2007年 07月 18日
ツール第9ステージ(3)-マイヨジョーヌも見えてきた!!
【7月18日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第9ステージ(ヴァルディゼールからブリアンソン、159.5キロメートル)。
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(c)AFP
残り42km。メイン集団からアルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル)が強烈なアタック!一昨日に続いてコンタドールが動き出した!レース後「先頭に立って戦えたことを誇りに思うよ。非常に見ごたえのあるレースになったと思うし、今の自転車界にはこんな戦いが必要なんだ」とコメントしているが、まさにコメント通りの走りだ。エヴァンスとバルベルデがこれを懸命に追うが、コンタドールの勢いが素晴らしい!!コンタドールにエヴァンスが何とか追いついた。バルベルデは付いて行けない。メイン集団との差は一気に30秒まで開いた。しかし、その2分も前にソレールが単独で逃げている。
残り40km。先頭は依然としてソレール一人。一人で淡々とガリビエ峠を登っていく。その後ろではコンタドールが追撃している。コンタドールのペースにはエヴァンスがつけない。先頭・ソレールからマイヨジョーヌグループまでは3分差だ。ヴィノクロフはさらにその1分後方。ヴィノクロフはフランク・シュレク(ルクセンブルク、CSC)らのいる第2集団からも遅れ始めた。マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)が前を引くがペースは上がらない。ヴィノクロフが大ピンチだ!!
先頭ソレールはそのままガリビエ峠(カテゴリー超級)の頂上を通過!山頂直前で3番手を走っていたコンタドールが前のポポヴィッチに追いつくもソレールとのタイム差は2分10秒。残り32kmで1対2。コンタドールがソレールに追いつければ、ステージ優勝で総合上位が見えてくる。メイン集団はバルベルデがペースを上げる。そして先頭から3分10秒遅れでガリビエ峠を通過した。ヴィノクロフはマイヨジョーヌグループからさらに2分遅れで頂上を通過。
先頭ソレールは単独で下っていく。ガードレールの無いハイスピードコーナーを攻め続ける。そしてその後ろではコンタドールとポポヴィッチのディスカバリーチャンネルコンビが追撃しているが、タイムがなかなか詰められない。先頭ソレールはラスト20kmのアーチを潜る。依然としてコンタドールとポポヴィッチから1分30秒のアドバンテージだ。このディスカバリーチャンネルの2人は先頭交代して追撃している。
残り15km。ポポヴィッチとコンタドールは先頭交代を繰り返してソレール懸命にを追う。その後ろのメイン集団ではライプハイマーが抑えの動きを見せている。しかし、残り12kmの地点でマイヨジョーヌのグループのエヴァンスが中切れを起こしてしまった。抑えに入っていたエヴァンスとライプハイマーが離れていく。前に残ったバルベルデ、グティエレス、アスタルロサ、キルシェン、ラスムッセンの5人がライプハイマーの抑えを逃れ一気にスピードを上げる。
バルベルデ、グティエレス、アスタルロサ、キルシェン、ラスムッセンの5人はローテーションを回して懸命に先頭を追う。残り10kmでコンタドール・ポポヴィッチとの差が20秒にまで縮まった。先頭のソレールとの差は57秒。微妙なタイム差だ。
残り5km。コンタドールとポポヴィッチにメイン集団(ラスムッセン、バルベルデ、グティエレス、アスタルロサ、キルシェン)が追いついた。総合争いのライバルを捕まえたことでメイン集団はペースを落とす。それでも先頭を追うポポヴィッチとコンタドールは必死だ。しかし、マイヨジョーヌ集団からは抜け出せない。逆に中切れを起こしていたモローやエヴァンス、ライプハイマー、クレーデン、マヨ、サストレがメイン集団に追いつく展開になってしまった。先頭ソレールの勢いは衰えを知らない。メイン集団から1分のアドバンテージを保ってラスト2km。
