枝折峠ヒルクライム参戦日記

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8月6日、以前このブログで宣言したとおり新潟県魚沼市大湯温泉で開催された「第5回・枝折峠ヒルクライム」に参戦(と、いうより僕の場合は参加ですね)してきました。
「脱・語るだけのオッサン」というテーマの参加でしたが、このような市民レースでも、自分がいかに“語るだけのオッサン”だったかということを十二分に実感した1日でした。
ということで、今回はイレギュラーですが自分のことを書きます(許可済みです)。どうぞ、おつきあいください。


§8月5日、レース前日

 選手登録に受付のあるスタート地点、大湯公園へ。枝折峠は通常2輪走行禁止だが、この日は自転車にも解放されているので受付後、軽い試走に向かう。ミスターヒルクライム村山利男氏の講義を聞きたかったのと、翌日への疲労を考え、前半のポイントである峠の登り口を含めた5km地点までを走った。
 村山氏の講義は、当日のコースの概要やレース中の諸注意にくわえ、翌日のスタートまでのすごし方や参加者からの質疑にもユーモアたっぷりに応答。あまりになめらかに話されるのでそこにも感心していると、師匠はCS放送のUCIプロツアーの解説でもおなじみの市川氏というから、どこか納得。


§8月6日、当日

 朝は5時30分に起床し、スタート3時間前の6時に朝食。ウォーミングアップをかねて7時に自転車で会場へ向かう。7時40分頃に現地に到着し、開会式のあとスタート地点に集合。
 アナウンスによりスタートの10分繰り上げが知らされ、8時50分に男子チャンピオンクラスと男子中学生〜30歳までのクラスが出走。
 そして8時53分。いよいよ僕の男子31歳〜40歳のクラスの出走となった。


§笑い声につつまれてスタート

 と言えば聞こえはいいが、失笑である。スタート合図とともにサイクルコンピュータのスイッチを入れようとしたところ見事に外れ飛んでいってしまった。
 次のクラスのスタートが迫っているのであせって、これがなかなか拾えない。そうこうしているうちに集団は見る見る遠ざかる。なんとか拾っても取り付けている暇もなく口にくわえて猛ダッシュ。まさに笑い声に後押しされてのスタートだった。これで緊張もほぐれたということで気を取り直し、サイクルコンピュータをセットしながら集団に追いついた。
 最初の4kmは、ほぼ平坦。そしていよいよ枝折峠の登りに入った。
 後から出走したクラスのトップグループにもどんどん抜かれ、速いという速度ではないが、中間の7km地点まで淡々と進む。このへんあたりから、コース脇で止まっている選手が現れはじめる。自分は大丈夫なので、これならなんとかなると思っていたが、このときすでに後半の地獄が始まっていたことを本人である僕は気づかなかった。

 
 
§暑いハズなのに寒い

 スタートから約10km、なんか寒く感じてきた。それまでに体の冷却のため水をかぶってきたのでその気化のせいぐらいに思っていたのだが、どこか違う。腕には鳥肌が立っており、それが悪寒であることに気づいた。
 そしてついにゴール前4km地点、足が止まった。先にダウンした選手がおり、係員が冷水を持って降りてきていたのでその水をわけてもらいゆっくりと飲む。
 そのときはじめて自分が給水に失敗していたことに気づいた。
 熱中症になってからでは、あわてて水を飲んでももう遅い。わかっていたので少しずつ補給をしていたはずだ。しかし、ボトルを見るとほとんど減っていない。本人は飲んでいるつもりでも、ただ口の中を湿らせていたにすぎず、飲んでいると錯覚していたのだ。
 走れる程度に回復させ、少し先のスノーシェードの給水ポイントへ向かう。そしてさらに冷水とスポーツドリンクをもらい休む。そのときどれぐらいの状態であったかというと、何匹ものブヨに噛まれているのにすぐに気づかないような鈍感さ。なんかチクチクするなぁと思ってもすぐに認識ができないという感じだった。


§屈辱の押し

 ある程度回復したので再出発。そこからはもう完走だけが目標だ。無理をせず給水ポイントごとに足をとめ冷水をかぶりスポーツドリンクをゆっくりと身体に流し入れる。そして再出発の繰り返し。
 しかしそんなに早く熱中症が回復しているわけではない。悪寒はないがムカムカが襲い、足が回らなくなっていく。そして、ゴール前3kmをすぎたあたり、最後の急所でまた足が止まった。
 目の前にはすでにリタイアを決め、回収車を待つ人もいる。ここまでかと思ったとき、サイクルコンピュータのタイムを見るとまだ余裕がある。こうなれば這ってでもゴールする。悔しいが自転車を押して登る。ここで止まっていては、僕も一緒に回収されてしまう。時速3kmというスピードで一歩一歩這い上がる。
 しかしこれが良かったのか若干回復し、斜度も緩んだこともありゴール前2km、再び自転車にまたがることがでた。


