2006年 10月
あの騒ぎはなんだったのかなぁ
<自転車>ヤン・ウルリッヒ 今後スペイン国内での告訴・調査が無い事を発表 - スペイン
【スペイン 25日 AFP】エウフェミアノ・フエンテス医師(Eufemio Fuentes)のドーピング幇助を受けたとされ、ツール・ド・フランス(2006 Tour de France)の開幕直前に出場停止となり所属チームのTモバイル(T-Mobile)を解雇されたヤン・ウルリッヒ(Jan Ullrich)が、自身の公式サイトでスペイン当局が今後ウルリッヒを告訴、調査しないとの書面を送ってきた事を発表した。
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(c)AFP/FRANCK FIFE
ここにきてツール前後のドーピング疑惑について、ちらほらと動きが出始めた。
アスタナの2名の選手の無罪も早々にあって、けっこうさんざん騒がせたわりには意外と早いなというのが、僕の感想。けっこう長引くはずなんだけどね、いままでの例を考えると。
バッソも証拠不十分で無罪。この「証拠不十分」というのがクサい。本当にドーピングはあったのか?なかったけど、濡れ衣きせちゃって、いまさら言えないから証拠不十分ということで…というような勘ぐりさえしたくなる。
そしてウルリッヒも、この記事のように告訴・調査をしないという裁定となっている。この告訴・調査をしないというのはなんだろう。告訴はともかく、調査をしないというのは結論を出さない、出したくないという当局側の姿勢ではないだろうか。もしなにもなかったら、風当たりは強さは想像を超えたものになるだろう。でも自信があれば進めるだろうから、結局もともと有罪にするだけの根拠そのものがなかったのではないだろうか。
そもそも、例の医師のリストにあったとされるのは彼を匂わせる符号というか表記であり、ウルリッヒという実名はなかったと言う話だ。
これでランディスも無罪ということになったら来年のツールのプロローグはどうなるか。すでに順位が繰り上がりケスデパーニュのペレイロがチャンピオンとなっているが、無実が決まればまたひっくりかえすのか?たとえひっくりかえせたとしても彼のチームはすでになく、プロローグにマイヨジョーヌ不在とという事態になるだろう。
本人も主張しているように、僕はランディスの無罪を信じる。それは、本当にドーピングをしているならあそこまで無罪を主張する行動をとらないと思うからだ。どこか後ろめたいところがあればあんなにできないという意味ではない。ほとぼりがさめれば、彼ほどの選手ならまた復帰できるだろう。嘘をついているのなら、適当に正当性を主張しながらその期を待つほうが賢いような気がする。
だが彼はブエルタに顔を出したり、あらゆるところで自分の正当性を主張する。嘘なら、嘘がばれたときのリスクを考えればそこまでできないのではないだろうか。
無実だとしてもランディスについては、もうしばらくかかるだろう。かけなくては当局のメンツもたたないだろうし、なにより来年のツールのスタートに混乱が生じるだろうから。
早い解決にはこしたことがないが、それが今回のドーピング疑惑の不自然さをさらに強調していると感じるのは僕だけだろうか。
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登録日:2006年 10月 28日 22:10:23
自転車レース、行くシーズン、来るシーズン。
<第100回ジロ・ディ・ロンバルディア>ベッティーニ 今季UCIプロツアー最終戦を勝利で飾る - イタリア
【コモ/イタリア 14日 AFP】自転車レース、第100回ジロ・ディ・ロンバルディア(100th Giro di Lombardia)、ワンデイレース(245キロメートル)。イタリアのパオロ・ベッティーニ(Paolo Bettini)は、6時間08分06秒をマークして優勝、今季UCIプロツアー最終戦を勝利で飾った。(c)AFP/FILIPPO MONTEFORTE
§アルカンシェルがしめを飾った今シーズン
このジロ・デ・ロンバルディアが来ると、今シーズンも終わったなと感じる。UCIプロツアーの最終戦ではあるが、すでにバルベルデ(ケスデパーニュ)のチャンピオンが決まっているが、それでもこの「落ち葉のクラシック」はしめくくりとして注目はずせない。とくに、今年はこのジロ・デ・ロンバルディアも100回となり、特別な節目のレースでもあった。
今年の優勝は、去年に引き続きベッティーニ(クイックステップ)。この勝利は、単に連勝を達成しただけではなく、観ているファンとしては華のあるものだった。それは彼のジャージが、世界チャンピオンの証であるあアルカンシュルであることにほかならない。
この虹のジャージは世界選手権の優勝者が翌年の世界選手権までの1年間だけ着ることができる特別なジャージだ。ベッティーニは今年の世界選手権の優勝者として、このジャージをまとい、きっちりと今シーズンをしめた。