先頭ソレールがブリアンソンのゴールに向かう。ゴール前は再び登り基調だ!メイン集団はポポヴィッチが懸命にペースを上げる!先頭ソレールは逃げ続ける。後ろからはメイン集団が迫っている!ソレールが最後の登りを登る!一方のメイン集団でははラスムッセンがペースを上げる!このペースにはモローらが堪らず千切れる。
ソレールが後ろを振り返る!そこに追走の姿は無い!ソレールがゴールに飛び込む!40秒ほど後方でバルベルデがアタック!バルベルデが2位でゴール!バルベルデらはソレールらから38秒遅れでゴールに飛び込んだ。3位にはエヴァンス。4位に健闘虚しくコンタドールが続く。ガリビエの登りで1分以上の差を付けていただけに、コンタドールにとっては悔しい結果になってしまった。でも、目標のマイヨブランはライバルたち3分以上の差をつけてしっかり獲得。ラスムッセンは42秒遅れの6位でフィニッシュして、マイヨジョーヌをキープした。
このステージでディスカバリーが積極的にレースを運びながら、最後の最後でライプハイマーが中切れを起こして、優勝候補たちを解き放ってしまったことが響いた。コンタドールは総合で5位に上がったものの、このステージで先着を許したバルベルデが総合2位で、タイム差も33秒と開いてしまった。ライプハイマーが何とか巧くマイヨジョーヌグループを牽制できていたら、コンタドールの総合2位も可能だったはず。一昨日のライプハイマーのメカトラブルやコンタドールのパンクなど、積極的に仕掛けながらもディスカバリーには今ひとつツキがない。
コンタドール自身レース後に「パリの表彰台に登りたいと心から願っているけど、でも僕はまだまだ若い。それに3週間の戦いは長くて辛い。今現在はうまく体力回復できているけれど、まずはツールを完走することだけを考えたい」とコメントしているが、このアルプスの登りでの彼のスピードを見る限り、第13ステージの個人TTを無難にこなせば、登りゴールが2つあるピレネーでのマイヨジョーヌにも期待がもてそうだ。ツールに来年がない事はI・バッソの例を見るまでもないし、A・シュレクやT・デッケルという若手も虎視眈々と狙っているのだから。
初めてのマイヨジョーヌでステージに臨んだラスムッセンも非常に落ち着いて、いい走りを見せていた。エースのメンショフが遅れたため、ラボバンクは迷いなくラスムッセンをエースにするはず。ケースデパーニュは間違いなくバルベルデがエースになる。問題はディスカバリー。アルプスでの活躍を見る限りコンタドールだが、ライプハイマーとのタイム差はわずかに45秒。第13ステージの個人TTまでWエースのような形で行くのだろうか?
優勝候補筆頭に挙げられていたヴィノクロフはここで脱落!!アスタナ勢では唯一クレーデンが優勝争いに残っている。ただ、第8ステージでヴィノクロフを待って失った1分は痛い。それでもアスタナが優勝を狙うためにはクレーデンをエースに臨むしかないだろう。
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登録日:2007年 07月 18日 17:35:55
ツール第9ステージ(2)-24歳のソレールがガリビエを制覇!!
【7月18日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第9ステージ(ヴァルディゼールからブリアンソン、159.5キロメートル)。
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先頭6人がテレグラフ(距離12km・平均勾配6.7%・高低差826m)の登りに入った。ポポヴィッチが先頭に登っていく。その後ろにはグセフ。メイン集団はラボバンクが積極的にペースを上げ始めた。4分にまで広がったタイム差は3分20秒に縮まった。間もなくメイン集団も登りに入る。
メイン集団はラボバンク先頭で登りに突入。ペースが上がっているため、集団からは早くもトル・フースホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)が遅れ出した。マキュアンは一昨日のステージでタイムオーバーになっている。フースホフトは大丈夫か?
