2007年 07月 11日
2007ツールドフランス展望(2)
【7月8日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、プロローグ(ロンドン市内、7.9キロメートル)個人タイムトライアル。ディスカバリーチャンネル・プロサイクリングチーム(Discovery Channel Pro Cycling Team)のウラディミール・グセフ(Vladimir Gusev、ロシア)は、首位と25秒差の9分15秒をマークして5位でフィニッシュした。(c)AFP
今年のプロローグを見た限りでは、ツールでも若手の台頭が目立っていました。ディスカバリーのグセフが5位でマイヨブランを手にしていますし、クライマーのコンタドールもヴィノクロフからは5秒遅れの15位と健闘を見せていましたし、彼の最大のライバルになるデッケルには4秒しかタイム差をつけられませんでした。この差なら得意な山岳で充分逆転は可能でしょう。グセフが山もこなしてしまえば、マイヨブランはグセフが着たままになるかもしれませんが・・・
ディスカバリーではエースのライプハイマーがTTを得意にしていないだけに、中途半端にポディウムを狙うより、前半の平地でグセフが暴れ、アルプスでコンタドールが暴れくれれば、今年のディスカバリーは非常に面白いチームになると期待しています。去年のフォナック同様、今年でスポンサー撤退が決まっているディスカバリーももう失うものはないはずですから、新しいスポンサー獲得のためにも個々の選手が個性を発揮して大暴れをしてほしいと願っています。ヒンカピーを筆頭に、ポポビッチ、グセフ、コンタドールと逃げに乗せれば充分ステージ優勝が狙えるメンバーがそろっているのですから。彼らが前半戦から大暴れすることでしかアスタナの牙城は崩せないと見ています。昨年の例もあるので、優勝を狙うチームが彼らを逃げに乗せることは考えずらいだけに、誰か一人が逃げに乗ることでアスタナは必然的に集団を引かなければならない状況になるはずです。
例えば第1ステージはロンドンからカンタベリーまでの203Kmの平坦コースですが、途中4級の山岳が3つありグセフの逃げにはもってこいのステージです。常識的に考えればゴールスプリントのステージかもしれませんが、明日・明後日と比べれば逃げの決まりやすいコースでしょう。まあ様子を見てというのであれば、4級山岳が4つ、3級山岳が3つ、2級山岳が1つという第5ステージでは是非グセフが大暴れする姿が見たいものです。グセフが動けばマイヨブラン狙いのデッケルも動かざるを得ないはずです。アルプスを前にデッケルに脚を使わせれば、アルプスでコンタドールのマイヨブランが見えてきます。普通ならマイヨブラン争いなど眼中にないマイヨジョーヌ争いチームも、逃げているのがグセフやデッケルなら追わざるを得ないはずです。その間、ライプハイマーやコンタドールは集団の中でじっとしていればいいのです。そして、アルプス初日のコロンビエール辺りでコンタドールがドカンと動けば最高の展開になるのではないでしょうか?ライプハイマーにはヒンカピーとポポヴィッチを残しておけばいいのですから。第7ステージは下ってゴールですから、コロンビエールの登りではアスタナは動かないはずです。うまくすればこのステージでコンタドールのツール初優勝が見られるかもしれません。
続く第8ステージはアルプスで唯一の山頂ゴールでアスタナは本格的に動くでしょう。仮にコンタドールがマイヨジョーヌを着ていたとしても、引くのはアスタナのはずです。ヴィノクロフの性格からすると、自ら動きたいほどのステージなのですから。O・ペレイロ、バルベルデ、カルペツを擁するケースデパーニュやサストレを擁するCSCも何とか勝ちたいステージでもあります。仮に大逃げが出たとしても、グセフかポポビッチを送り込んでおけばいいだけです。僕が監督ならそうしたいところです。TTの成績から考えてもライプハイマーではサストレには勝ててもヴィノクロフやクレーデンには勝てないでしょう。
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登録日:2007年 07月 11日 13:56:36
ツール2007-プロローグ
【7月8日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、プロローグ(ロンドン市内、7.9キロメートル)個人タイムトライアル。
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(c)AFP
ツール2007のグラン・デパール(スタート)はロンドンでした。スタートして間もなく左手にビッグベン、そして世界文化遺産のウェストミンスター寺院前を通過する。そして英国王室の代名詞とも言える荘厳なバッキンガム宮殿の前を過ぎると緑豊かなハイドパークへ。この広大な公園を駆け抜け、バッキンガム宮殿を望む目抜き通りザ・マルにゴールする7.9kmのプロローグ。ロンドンにしては珍しいほどの快晴でJ-Sportsの映像ではテムズ河畔にそびえ立つビッグ・アイと呼ばれる大観覧車が何度も映し出され、ヘリコプターから空撮されるロンドンの街並みを充分に堪能させてもらいました。