実は、僕はベッティーニがアルカンシェルに袖を通すにあったって注目していたことがある。それはヘルメットだ。
先のオリンピックのゴールドメダリストである彼は、以来ヘルメットにシューズ、自転車のバーテープまで金色にしていた。それは今シーズンも変わらなかったため、けっこう気にいているようだ。そこで、アルカンシェルを着た際どうするのだろうと思ったのだ。はたして虹のジャージに金のヘルメットか?と。
しかしながらその僕の期待は実らず、写真のようにヘルメットもアルカンシェルにコーディネートされていた。オリンピックより世界選手権のプライオリティのほうが高いので当然なのだが、意外とオリンピック云々というより金色というカラーが好きなのかしらと思っていたので、もしかしたらと思っていたのだが。
§今シーズン、いろいろ
今シーズンのレースは、僕個人としては、ベッティーニに救われていた。彼はただ強いだけでなく、どこかしら茶目っ気があり、そして華がある。
春先からのなにかにつけてドーピングの話題ばかりで、どこかいやな空気がただよっていた今シーズンのロードレースであったが、彼が走っているだけでどこか楽しくなれた。
バッソ(CSC)も証拠不十分ということでレース復帰も決まり、来シーズンこそはつまらない話題に振り回されずレース観戦を楽しみたい。
それにしても今回のドーピング問題は、このバッソにしてもアスタナチームにしても、結果的に濡れ衣だった選手が多い。ウルリッヒも現在、身の潔白を証明しようと動き出しているようだが、どうも今回一連のドーピング事件は腑に落ちない点を感じるのは否めない気がする。まぁ、そんなぼやきも今シーズンはこのへんで(済むといいなぁ)。
本日もジャパンカップが行われているように、実際今シーズンのロードレースはまだつづいているのですが、これからの楽しみはトラック競技。日本にも来て競輪を走った王者テオ・ボスの今期の活躍は?など、注目要素はことかきません。自転車ファンには、ロードのシーズンが行っても、トラックのシーズンが来るわけです。
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登録日:2006年 10月 21日 15:27:51
第100回という特別な勝利を母国にもたらした35歳
<自転車レース 第100回パリ-ツール>ゲドン 母国レースで優勝を飾る - フランス
【ツール/フランス 8日 AFP】自転車レース、第100回パリ-ツール(100th Paris-Tours)、ワンデイレース(254.5キロメートル)。フランセーズデジュー(Francaise des Jeux)のフレデリック・ゲドン(Frederic Guesdon、フランス)は、トップタイム5時間31分9秒でフィニッシュし、母国でのレースで見事優勝を飾った。(c)AFP/ALAIN JOCARD
§1世紀のドラマ
前にも書いたが、ロードレースは大河ドラマである。開催回数こそ93回だがツール・ド・フランスも100年を超えるレースであり、またジロ・デ・イタリアも来年90回を迎えるように名だたるレースは長い歴史を持っている。
ロードレースは自転車という工業製品によるスポーツであることからも、人間が行ってきた競技としては比較的新しい部類のものである。しかし、1世紀を超える歴史を考えると、これはもう文化だ。
ただ僕が、この競技が面白いと思うのは多国の人間が入り乱れて競うスポーツであることだ。確かに日本の相撲も外国人力士も増え、ある意味国際性も出てきた?といえるかもしれないが、こうした地域の文化となるスポーツに何ヵ国もの人間が参加し、国を超えた共通の文化として熟成されているというのはそうないように思う。それも神聖視されているというわけではなく、時には下世話な話題を振りまきながら、セレブから一般大衆までをわかせる娯楽として成立しているのだからすごい。最近鼻につく、いや(失敬)目につく、お高くとりつくろい「文化ざあます」と上から見下ろしたような、一部の者だけが訳知り顔に奉るインスタントカルチャーが本当の「文化」たりえるのだろうか。誰もが楽しめ、楽しみにする、それこそが文化であると思う。
パリ−ツールも今年で100回を迎えた。
§フランス人・ゲドンが獲った100回大会
レースが面白くなってきたのは200kmを超えたあたりから。アベラン(アスタナ)のアタックにクイクス(ダビタモンロット)が追走。これにゲドン(FDJ)、モレーニ(コフィディス)、ヴァンインプ(クイックステップ)がさらに合流。しかし、最初に駆けたクイクスは後続3名のペースについていけず脱落。かわりに追い上げてきたガスパロット(リクイガス)、アルヴェセン(CSC)が合流。途中、メカトラブルでヴァンインプが脱落するが、勝負を決めたのはラスト8kmのゲドンのアタックだった。
ゲドンに反応したのはアルヴェセンのみ。二人の協調体制はゴール間際までつづき、迫るメイン集団をわずか8秒後方という距離でスプリント。ゲドンがゴールを獲った。この飛び出すタイミングと、ゴール前のアルヴェセンのかわし方、さすがにベテランである。