テレグラフの登りで集団の先頭をデーヴィット・ミラー(イギリス、サウニエルドゥバル)が積極的に引き始めた。総合3位のマヨのためのアシストだ。2分30秒とタイム差は劇的に縮まっている。頂上まで8kmを残して先頭からグセフがアタック。これは成功せず、カウンターアタックを決めたアスタルロサが先頭で独走を始めた。これには誰も続けない。ポポヴィッチ、グティエレス、グセフが追走し、その後ろではクレメントとヴォグルナールが遅れている。メイン集団はミラーが引き続ける。先頭アスタルロサのペースも上がっているため、タイム差の縮小は止まった。メイン集団の前にはラボバンク3人(デッケル、ボーヘルト、ラスムッセン)が控えている。
残り63km。イズランを3位通過し一度プロトンに戻っていたマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド)が再びアタック!ソレールは単独で前の追撃体勢に入った。メイン集団からはミラーが仕事を終えて下がっていく。代わって集団の先頭を引くのはまたサウニエルドゥバルの選手。メイン集団はハイペースを保っているが、先頭アスタルロサとのタイム差は縮まっていない。マイヨジョーヌのラスムッセンはボーヘルトとデッケルに守られて登っていく。
総合を狙う選手たちは誰も動かず、メイン集団内に身を潜めている。サウニエルドゥバルの引くメイン集団はそれほどペースが上がっていない。その中からヴィノクロフが後ろに下がってメディカルカーに捕まるシーンも・・・大丈夫かヴィノクロフ?
先頭アスタルロサがカテゴリー1級のテレグラフ峠を通過した。30秒ほど遅れて追走の4人が通過した。メイン集団は3分後方。
残り55km。先頭アスタルロサは早くも下りきった。そして超級ガリビエ峠の登りに突入する。頂上まで15km。先頭は4人のままだ。メイン集団とのタイム差は徐々に縮まっている。メイン集団の前にはディスカバリーチャンネルも上がっている。ヒンカピー、パウリーニョらの姿もある。先ほどボトル運びをしていたデッケルは再び先頭に立って集団をコントロール。アシストに徹しているデッケル。新人賞は諦めたのか?
残り49km。先頭から遅れていたクレメントが再び先頭4人に追いついた。これで先頭は再び5人に。メイン集団は2分20秒後方だ。先頭の5人を追って、後方からソレールとメルカドがそれぞれ単独で追走している。メイン集団は2分14秒後方。ボーヘルトとデッケルが前を引き続ける。
残り47km。メイン集団から飛び出していたソレールが先頭に追いついた!追いついたと同時にソレールがアタック!このソレールにポポヴィッチとグティエレス、アスタルロサが食らいつく。グセフとクレメントはソレールのペースについていくことが出来ずに千切れた。コロンビア出身の24歳ソレールのスピードが際立っていた。ゲルデマンに続き、またまた驚きの24歳の登場だ!このペースに付いていけたのはポポヴィッチ一人。メイン集団もペースが上がっているようだ。勾配の厳しい区間で遅れる選手が続出している。集団の先頭を引くのは依然としてデッケルとボーヘルトの2人。
残り45km。先頭からポポヴィッチが千切れた!これで先頭はソレールただ一人!そしてメイン集団からアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケスデパーニュ)がアタック!これにはすぐラスムッセンが反応する。そしてエヴァンス、コンタドール、マヨ、メンショフ、ライプハイマーもこれに追いついた!これによってメイン集団は15名ほどに絞られた。これにヴィノクロフはついていけない。ヴィノクロフが遅れた!!ライバルの脱落でバルベルデは積極的に集団のペースを上げる。このペースにはモローが続けない。ラスムッセンはバルベルデをぴったりマーク。
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登録日:2007年 07月 18日 13:09:32
ツール第9ステージ(1)-アリエッタがイズランでファーストアタック!!
