「プーチンのロシア」上

 プーチン大統領(55)の後任を選ぶロシア大統領選の投票が3月2日に行われた。70%もの得票率でプーチン氏、腹心のメドベージェフ第1副首相(42)が当選した。プーチン氏は首相に就任する見込みという話である。選挙の分析はマスコミ各紙が大々的に報道しているのでここでは彼が大統領を務めた2期8年を振り返ってみたい。

 一般に選挙はその直近の政治的成果が問われる場合が多い。たとえば先のわが国の総理大臣に安部氏を選んだ自民党にとって、当時は選挙に強い「万全の」総理・総裁人事だった。しかしながら、二世議員の脆弱さからなのか「お友達内閣」で馬脚を現した。選挙に強いはずの総理を選んだつもりが自民党は昨年夏の参議院選で大敗した。
つまり、郵政民営化を問うた衆議院選挙の勢いは霧散し、直前の閣僚不祥事が参議院選の大敗につながったとの見方はあたらずとも遠からずである。

同じようには考えられないかもしれないが、ロシアの場合も、プーチン大統領2期目の「功罪の功」がロシア国民の意識と合致したという考え方ができる。それは、われわれ外部・外国から見るロシアとロシア国民の見るロシアとの意識の乖離である。たとえば、第2次チェチェン戦争に踏み切り、強力な軍事力と陰謀(・・があるとすればだが)で反体制側を抑え込んだプーチン大統領はやはりロシア国民にとって英雄である。経済は外的な要素、つまり、原油高などとあいまって、石油やガスの輸出により順調な伸びを見せている。

 ロシア人に言わせると「経済、今までが酷過ぎたのだから、少しくらい贅沢させてくれ」というわけだ。「もちろん、環境に配慮しなければならない。しかし、発展途上では日本もばい煙をまき散らし、河川を汚染して公害病を発生させてきたではないか」とも言う。筆者が「この国の官僚主義には我慢ならない」というと「お宅の国の官僚はみな清廉潔白な公僕か」とのたまう。そういえば、我が国の官僚の「横暴」も目に余る。めげずに「ロシアは自由なマスコミ(独立系)が育っていない。いや、それどころか、独立系のマスコミに対する抑圧たるや目を覆うばかりだ」というとこう返された。「誰も読まない新聞なんて必要ないんだ」だと。おまけに「日本の新聞は『自由』でいいよね。記者クラブという排他的な組織で官僚の資料の垂れ流しはどうなるんだ」「・・・・」

 毎日新聞のスクワ支局にいる杉尾記者が興味深い記事を送ってきた。ぜひ読んで欲しい。(3月4日東京朝刊版

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登録日:2008年 03月 08日 15:54:55

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