§ゴール

 最後の力で、とにかく駈ける。はたから見てどんなに遅くても精いっぱい回す。ゴール500m前では、フロントギアをアウターに入れふりしぼる。そしてゴール。
 右足がつり、一人では自転車から降りられない。なんとも無様だ。タイムは1時間30分。50歳までのクラスでのトップは30分台だからめちゃくちゃ遅い。順位もクラス完走者116人中で114位。それでも完走できたことが嬉しかった。
 こうして僕の初レースは終わった。

 リザルト: http://www.ne.jp/asahi/bicycle/race/result/06YNTNRC.htm

 普段、練習といって3時間ぐらい走る。距離も60kmとけっこう走った気になっている。ときには1日100km走ったと喜んでみる。しかし、この1時間30分の密度にはかなわない。レースと普段、同じスピードで走っていても、その疲労は全然違う。あたりまえのことにいちいち気づく貴重な経験だった。
 また、自分の乗っている自転車が、それほどのグレードではないが、レースに出るための設計になっていることに改めて気づいた。もっと真剣に乗ってあげないいといけないと本当に思った。
 そして、またどこかのレースに参加するだろう。

カテゴリー[ 草レース参戦 ], コメント[6], トラックバック[0]
登録日:2006年 08月 09日 13:29:47

コメント

お疲れ様でした 貴重な経験でしたね。
次回にはこれがしっかり生かされていることでしょう。

私と自転車の付き合いは家業(煎り豆類の製造)の製品を自転車に積んで配達することから始まりました。
中学から高校の時代で、当時の「りんご箱」(木製)に約15キロ(4貫目)入ったものを1から2本、多いときは3本乗せたので自分の体重より重くなる。逆立ちしてしまうと起こせませんでした。

葛西の隠居 @ 2006年 08月 09日 22:04:14

すごいですね。初レースで完走。しかもドラマティック(?)な展開。
自分のダメダメさ(ちょっと語弊がありますが許して)と上位入賞者の凄さを体験して、このスポーツがもっと好きになるでしょう・・・・・私のテニス的発想ですが。

でも同じ人間です、しかもプロではない(?)人達です、頑張ればきっと近くまでは行けますよ。(まだ近寄れてない私)

頑張りましょう!

ファイター3 @ 2006年 08月 09日 22:52:11

kobaさん こんばんは~
始めてお邪魔しました。ブログをお持ちとは知りませんでしたので・・・
先ずは完走されたこと おめでとうございます。
凄い経験をされたのですね!
熱中症に罹りながらも完走なさって素晴しいです。
「笑い声につつまれてスタート」には想像して思わず口元が緩みました。
ご本人は大変でしたでしょうに、笑ってすみません。

次回は是非上位入賞を目指してください。又応援します。

コチ @ 2006年 08月 10日 01:18:10

◯葛西の隠居さん
ご来訪ありがとうございます。
僕も実家は家業なので、配達や集金など子供の頃から行かされていました。

◯ファイター3さん
根本的なところで間違っていた部分とか、今までのトレーニングの穴がよくわかりました。
次は、もう少しまともにと思います。

◯コチさん
ありがとうございます。
人間あせりだすと、なかなか思うように体が動きません。
いい勉強になりました。

小林昌幸 @ 2006年 08月 10日 16:00:27

お疲れ様でした。
レース当日にお会い出来て嬉しかったです。
熱中症、本当に大変でしたね!
思った以上に暑くて、頭から水をかぶってました。
来年も絶対参加しようと思ってます。
機会が有りましたら、是非一緒に走りましょう。
奥武蔵も結構良いですよ。

ピユキ @ 2006年 08月 11日 00:39:48

◯ピユキさん
途中、ピユキさんに抜かれていったのは気づきましたよ。
なかなか速いですね。
走行会、ぜひとも!

小林昌幸 @ 2006年 08月 11日 08:41:39

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プロフィール
小林昌幸
小林昌幸
(男)
1968年05月10日
自転車ずきのライター稼業。
就職・進学情報誌のライター、二輪・自動車メーカーのコピーライターを経てフリーランスに。
実は、デジタル機器、ゲームやホビーの仕事も多く、アキバ系もテリトリー。
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