【7月18日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第9ステージ(ヴァルディゼールからブリアンソン、159.5キロメートル)。アージェードゥーゼール・プレヴォワイヤンス(AG2R Prevoyance)のホセルイス・アリエッタ(Jose Luis Arrieta、スペイン)は、ステージ優勝を果たしたバルロワールド(Barloworld)のマウリシオ・ソレル(Mauricio Soler)と22分50秒差の4時間37分14秒を記録して78位でステージを終えた。(c)AFP
第9ステージはヴァル・ディゼールからブリアンソンまでの159km。距離は短いが、今大会最高点のイズラン峠(標高2770m)とツールに馴染み深いガリビエ峠(標高2645m)が登場する難コース。
レースは開口一番ホセルイス・アリエッタ(スペイン、アージェードゥーゼル)がアタックを成功させて逃げ始め、30秒程のアドバンテージ。ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、ディスカバリーチャンネル)が5km付近で単独で飛び出すと、スピードの違いを見せ、すぐにアリエッタをパス。単独でイズラン峠に向かった。
プロトンはマイヨジョーヌを抱えるラボバンクのコントロールが利かず、次つぎにアタックがかかっている。10km付近でマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド)がアタック。他のメンバーを置き去りにして先頭ポポヴィッチの追走を始める。ソレールに続いてローラン・ルフェーヴル(フランス、ブイグテレコム)がアタック。ポポヴィッチが標高2770mのイズラン峠を先頭で通過。プロトンとのタイム差は1分を越えている。相変わらず安定しないプロトンから今度はブノワ・ヴォグルナール(フランス、フランセーズデジュー)とウラディミール・グセフ(ロシア、ディスカバリーチャンネル)が飛び出し、ポポヴィッチを追う。
イズランの下りで追走のヴォグルナールとグセフにホセイバン・グティエレス(スペイン、ケスデパーニュ)が追いついた。その後ろからは数名が追撃している。メイン集団はまだ安定せずに、飛び出す選手が続出している。グセフの追走集団にはミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル)とスタフ・クレメント(オランダ、ブイグテレコム)が追いついた。先頭ポポヴィッチからは40秒遅れ。
先頭ポポヴィッチがスプリントポイントを通過した。5人の追走集団は30秒後方。メイン集団は1分5秒後方だ。追走集団はグセフ、ヴォグルナール、アスタルロサ、グティエレス、クレメントの5人だ。メイン集団はまだ落ち着かず、前ではアタックがかかっている。積極的にコントロールするチームはいない。
36km付近で先頭ポポヴィッチは後続を待つ仕草を見せ始めた。テレグラフの登りまで40km程の下りを残して単独では不利と見て、同僚のグセフ等との合流を選んだようだ。先頭ポポヴィッチに追走5人が追いついた。これで先頭は6人に。ディスカバリーチャンネルは2人をこれに送り込むことに成功した。ポポヴィッチとグセフ、昨年ツールでステージ優勝を挙げている05年のマイヨブランと今期ツールドスイスでステージ優勝を飾り、今年のプロローグで快走を見せ、ゲルデマンに奪われるまでマイヨブランを着ていた2人のコンビは強力だ。一昨日のステージで作戦が裏目に出たディスカバリーが巻き返しを狙い、前半から積極的な動きを見せている。
40km付近でラボバンクがコントロールするメイン集団はここでようやくペースを落とし、6人の逃げを容認。これで先頭6人、その1分10秒遅れでメイン集団という展開。しかし、5分14秒遅れの総合21位のアスタルロサと7分32秒遅れの総合28位のポポヴィッチを逃がしてしまったラボバンクはあまりペースダウンができない状況に追い込まれた。
しかし、第2スプリントポイントを通過した時点で、逃げる6人とプロトンとの差は2分50秒まで開いてしまった。メイン集団はラボバンクがメンバーを先頭に揃えて追走している。タイム差は3分にまで広がった。あと25kmほどでテレグラフ峠への登りが始まる。その後には最後のガリビエ峠が続く。先頭6人はローテーションを組んで快調に逃げ続けている。この6人の中でステージ優勝の経験があるのはポポヴィッチだけ。ポポヴィッチは2005年にツールドフランス初出場。その年にアームストロングの7連覇をサポートし、マイヨブランを獲得した。そして2006年は第12ステージで逃げ集団からゴール前で飛び出して優勝を飾っている。
残り79km。ステージの半分を消化した。先頭6人は全員がローテーションに加わっている。下り基調の平坦コースということもあってかなりいいペースで進んでいく。テレグラフ峠への登りには4分ほどのアドバンテージを保ったまま挑むことになりそうだ。
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登録日:2007年 07月 18日 11:01:10
ツール第8ステージ(3)-ラスムッセン山岳王返上か?
