間の色じゃない色を平面的に載せる、これでもうウォーホルっぽい。
そう、白黒写真に単純に色をつけたみたいな、しかも間違えて。
ほら、あなたにも簡単に作れそう。

2.描かれているのは誰でも知っている人・モノ

よく知っているはずの人の顔に、ヘンな色が付いてるから「アレ?」と思って気を引くわけです。

要するに、そういう感じで認識してるんですね。


他にも作品の特徴を、最大公約数的に、こうやって見ていくと
特定の作家・画家の画風とか作風がつかめてきて、見分けがつくようになってきます。
実は、こういう作業をさらに精度を上げていくことが「鑑定」という作業なんですね。

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登録日:2007年 08月 14日 16:18:12

キューピッドの矢

キューピッドは「わいせつ」? 表紙に使用した書籍が出版禁止に

【7月20日 AFP】香港の検閲当局が、ローマ神話に登場するキューピッド(Cupid)の絵柄が印刷された書籍の表紙を「わいせつ」と判断し、出版禁止を決定。だが再検討の結果、決定を取り消した。同書は国内のブックフェアに出展されていた。(c)AFP/Samantha Sin

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この絵は香港の当局にとっては、ワイセツに映ったんですね。
味わい深いことです。

さて、21世紀の日本に生きる私には、これくらいだと
どうも、最近の少女マンガの方がよっぽど過激に思えるんですが。

■さてこの絵は?

この絵はですね、18世紀の終わり頃にフランソワ・ジェラールが描いたものです。
タイトルは「プシュケとアモール」。(確かルーブル美術館)
アモールというのは、キューピッドのこと。
プシュケというのは、彼の恋人の名前です。

いわゆるギリシャ・ローマ神話の登場人物。

アモールというのは、愛の神様で、ギリシャでは「エロス」という名前です。
モチロン、意味は「愛」。

プシュケというのは「魂」という意味です。
カタカナだと分かりにくいんですが、これpsycheと書いて
サイコpsychoとかサイコロジーpsychologyとか、そういう単語の語源となった単語。

二人とも愛と魂の擬人化というか、擬神化?!された存在。

アモールは普段は人々を恋に陥れるために、金の矢と鉛の矢を駆使してるんですが
ある日、自分の手を傷つけてしまって、プシュケに恋してしまう。

■二人の間には・・・

プシュケとアモールは、お母さんのヴィーナスからものスゴイ反対を受けるのですが
しかもプシュケは壮絶なイジメにも遭うのですが、恋を成就させます。

二人の間に出来た娘は、ヘドネと言い「喜び」という意味です。

愛と魂が出会って、喜びが生まれるという、なんともおおらかなテーマ。

■18世紀の終わり頃

ナポレオンの絵なんか見てても、ズイブンとムカシ風というか
古典的な雰囲気でしょう?
そういうのが流行った時代なんです。
古典的な絵柄が流行るときは、モチーフ(題材)も古臭いものが選ばれます。

この絵が描かれた頃は、このようなギリシャ・ローマ神話がよく題材に使われていたんです。

18世紀末の人にとって、これがワイセツに映ったかどうか・・・
どうも私にはわからないのですが
もっと直截な、もっとキッパリといかがわしい風俗画も多くありました。
この程度なら、当時の人も、いちいち興奮するほどでもなかったでしょう。

だからこそ、香港って、もっとスゴそうなのに?!
一体どういう意図なんだろう、と逆にそれが面白かったりします。

■愛と肉欲

エロスという単語は、中世以降、アガペという単語と対比させて
精神的な愛に対する肉体的な愛をあらわす単語のように使われてきました。

でも、本来は生を謳歌するためのあらゆる欲にまつわる喜びを表すものだったんですね。

そういう意味でも・・・
偶然とはいえ、面白いかな・・・・と思ったのでした。

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登録日:2007年 07月 27日 01:12:30

「アート」の媒体(メディア)の変遷

<第42回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭>オープニングセレモニーにレネー・ゼルウィガー登場

【6月30日 AFP】6月29日から7月7日にかけて開催される第42回カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭(42nd Karlovy Vary International Film Festival、略称:KVIFF)が29日に開幕を迎え、米国女優のレネー・ゼルウィガー(Renee Zellweger)がオープニングセレモニーに出席した。(c)AFP

