2009年 12月

サイクルモード2009、注目の1台。

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各メーカーの来期のイチ押しが展示され、試乗ができるイベント「サイクルモード」も5周年に突入。
すでに大阪会場は先月に行われ、関東は今月11日〜13日、幕張メッセで今年も開催されました。

参加ブランド500以上、展示車2000台以上という中で、僕が今回一番注目したのは、ブリヂストン・アンカーのRMZだ(写真1)。
このRMZには、サイズがない。なぜなら完全なフルオーダーバイクだからだ。たとえば同じ身長の人間でも、手足の長さはそれぞれちがう。また、スプリントやヒルクライムといった目的によっても、そのフレームのジオメトリーは変わってくる。そうしたライダーそれぞれの、身体、目的に応じてカーボンフレームをデザインできる。オーダー自転車はショップや工房など今までもあったではないかという方もいるかもしれない。しかし、「カーボン」で、それも7段階の剛性を選べるといったらどうだろう。
そして、そのフレームのオーダー方法もまた、専用の計測システムにより科学的に解析され、本当の意味で、その人だけの世界に1台のバイクが生まれるのだ。
このRMZは、真に勝利を掴みたいアスリートライダー向けに開発されたものである。だが、その恩恵は、僕のようなホビーライダーにも充分にある。それが先にふれた「7段階の剛性」にある。
トップライダーのフレームは、力を逃がさないよう高い剛性を与えられる。その剛いフレームは、それに応じた脚力、身体能力を持つ者でなければ、とても乗りつづけられるものではない。力が逃げないということは、地面から跳ね返ってくる力も、そのまま返ってくることであり、その返ってくる力に疲労してしまうだろう。ただ自転車は、お金さえあればトッププロと同じ機材が手に入る。このブームで、憧れの選手の乗る欧米ブランドのトップモデルを買うのも趣味なので、それがいけないとはいわないが、本当に乗れているのかと思うことがある。頑張って乗れるように身体を鍛えるというのもあるが、単に自己満足に終わっているひとが多いのではないだろうか?
このRMZも純レーサーであるので、一定以上のレベルが必要とされるが、この「7段階の剛性」により、僕のようなホビーライダーでもちゃんと乗れるトップモデルを手に入れられる可能性があるのだ。
そして、僕が熱くなったのは、こうした「パーソナルマッチング」なバイクを、ブリヂストンのようなメジャーが出すということのすごさにもある。他のメーカーのカーボンバイクは、カーボンという素材の製造工程から、大抵はS・M・L・XLの4サイズ、あって6、7サイズだろう。同じようにカーボンラグを用いたデ・ローザのネオ・プロでもスローピング4サイズ、レギュラー5サイズの2タイプ9サイズしかない。
スプリントからヒルクライム、オールラウンドまで、求めるライダーの体格、目的に加えた7種類の剛性。そこから生まれるデザインは何万通りを超えるだろう。それを、均一な高いクォリティーの製品として求めるすべてのライダーに向けてロールアウトできること。これは本当にすごいことなんだ。
多くのメジャーがやりたがらないことを、メジャーだからこそできるアプローチで実現する情熱。それを RMZというカタチにするまでには6年という歳月があったという。会場では、フレームオーダーのヒアリングと計測手順のデモンストレーション(写真2)もあり、日本全国のプロショップの店頭でも、その細かなオーダーを可能にした専用計測機器とデータ入力をみて「すべてのライダーを満足させたい」というカタログにある言葉は“真”と伝わってきました。

今まで、手に入る自転車をみつくろってベース車はなんでも、そこからが本番と、調整や部品交換をしながらきた僕ではありますが、本当に欲しい、いや作りたい1台だと思いました。

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登録日:2009年 12月 13日 13:47:56

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プロフィール
小林昌幸
小林昌幸
(男)
1968年05月10日
自転車ずきのライター稼業。
就職・進学情報誌のライター、二輪・自動車メーカーのコピーライターを経てフリーランスに。
実は、デジタル機器、ゲームやホビーの仕事も多く、アキバ系もテリトリー。
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