【7月16日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第8ステージ(グランボルナンからティーニュ、165キロメートル)。
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(c)AFP
残り9km。先頭ラスムッセンは登り続ける。その登坂力に衰えは無い。一方、その後ろのモローグループは少しペースが弱まった。一番の注目はこのモローグループ。モロー、バルベルデ、シュレク、カシェチキン、エヴァンス、コンタドール、マヨ。この7人はラスムッセンから4分20秒遅れ、そしてメイン集団の1分前を走行している。どうするヴィノクロフ!
残り7km。モローグループとのタイム差は1分。ヴィノクロフのいるメイン集団はたまらずクレーデンが引き始めた。マイヨジョーヌのゲルデマンが遅れた!クレーデンのペースについていけない。残り4km。クレーデンのペースが速い。モローグループとメイン集団のタイム差が縮まっている。一方先頭ラスムッセンは快調にゴールに向かう。ラスムッセンのペースは落ちない。
クレーデンの引くメイン集団は既に10人ほどに縮小している。ライプハイマーやサストレ、メンショフといった優勝候補たちはこの中でまだヴィノクロフマークに徹している。そして、モローグループ内のコンタドールがパンク!マヴィックカーからホイールを受け取ったようだが、モローグループからは遅れてしまった。
残り3km。メイン集団に戻ったコンタドールは再びアタック!総合2位のクレーデンの引くメイン集団からコンタドールが飛び出した!クレーデンらのメイン集団を見る間に離して行く。すごい!!アルベルト・コンタドールは24歳ながら、すでにプロ5年のキャリアを持ち、今年は2度目のツール参戦。リバティセグロス時代の2005年のツールでは、ステージ優勝こそないが総合31位の実績を持っています。この前年の5月、彼はレース最中に突然倒れ落車、脳内出血を起こします。しかし、これは落車によるものではなく、脳の多孔性血管腫という病気だったのです。一時重体になりましたが、緊急手術の結果、一命を取り留めることができました。6カ月間の療養を経て、翌05年の1月には、豪州で開催されたツアー・ダウン・アンダーで復帰、区間優勝まで果たしています。ランス・アームストロングもそうだったように、重い病を克服した人は、なぜ強くなれるのでしょう。死の淵を見たからなのか、それとも同じ病に苦しむ人たちへのメッセージなのでしょうか?
