2009年 11月

アウンサンスーチー女史からタンシュエSPDC議長宛書簡全文

 国民民主連盟(NLD)は17日、同連盟書記長のアウンサンスーチー女史が軍事政権トップのタンシュエ国家平和発展評議会(SPDC)議長に送った書簡を公表した。
 書簡の全訳は以下の通り。

ネーピードー
国家平和発展評議会議長
タンシュエ上級大将殿

2009年11月11日


件名「ミャンマーへの経済制裁解除に関する申し出補足」


1 国家平和発展評議会が、米国のキャンベル国務次官補一行がミャンマーを訪問した際に政治団体と会談できるようにしてくださった計らいについて、国家平和発展評議会に深く感謝いたします。

2 ミャンマーへの経済制裁解除のため、国家平和発展評議会と協力したく、制裁についてより深く理解したいという私の意向に対し、国家平和発展評議会が必要とする計らいをしてくださったことに深く感謝いたします。

3 その他の国益となる事業についても、私は国家平和発展評議会と協力することができるものと期待しております。

4 国民民主連盟の活動がより実効性のあるものとなるよう、連盟の中央執行委員全員を私の自宅に招き、会談することを希望します。健康状態のために、自宅から外出できないアウンシュエ議長、ルイン書記、ルンティン中央執行委員については、各々の自宅を訪れて見舞い、①ティンウー副議長、②アウンサンスーチー書記長と、中央執行委員である③ウィンティン氏、④キンマウンスエ氏、⑤タントゥン氏、⑥ソーミン氏、⑦フラペ氏、⑧ニュンウェー氏らが出席する中央執行委員会全体会合を、私の自宅で行うことに同意していただけますようお願い申し上げます。

5 国民民主連盟中央執行委員が一同に会した後、国益となる事業について、国家平和発展評議会と協力したい意向が私にはある旨、申し上げさせていただきます。

6 国益となる事業のため、国家平和発展評議会と協力することについて、上級大将と面会する機会を、私に与えてくださるよう、お願い申し上げます。

 敬具

アウンサンスーチー


 「タンシュエ議長は、スーチー女史を目にしたくもないし、名前も聞きたくない程に嫌っている。ただし、スーチー女史が経済制裁支持の方針を撤回するならば、タンシュエ議長にはすぐにでも面会する意向がある」と、ミャンマーの情報筋の間では、以前から語られていた。
 タンシュエ議長が会談に応じた場合、NLDにいかに権限を与えることができるのかを巡り、駆け引きが行われると思われる。NLDの参加がないまま、来年の選挙で樹立された新政府に対し、欧米が大規模な経済援助を再開するとは考えにくい。NLDの選挙参加の条件は、4月末に発表されたシュエゴンダイン宣言で提示されているが、その発表直後から、スーチー女史の起訴など、さらなる弾圧が始まったことを考えれば、NLD側は、憲法改正まで要求することは難しく、政治囚の解放や1990年の総選挙結果の承認、選挙の透明性の確保などの最低限の条件を確保しながら、来年の選挙に参加する意向を持っているように思われる。NLD側には、もし選挙が公正に行われたならば、軍事政権側は確実に敗北するという勝算があるように見える。

カテゴリー[ スーチー女史・NLD ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2009年 11月 19日 01:15:20

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