私がツールドフランスを始めて見たのは多分2001年のランス3連覇からでした。それまでサイクル・ロードレースなど全く知らなかった私でしたが、ツールドフランスはランス・アームストロングというヒーローともに私を魅了して離さなくなりました。フランス文学専攻で、小説や文献の中でしかしらなかったフランスを1周できた喜びもありました。そして、想像力さえあれば、自宅にいながら世界中を旅することができるのだということを実感した瞬間でもありました。翌2002年からはジロデイタリアからツールドスイス、ブエルタエスパーニャと巡る私のヨーロッパの旅が始ったのです。
話を今年のツールに戻しましょう。今年のプロローグを征したのはF・カンチェラーラ。彼自身2004年のプロローグ以来の2勝目で、2度目のマイヨジョーヌに袖を通すことになりました。ツールドスイスで彼の異次元の走りを見ていただけに、この勝利は驚くものではありませんでした。ただ、今年からアスタナに移籍したA・クレーデンの2位には驚かされました。それも異次元の走りを見せたカンチェラーラから13秒しか遅れていないのです。昨年のツールでも最後のトライアルで2位に入り、総合でも逆転して3位表彰台をゲットしているのですから、驚いたというとクレーデンには失礼かもしれません。が、昨年T-モバイルのエースとしてふがいない走りをした悔しさと、今年はヴィノクロフのアシストとして意気込みを今回のプロローグに見た気がしました。そして、優勝候補筆頭のヴィノクロフも30秒遅れの7位と好調さを見せています。
反面、昨年7秒遅れの5位と好スタートを切っていた、バルベルデは意外と伸びずに43秒遅れの32位に終わってします。チームメイトのV.カルペツが26秒遅れの6位ですから、ケースデパーニュは途中でエース交代ということも充分に考えられます。8Km弱のTTで10秒の遅れということは、今後2度予定されている50Kmを超える個人TTでは確実に1分以上の差になります。それが2度あるということは2分以上のタイム差をヴィノクロフに対して山岳でつけなければならなくなる計算です。近年ツールはジロのように山岳に強いだけでは征することのできないレースになっています。山岳がこなせることは勿論、TTが速くなければ勝てないのがツールなのです。昨年のランディスの大逆転もTTが強かったからこその結果でした。
ヴィノクロフを優勝候補筆頭と考えると、TTで彼に大きく離される選手では逆転は難しくなります。ヴィノクロフ自身はクライマーではありませんが、今年は登りでクレーデン、下りではサヴォリデッリという強力なアシストの存在があります。直前のドーフィネリベレではチームメイトに勝ちを譲るシーンもあり、モローに優勝をさらわれましたが、本番のツールではそんなことはないはずです。プロローグで早くもヴィノクロフから26秒も遅れてしまったC・サストレの優勝はそうとう厳しくなったと私は見ています。昨年も58位でしたが、ランディスとのタイム差は17秒でした。
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登録日:2007年 07月 11日 09:44:50
2007ツールドフランス展望
【7月6日 AFP】ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)の開幕を7日に控えた5日、ディスカバリーチャンネル(Discovery Channel)のチーム・マネージャーを務めるヨハン・ブリュイネール(Johan Bruyneel)氏とリーヴァイ・ライプハイマー(Levi Leipheimer、米国)が記者会見を行った。
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(c)AFP
7月5日のTREKニュースによると、ブリュイネルは「私の中で、今回のツールで成し遂げたいことは3つある。まず最大の目標はリーヴァイをパリの表彰台にあげることだ。彼は総合10位以内を3度達成しているし、能力や経験からいっても十分達成可能であろう。次に、最低1回はステージ優勝をとること、そしてアルベルト・コンタドールに新人賞を獲得させることだ。1チームに求めるにしては、かなり強気な目標かもしれないが、この顔ぶれなら不可能ではないと思っている。レースのどこかでリーダーズジャージを着ることを4つ目の目標としてあげたいが、そこに執着したくはない。もちろんパリを翌日に控えた時点でそれが手中にあれば話は別だけどね」と語っている。目標を失ったチームがどうなるかを痛感した彼らしいコメントだと思っています。
ライプハイマーも監督のコメントを受けて「今年は次なるステップへ進み、ツール・ド・フランス優勝候補になる年だ。今考えると、過去の5年はツールの戦い方を学ぶ時期だった。今年は、いよいよ本当の意味でのツール参戦なんだ。そしてヨハンが選んだメンバーには、とても満足している。ツール・ド・フランスみたいなレースは他にないからね。ベストコンディションに仕上げてくる選手が多いから、絶好調の状態でなければ確実に取り残される。僕は今シーズンここまで、とてもいい走りができているし、風洞施設やトレーニングでもタイムトライアルに非常に多くの時間を注ぎ込んできたんだ。ロンドンへの準備は万全だよ」と語っています。