コンタドールの走りに刺激されたのか、メイン集団からサストレがアタック!これにはヴィノクロフが反応できない!残り2km。ヴィノクロフはサストレについていけない。ヴィノクロフが無線でなにやら話し始める。そして、総合2位のクレーデンがヴィノクロフを待った。やはりエースはヴィノクロフなのだ。クレーデンはヴィノクロフを前に引き上げようとするが、サストレ、メンショフ、コンタドールにも追いつけない。ラスムッセンは最後の1級山岳を楽々と通過。この日だけで60ポイント獲得し、まず山岳賞を確定します。
残り1km。ラスムッセンの後ろではマヨが一人で飛び出している。モロー、エヴァンス、カシェチキン、シュレクはグループのまま。ラスムッセンが最後までスプリントしてゴールに向かう!マイヨジョーヌ獲得のためには1秒も手を抜かない。後続を大きく引き離しているのに、ハンドルから手も離さずにゴール。勿論、ガッツポーズもなし。彼らしいあまりに静かなゴールシーン。逆に裡に秘められたラスムッセンの熱い想いが見えた瞬間でもありました。
メンショフのアシストとして働き、数少ないチャンスを確実にものにして、2年連続の山岳賞を獲得。2005年には総合上位にいながら最後のTTで落車を繰り返し、ポディウムに立つことができなかった悔しさが、この日の走りには勿論、この静かなゴールインにも感じ取れました。
追走集団から飛び出したマヨが2分47秒差の2位でゴール。ツールでのマヨのこんな姿は久しぶりです。彼にはエウスカルテルでのバスクの期待が重すぎたのかもしれません。ドーフィネでランスを破ってから4年が経過しているんですね。
ゴール前のスプリントを征したバルベルデが3分12秒遅れの3位。4位モロー、5位シュレク、6位エヴァンス、7位カシェチキンまでが同タイム。パンクでのロスが響いてコンタドールは3分31秒遅れの8位でゴール。パンクがなければ3位はあったかもしれません。サストレとメンショフは3分35秒遅れ。リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)はイニーゴ・ランダルーチェ(スペイン、エウスカルテル)とともに4分遅れでゴール。そしてクレーデンとヴィノクロフは4分29秒遅れでゴール。マイヨジョーヌのゲルデマンは5分5秒遅れでゴールしたため、マイヨジョーヌはラスムッセンのものになりました。
このステージを見た限りではアスタナのヴィノクロフとクレーデンの落車の影響が少なくないようです。コロムでラスムッセンをマークし、カシェチキンで最後のアタックを封じにいった作戦は見事でしたが、結局クレーデンが最後まで引きながらも4分29秒の遅れは痛いと思います。TTが得意ではないラスムッセンはともかく、プロローグでも上位に来ていたコンタドールやエヴァンスに1分もの差を付けられたのは誤算のはずです。アスタナはチームとして最高のレース展開をしながら、結局エースの不調でこの結果でした。ケースデパーニュは逃げにアローヨを送り込み、最後にバルベルデが自ら動いて3位に入り、総合でも4位にジャンプアップしています。このレースを見る限りではエースはO・ペレイロではなくバルベルデで来るでしょう。逆にちぐはぐなレースになってしまったのがディスカバリー。コンタドールのパンクやライプハイマーのメカトラブルもありましたが、結局、中途半端な逃げでヒンカピーとパウリーニョを使ってしまい、最後のティーニュの登りでコンタドールをアシストできたのはポポヴィッチ一人。ライプハイマーはヴィノクロフマークで最後まで動けず、サストレにも遅れを取ってしまいました。
今年のツールは最終的に誰がエースで望むのか、最後までわからないかもしれません。それだけ選手間の差がない状況です。ラボバンクがそれでもメンショフに拘るのか?ディスカバリーも明らかに能力上位のコンタドールをライプハイマーのアシストして使うのか?CSCはサストレなのかF・シュレクなのか?アスタナは最後までヴィノクロフに拘り続けるのか?優勝の行方はチームの考え方にかかってくるかもしれません。
休養日を挟んで最後のアルプスはイズランとガリビエという超級を2つ越える159km。ガリビエ山頂からゴールまで40kmもありますが、ステージの行方はガリビエの山頂で絞られるはずです。もう逃げて山頂通過が許されないラスムッセンに対し、他のチームはどう対処してくるのか楽しみです。他チームが積極的に動かなければ、マイヨジョーヌは第13ステージの個人TTまでラスムッセンがキープすることになるでしょう。最後のアルプスはガリビエの下りがポイントになりそうです。ここを勇気をもって果敢に攻めた選手に栄冠が待っているはず。3月のパリ-ニースの最終日に最後の下りを果敢に攻めて逆転で総合優勝を決めたコンタドールに期待したいと思っています。そのためにディスカバリーはチームが結束してガリビエの山頂までコンタドールをしっかりアシストする必要があります。
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登録日:2007年 07月 18日 06:41:05
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