第100回という特別な勝利を母国にもたらした35歳

<自転車レース 第100回パリ-ツール>ゲドン 母国レースで優勝を飾る - フランス

【ツール/フランス 8日 AFP】自転車レース、第100回パリ-ツール(100th Paris-Tours)、ワンデイレース(254.5キロメートル)。フランセーズデジュー(Francaise des Jeux)のフレデリック・ゲドン(Frederic Guesdon、フランス)は、トップタイム5時間31分9秒でフィニッシュし、母国でのレースで見事優勝を飾った。(c)AFP/ALAIN JOCARD

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§1世紀のドラマ

 前にも書いたが、ロードレースは大河ドラマである。開催回数こそ93回だがツール・ド・フランスも100年を超えるレースであり、またジロ・デ・イタリアも来年90回を迎えるように名だたるレースは長い歴史を持っている。
 ロードレースは自転車という工業製品によるスポーツであることからも、人間が行ってきた競技としては比較的新しい部類のものである。しかし、1世紀を超える歴史を考えると、これはもう文化だ。
 ただ僕が、この競技が面白いと思うのは多国の人間が入り乱れて競うスポーツであることだ。確かに日本の相撲も外国人力士も増え、ある意味国際性も出てきた?といえるかもしれないが、こうした地域の文化となるスポーツに何ヵ国もの人間が参加し、国を超えた共通の文化として熟成されているというのはそうないように思う。それも神聖視されているというわけではなく、時には下世話な話題を振りまきながら、セレブから一般大衆までをわかせる娯楽として成立しているのだからすごい。最近鼻につく、いや(失敬)目につく、お高くとりつくろい「文化ざあます」と上から見下ろしたような、一部の者だけが訳知り顔に奉るインスタントカルチャーが本当の「文化」たりえるのだろうか。誰もが楽しめ、楽しみにする、それこそが文化であると思う。
 パリ−ツールも今年で100回を迎えた。


§フランス人・ゲドンが獲った100回大会

 レースが面白くなってきたのは200kmを超えたあたりから。アベラン(アスタナ)のアタックにクイクス(ダビタモンロット)が追走。これにゲドン(FDJ)、モレーニ(コフィディス)、ヴァンインプ(クイックステップ)がさらに合流。しかし、最初に駆けたクイクスは後続3名のペースについていけず脱落。かわりに追い上げてきたガスパロット(リクイガス)、アルヴェセン(CSC)が合流。途中、メカトラブルでヴァンインプが脱落するが、勝負を決めたのはラスト8kmのゲドンのアタックだった。
 ゲドンに反応したのはアルヴェセンのみ。二人の協調体制はゴール間際までつづき、迫るメイン集団をわずか8秒後方という距離でスプリント。ゲドンがゴールを獲った。この飛び出すタイミングと、ゴール前のアルヴェセンのかわし方、さすがにベテランである。
 ゲドンは9年前、パリ−ルーベを優勝し期待の若手となった選手だ。しかし、それから大きなタイトルには恵まれていなかったように思う。今年35歳、選手としては晩年ともいえる年齢での勝利。それも母国フランスの100回という特別なレースを飾ったのだ。これは、彼本人にしても、フランスにとっても、大きな喜びであったに違いない。

 日本時間で今晩行われるジロ・デ・ロンバルディアで、今シーズンのプロツアーも最後。すでに今期のチャンピオンはバルベルデ(イリュエスバレアレス)に決まってしまったが、「落ち葉のクラシック」を楽しみたい。

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登録日:2006年 10月 14日 14:16:05

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プロフィール
小林昌幸
小林昌幸
(男)
1968年05月10日
自転車ずきのライター稼業。
就職・進学情報誌のライター、二輪・自動車メーカーのコピーライターを経てフリーランスに。
実は、デジタル機器、ゲームやホビーの仕事も多く、アキバ系もテリトリー。
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