2007年 10月

当世ホイール事情 -2

§ホイールをつくろう

 さて、ハブの良いホイール。ある程度の金額は必要でしょう。当初僕は、5万円ぐらいの完組ホイールを考えていました。クォリティと軽さを両立した高額ホイールは、確かに欲しい。でも僕がレースに出るのは、いいトコ年に1、2回。決戦ホイールとして年数回しか使わないホイールでは、ちょっと現実的ではありません。普段の練習やチームの走行会をメインにレースもOKということで、それぐらいの価格クラスと考えたわけです。
 それで、いろいろと調べたり、数件のショップの方の意見をきいてみたりしたのですが、完組ホイールでハブの精度まで考えると一定のレベル以上のモデルにならないとということがわかりました。具体的に7万円クラス以上にならないとというショップもありました。
 実際、ホイールは目的に応じたトータルのバランスですのでハブだけ、リムだけというものではありません。僕が当初考えた5万円ぐらいのクラスも、充分な性能を持っています。特に、機械組みならではの高テンションは、手組みに比べスポーク数を減らすことができるため、軽量化という点においては高いコストパフォーマンスがあると思います。
 ただ、僕の購入目的は転がりがすぅーっと気持ちいい、ハブの良い普段も使うホイールです。そこで、今回は手組みを選ぶことにしました。
 しかし、この完組主流の時代、選べるリムが非常に少ない。当初予定していたのはリッチーのプロエアロ。後輪をオフセットにした軽量リムでした。ところが、去年でリッチーは完組オンリーになって、リムだけの出荷がなくなり入手不可に。限られたメーカーのリムを比較検証する日々がつづきました(この期間が一番楽しい)。
 それで選んだのは、DT SWISSのRR1.1。オフセットタイプや重量などに優れたリムはありますが、決め手は精度の評判と趣味です(キッパリ)。ハブはアルテグラ、スポークはDT SWISSのチャンピオン1.8mm。ニプルはアルミとして、値段はショップにより工賃や割引率が違うので3〜4万円というところではないでしょうか。組み方もフロントをラジアル組みに指定し、重量はカタログ値概算約1727gと、その価格クラスの完組と同水準で良いハブが使えるわけです。同じぐらいの予算でもっと軽くつくることも可能ですが、耐久性と趣味を優先したチョイスです。
 自分で組めればもっと安いのですが、僕にはその技術はありませんし、工具を一式そろえるのも、この先何本もつくらないと元がとれません。また、見積りの最安値はネット通販でしたが、組直しなど(これも手組みならではの良いところ)後々のことと信頼で、その通販サイトより1万円ぐらい高くなりましたが自転車を購入したショップに頼みました。このへんは、それぞれの判断だと思います。ニプルも普通のシルバーでなく、カラーニプルも使っているし。
 今回の手組みホイール発注に正直を付け加えると、これから手組みは、リムについても、また技術を持つひとも減っていくと考えられるので、今つくっておきたいというところもあったんですけどね。
 
 ただ、このホイール、今日本の代理店にリムの在庫がなくスイスに発注ということになっており、完成して手元に届くのは2ヶ月以上先。この待つ時間も趣味なのである。

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登録日:2007年 10月 24日 22:24:34

当世ホイール事情 -1

§よく転がるホイールがほしい

 昔、といっても10年ぐらい前まではホイールはリムを選び、ハブを選び、スポークを選び、ニプルを選びと、オーダーするものでした。ほとんど完組が主流となったいまとなっては、ピンとこない人もいるかもしれませんが、ホイールまでコンポーネントだったのです。
 そしてリムの形状を選ぶということは、大げさに言えば自分の走りの方向性を示すことでもあったのです。
 さて、なんでこんな事を言いだしたのかというと、久しぶりにホイールを組んでもらうことにしたからです。
 現在使っているのはシマノの完組の550。購入当時、10速コグで13-25tのセットを使えるシマノの完組ホールではこれが一番上位というのもあるのですが、それまで10年以上使っていたホイールに比べればダンチで「時の流れってスゴっ」という感じでOKでした。ちなみにそれまでのホイールはEX500のハブにマビックのチューブラーリム。自転車自体も7速のクロモリですから、いきなりアルミカーボン10速になって時の流れを充分に堪能できました。
 しかし、あるとき今はなきサンツアーの最高級グレード「シェパーブ・プロ」の新品ハブが手に入りました。7速用なので、以前乗っていたクロモリ車用にアレックスリムのR390に#14スポークという丈夫なホイールを組むことにしました。組んで乗ってみると、これがすごく気持ちいい。普段乗りのクソ重いホイールなのに、すぅーと転がる。「これが玉アタリの良さか」と新鮮な感動を覚えました。
 そうなると、もう550が霞んできます。たしかに300g以上も軽いホイールですが「やっぱりハブだ」という考えが大きくなって、ハブのいいホイールを購入しようと決めたのです。

閑話休題:
サンツアーとシマノをまぜこぜに話してしるので「おや」と思った方もいるかもしれません。
でもちゃんと動くのです。シマノ600アルテグラのディレーラーをRSXのSTI(当時唯一の7Sレバー)でコントロールし、サンツアーのAPコグはガッチャンガンチャン変速します。7Sぐらいまでは、チェーンの幅も余裕があるので大丈夫です。でも保証はしません。


当世ホイール事情 -2「§ホイールをつくろう」につづく

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登録日:2007年 10月 18日 11:29:54

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プロフィール
小林昌幸
小林昌幸
(男)
1968年05月10日
自転車ずきのライター稼業。
就職・進学情報誌のライター、二輪・自動車メーカーのコピーライターを経てフリーランスに。
実は、デジタル機器、ゲームやホビーの仕事も多く、アキバ系もテリトリー。
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