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多分、20世紀から21世紀にかけて、「映画」という媒体が、アート表現のメインストリームだったと言われるんだろうな、と思います。

アートって、アートの歴史を見ていると・・・

・かかっている金額のデカさ
・高い技術&メッセージの融合もしくは、メッセージそのもの
・影響を与える範囲の広さ
・時代が求めてる!と感じる何か

こんな点をみると、映画は完璧にアート。
でも、映画こそが、アートの主流、という言い方は、そんなアタリマエに受け止められているものじゃない。

ちょいと説明すると・・・

■アートといえば?

アートという単語を聞くと、今の時代ではイコール「ギャラリー(画廊)」とか「美術館」を思い浮かべるし、そういうところと関係あるのがアートなんだろうと。そういう連想がある。また、ワケわからないもの、というのを冗談で「アート」と呼んだりする。

つまり、まぁ、一般人には理解しがたいが、そういうのが分かる人にとってはスゴイらしい、ということらしい、というようなモノがアートとして認識されているわけです。

でも別に、アートってワケわからないものという意味ではないんです。たまに時代の先端のものだと、普通の人には理解できないけど、少し時間がたつと「なるほど」ってことになる。だから、ワケわからない映画のことをアートって言ってるんじゃないの。

スターウォーズみたいなのもアートだと。

■100年後の世の中

さて、では、100年後にはアートってどういうものになっているんでしょうね?はてまた、100年後の人は何をもって「アート」と呼ぶんでしょうね?

たとえば、日本人にとって、15世紀あたりなら、水墨画とかがあったんですよね。
江戸時代なら金箔屏風絵なんかがアートだったわけですよね。
木版画とかね。

でも、今は?
ほら、油絵だったりとか、西洋の技術を使った版画とかだったりするでしょう。

変わったのは何かというと、媒体です。
メディア。膠(にかわ)で溶かした絵の具を使った日本画も、あるにはあるけど、油絵的表現に大きく影響されちゃって、もう、どこに行ったらいいのか、何したらいいのか迷走中のような状態です。

(ある意味、アニメ・漫画が日本画の正統な後継者じゃないかと思いますが、これはまた別の機会に!)

■メディアという言葉

メディア、という単語も日本では、マスコミとかそういう情報媒体ばかりを指しますが、実際は情報に限らず何かを運ぶものがなんでも「媒体」なんです。テレビとか新聞とかラジオとかインターネットとか雑誌とか絵画とか彫刻とか映画とかクチコミだって、ある種、全部メディアです。それの形が違ったり、運ぶ情報の内容が違うだけで。

正統にアートと誰もが認める西洋美術だって、実はね、メディアの変遷はしょっちゅうあった。西洋のアートっていうと、油絵とかを思うでしょう?でもこれは、ルネサンス頃に発明されたテクノロジーで、ニューメディアだったんです。
今でたとえるなら、インターネットの登場!みたいな。

例えば、ルネサンスの初期なんて、それまでは、板の上に卵で溶いた絵の具を乗せて描いてた。それだと、色はとってもきれいだけど、ぼかしとか難しいし、速いタッチで描けないから、どうしてもオトナシイ表現になる。

油絵が登場して、荒々しいタッチだとか、勢いがある表現が可能になったりして、ルネサンスの「躍動感」みたいなものを支えたわけです。

■今の時代で言うと・・・

例えば、今の時代でも、TV全盛の時代から、インターネットや携帯などの並存の時代がきたわけで。そうすると、広告のやり方もかわる。TVコマーシャルがネットと連動したりする。技術(媒体)の変化が、表現の形式そのものを変えたりします。

そうね、広告もきっとアートのジャンルとして扱われるでしょうね。
やっぱり、大きなお金が動いているというのは、それだけ人の注目・関心・欲望が渦巻いているということで、それだけ影響力もあって。それには、それなりのエネルギーとかメッセージとか(良くても悪くても)なければ、人のココロには訴えない。

映画なんて、その最たるものじゃない?
みんな、映画をみて、いろんな事を考える。しかも、そういうことを意図して作られている。ワケわからない、といわれて、少しの人だけに影響を与えている、19世紀っぽい「アートらしきもの」より、よっぽどアートだと思うんです。

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登録日:2007年 06月 30日 22:33:52

天才の行動が凡人に読みきれるか?!