ゲドンは9年前、パリ−ルーベを優勝し期待の若手となった選手だ。しかし、それから大きなタイトルには恵まれていなかったように思う。今年35歳、選手としては晩年ともいえる年齢での勝利。それも母国フランスの100回という特別なレースを飾ったのだ。これは、彼本人にしても、フランスにとっても、大きな喜びであったに違いない。
日本時間で今晩行われるジロ・デ・ロンバルディアで、今シーズンのプロツアーも最後。すでに今期のチャンピオンはバルベルデ(イリュエスバレアレス)に決まってしまったが、「落ち葉のクラシック」を楽しみたい。
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登録日:2006年 10月 14日 14:16:05
赤水玉の塗装をしてみたいセイサク君
【千葉 3日 AFP】村田製作所は3日、幕張メッセで開催中のIT&エレクトロニクスの国際展示会「シーテック・ジャパン(CEATEC Japan)」で、自転車ロボット「ムラタセイサク君」を発表した。「ムラタセイサク君」は身長50センチ、体重5キロのロボットで、最高時速2キロで走ることができるほか、停止したままバランスを維持したり、バック走行したりすることも可能。写真は、同社ブースでS字平均台の上を走る「ムラタセイサク君」。(c)AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
§自転車は左右対象ではないのです
坂を登るといういうのは、重力との闘いである。下に転がろうとするタイヤを逆回転させるわけだからトルクも高めなければならない。このトルク=力のかける瞬間がバランスが崩れるきっかけになりやすい。
これはロボットという話ではなく、自転車で坂を登るときに感じることなのだけれど、このムラタセイサクくんがどんな偉業を成し遂げたのかを考えるうえで大切なことなのでちょっとふれておきたいのです。
自転車というのは、一見左右対称のように思うのですが実はそうでもありません。車輪が前後の直線上にあるため、後輪を駆動させるチェーンとギヤは左右どちらかにしなければなりません。そして、このギヤを回すクランクはペダリングするために左右180度に取り付けられているということを思い返してください。
平らなところではスムーズに回すことができるペダルも、坂が急になればなるほど力をかけることになるわけですが、このときの力は交互にかかるため自転車自体が左右に振られることになります。自分のレベルを超えた坂を登るときにヨタってしまうのは、この振れを身体で制御しきれないほどアップアップになっているからです。お恥ずかしい話、和田峠に挑戦したおり僕はその斜面に負け、途中ペダルを回しきれずに踏み込んだ際、バランスを崩し落車しました。
何が言いたいかというと、自転車で坂を登るというのは、大変なことなのです。
§ヒルクライマー、セイサク君
左右非対称の重量のものを、交互に力をかけながら、倒れないように進む。人間ならなんでもないことのようですが、これをロボットが行う。そもそも人間だっていきなり補助なしで乗れないのに、ましてやスタンディングまでできてしまう。
自転車レースでは速いことが重要ですが、この場合は低速ということがさらに重要です。自転車は、ある程度の速度があれば慣性の力により自立しますが(なのでラジコンのオートバイと比べてはいけません)、このような低速でバランスをとることがどんなに大変か、ましては静止するなんて。ちなみに僕は、スタンディングといえるほど静止できないのですから、完全に負けています。
ホンダの二脚歩行ロボットで驚いたのもつかの間、TVCMで初めてムラタセイサク君を見たときは本当にすごいと思いましたが、今回の坂を登るというニュースはそれを超えるオドロキを感じました。
ムラタセイサク君は、ついにヒルクライマーになったのだ!今のところ、このセイサク君以外にロボットのヒルクライマーはいないので当然彼が山岳王。シャレで赤水玉(ご存知、ツール・ド・フランスの山岳賞ジャージのカラーです)に塗装してみたいと思ったサイクリストはけっこういるのではないでしょうか?
なんか、支離滅裂な文章になってしまいましたが、それぐらいこのムラタセイサク君のニュースは僕にとって衝撃だったのです(正直、ロボット大好きです)。
だいたいにしてアノ斜度、写真でもわかるように人間サイズなら“壁”ですよ、ホントに。
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登録日:2006年 10月 06日 15:37:02
- プロフィール

- 小林昌幸
- (男)
- 1968年05月10日
- 自転車ずきのライター稼業。
就職・進学情報誌のライター、二輪・自動車メーカーのコピーライターを経てフリーランスに。
実は、デジタル機器、ゲームやホビーの仕事も多く、アキバ系もテリトリー。
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