これに山岳特異のコンタドールと今年ロシアのTTチャンピオンになったグセフ等の若手が巧く移納すれば、間違いなく昨年以上の成績は挙げられるはずです。欲を言えばポポビッチがエース級の働きをしてくれれば、ポディウムの頂点も夢ではないかもしれません。それが誰になるかは走ってみなければわかりませんが・・・少なくても台風の目になりそうなチームになりそうな予感がしています。
ウルリッヒ、バッソ、ランディスと次つぎに超エースがドーピングでツールの舞台から去ってしまった状況では、誰が勝っても不思議はないのですが、ツールドフランスには勝ち方があり、昨年のランディスのようなケースは稀です。そうした意味ではツールの勝ち方を一番知っているブリュイネルの控えめなコメントに魅力を感じてしまいます。ライプハイマーは昨年のツールではランディスから20分弱遅れの総合13位。チームが変わりヒンカピーを中心にした強力なアシスト得る今年は大幅なジャンプアップも期待できるはずです。彼が勝つとアメリカ人9連覇ということになるのですが・・・でも、やっぱりアスタナが強そうですね。
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登録日:2007年 07月 11日 09:35:26
2007ツールドフランス開幕
ランス・アームストロングの7連覇と引退を受け、ツールの大本命と見られていたI・バッソがドーピング疑惑により直前で出走を取りやめた2006年のツールドフランスから早1年、またまた暑くて長い3週間が始まろうとしています。
昨年の覇者F・ランディスもドーピング(筋肉増強剤に陽性反応を示した)でマイヨジョーヌを剥奪されてしまい、今年は早々の欠場を決めています。当然、繰上げになるはずのO・ペレイロはマイヨの授与を拒否しているという報道もあります。2007年は昨年同様マイヨジョーヌを着てプロローグを走る選手がいなくなるかもしれません。
ただ、今年はジロで総合2位に入ったA・シュレク(CSC)を筆頭に、今年ツール・ド・ロマンディで総合優勝し、ツールドスイスでもステージを勝っているT・デッケル(ラボバンク)、同じく今年パリ~ニースで総合優勝しているA・コンタドール(ディスカバリー)などの若手の活躍が目立っている年で、昨年同様新人賞争いが楽しみです。A・シュレクとY・ブライコヴィッチ(ディスカバリー)の登録がないのが残念です。
ツールドフランスの新人賞は将来のエースの登竜門で、01年のO.フレイレは世界選手権で3勝を挙げ、02年のI.バッソはジロデイタリア2連覇と05年のツールでポディウムの2番目に立っています。03年のD.メンショフは2005年のブエルタ総合優勝などの活躍で、ラボバンクのエースになっています。04年のV.カルペツ(ケースデパーニュ)は今年のツールドスイスの総合優勝者ですし、昨年のD・クネゴは04年のジロデイタリアのチャンピオンでした。
一方で伸び悩んでいるのが05年のY・ポポビッチでしょう。引退したランスを次ぐエースと期待されながら、昨年第12ステージで1勝を挙げたものの、ランディスから52分遅れの25位。今年のジロでは途中リタイヤ。続くツールドスイスでも元気がありませんでした。同じディスカバリーで目立ったのがツールドスイスでステージ優勝を飾ったV・グセフと総合3位に入ったS・デボルデルでした。昨年のツールでラルプ・デュエズを制したF・シュレクなどを抑えての3位は評価できます。何故、ブリュイネルが彼を今年のツールのメンバーに選ばなかったのかが疑問です。
今年のツールは昨年のブエルタ同様にアスタナ対ケースデパーニュという構図になりような勢いです。ヴィノクロフ、クローデン、サヴォルデッリを擁するアスタナは協力です。対するケースデパーニュもA・バルベルデ、O・ペレイロ、V・カルペツの布陣で臨むようです。CSCのサストレの名前もありますが、昨年のツールでのO・ペレイロとの比較でも分が悪いのは確かなようです。CSCはF・シュレクをエースにした方がいいのではないでしょうか?
ただ、ヴィノクロフにはムラがあり、バルベルデにはツールの完走がありませんから、他チームにもチャンスがないこともないでしょう。密かに期待しているのがディスカバリーです。昨年はランスの穴があまりにも大きく、すっかり目標を失ってしまった状態で、ポポビッチのステージ1勝がやっとでした。今年は、バッソの移籍こそ失敗に終わりましたが、新たにリーヴァイ・ライプハイマー、セルジオミグエルモレイラ・パウリーニョ、トーマス・ヴァイクスの3人の補強に成功し、彼ら3人を全てツールに投入し、どうやらブリュイネルはポポビッチではなく、ライプハイマーをエースにして望むようです。
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登録日:2007年 07月 11日 09:08:23
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