モネの作風変化、原因は「白内障」 - 米国

【ワシントンD.C/米国 18日 AFP】印象派を代表する画家クロード・モネ(Claude Money)の作風は、晩年になるにつれより抽象的に変化していった。
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(c)AFP PHOTO/Wildenstein

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モネが晩年白内障を患っていたかもしれないと・・・
こういう、アートな世界を、医学という別の分野の人が別の視点で捉える研究って面
白いですよね。

■目で見た世界を絵に描くって?

きっとほとんどの人が、絵を描くときって、見たままを描けないからフラストレー
ションが溜まってるんじゃないですか?「絵がうまい人」って、どうして「見たまま
を描ける」んだろう・・・って。

でも、見たママ、って一体、どういうことなんでしょう?
考えてもみてください、網膜に入ってきた数々の情報が、頭の中でどう処理されて、
手の筋肉にどんな指示を出して、絵になるんでしょう?

■「見た世界」はバラバラになる

網膜で処理されるのは、光の強弱とか、三原色とか、その程度です。それが後ろ頭の
ほうの第一視覚野にいって、バラッツバラになるんですね。細切れの情報に。

そう、頭の中では、実は「見た」世界はいったんバラバラになって、自分の頭の中で
再構成されてるんです。だから、なかなか見た世界って、実は適当になりがち。ほ
ら、事件の目撃証言なんかでも、白い車を見た!って誰かがいったら、みんな影響さ
れちゃったりするでしょう?心理的な効果でいくらでも、見たはずがないものや、見
たはずのもの、曖昧になってしまってるのに確信をもてたり。わりといい加減な記憶
なんです。

■「見た世界」は頭の中でもう一度組み立て直される

そして、バラバラになった情報を頭が分析します。

色。

形。

空間(奥行きとか、じゃないと世の中が立体的に見えない)
動き。

この4つです。

そして、モネという画家は、そういう情報の中でも「色」だけを取り出して描いてい
る画家なんですね。形なんて、輪郭線も曖昧でしょう?ある程度は残っているけど。
動きも分からない。奥行きは感じられない。

「見た世界」を頭の中で組み立てなおすとき、「色」に関する情報に重点を充てたの
が「モネの絵」なんですね。

■では、白内障だったのか、どうなのか・・・

実際に、眼科のお医者様がおっしゃるんですから、きっと白内障の症状の方のビジョ
ンというのは、モネが作り出した晩年の作品の見せる絵の雰囲気と似ているのだと思
います。

そこで二つの可能性。

1. モネは実際に晩年白内障を患っていた
2. モネは色に重点を置いた画風をとことんつきつめて、形を表す要素を排除する
ために、結果白内障的なビジョンの作風を作り出した

ピカソだって、少しおかしくなった人みたいな絵ですが、あれだって奥行きとか空間
認識の要素を排除して、あんなおかしな絵を作り出したわけですから・・・

天才的な芸術家のことです。
凡人には計り知れないほど、頭の構造とか認知を飛び越えた創作をしている可能性は
大!
だから、面白いし、引きつけられるんでしょうね。

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登録日:2007年 05月 31日 17:47:52

ロスコの絵を解読

マーク・ロスコの抽象画、史上最高額の7280万ドルで落札 - 米国

【ニューヨーク 16日 AFP】競売大手サザビーズ(Sotheby’s)で行われたオークションで15日、米抽象画家マーク・ロスコ(Mark Rothko)による作品が現代アートにおけるオークションとしては史上最高額の7280万ドル(約87億円)の値をつけて落札した。
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(c)AFP/TIMOTHY A

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あーもー、こんな、絵の具で色塗っただけのキャンバスが何十億かよ???
チョットマッテネ、今説明シヨウ!

■裸の王様?

そういう発想、大事だと思うんですね。
『ほほぉ、うつくしい』とかってウカツに口にしちゃうと、裸の王様じゃないのか?って疑われそう。
私も、ちょっぴりそういう気分があります。

何の前置きもなく・・・21世紀の私たちが『スゴイ!』と思えたら、それはちょっと不思議。
でもね、同時代の人でセンスのいい人なら『あ!!』って思うかもしれない。

何が違うかというと、やっぱりアートも、媒体(メディア)であって
その時代のアーティストのメッセージを載せた乗り物でもあるから。
同時代の人なら、同じ空気、時代の文脈の中で、この絵を見ることができるでしょう。

でも、この時代について、この頃のアメリカについて、何も知らないでは
スゴイんだかなんだか・・・コレが?っていうのが自然なリアクションだと思います。

だからアートなんて、面倒なんだ!って思う人いても、仕方ないかも。

■高い技術=偉大な芸術という図式は普遍的ではない

たとえば、ミケランジェロやダ・ヴィンチのような画家なら
人間離れした高い技術で、時代を超えて『スゴイじゃん!』といえる部分が多い。

でも、20世紀の美術の中には・・・そうじゃなくて
『新しさ』を背負って出てきたことで『スゴイ!』
まさに、コロンブスの卵的なその発想を、アートという表現で見せたことが
評価される、そういう芸術の形が生まれたんです。

だからね、文脈というか、作られた背景を知らないと、なかなか評価も理解もできないものも
沢山あるんです。

読み解く面白さ?みたいな感じ。

■50年代という時代の空気

アメリカの50年代アーティストとしては、絵の具を垂らしたり、ぶちまけているジャクソン・ポロックと並んで、有名な画家なんです。

どんな時代かというと・・・
51年にはサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』が発表され、カラーTVがアメリカには登場しました。
54年には、あの『指輪物語』が発表され、59年にハワイが50番目の州に。
黒人の民権運動が盛んだったのもこの時代。
そんな時代。

アンディ・ウォーホルとかロイ・リキテンスタインなどのポップ・アートは60年代なので、その一時代前ですね。

そういう時代の、こういう画風は『Abstract Expressionist』っていわれてました。
いわゆる、派手な抽象画。

■所詮、絵画は"布と絵の具の作ったイリュージョン"

絵がちょっと上手い人なら、透視法とか、ちょっとしたコツとか技術を駆使したら
結構かなり、写実的な絵を描くことができる。特に、先達が技術を磨きあげて
しかも理論化してくれてるから。

相当に絵画の技法も発達した。
写真のような絵も描ける。

だけど、実際のところ、布と絵の具なんだよね?

ホンモノのように見える絵も、何もかも、全部、布や絵の具なんだ!
というフィジカルな物理的な現実に、引き戻した、これがポロックとか、ロスコとか、フランシスだったりしたの。

あぁ、そういえば、キャンバスって布よね。
考えたら、絵の具よねぇ。


■西洋人の価値感と日本人の価値感

みたいな、そういう発想の逆戻しみたいな。

その良い例として、彼のキャンバスの使い方。
キャンバスって、ジェッソとか下地を塗るんですね、そうじゃないと絵の具がにじむから。
だけど、ポロックとかロスコは、布に直に絵の具を乗せちゃうトライをやってたみたいです。
今までの油絵とか、アクリル画とかと、全然違うテクスチャーになるでしょう?

そういう実験的な面白さ、というのを『西洋人』は大変評価するんです、技術と同じくらいに。
日本人にとっては、技術が高くないんなら、やったモン勝ち、というのに評価をしたがらない傾向があるかもしれないですけどね。



ロスコの場合は、それだけじゃなくて、デザイン的に
色のバランスとか構図とかに面白さがある、っていう見方もできますね。

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登録日:2007年 05月 26日 01:24:45

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プロフィール
秋田麻早子
秋田麻早子
■プロフィール:
Art Historian たぶん美術史学者、ときどき考古学。
アメリカの僻地の大学・大学院では西洋美術史を専攻。
でも論文を書いたのはアケメネス朝ペルシャ。
・・・美術史という素材の調理方法の可能性を模索しすぎで
エントロピーの法則な日々。

美術史・考古学を軸に、幅広く文化史的なモノゴトとか
特に、アートや学問の世界の面白いとこをご紹介しちゃいましょう。

MA in Art History 2002, University of Texas at Austin
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