2007年 07月 25日
everything is possible
【7月25日 AFP】フランスの警察当局は24日、2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)に参戦中のプロサイクリングチーム、アスタナ(Astana)が滞在するホテルの家宅捜索を行った。
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(c)AFP
休息日に行われたディスカバリーチャンネルの記者会見でヨハン・ブリュイネルは大変興味深い発言をしている。
それは「アルベルトにツール前、マイヨブランのライバルになる選手をひとりづつ挙げて教えたことがある。そのとき彼はこう言った。『僕のライバルは多分ヴィノクロフとクレーデンになるだろう』とね」というものだ。並みの新人のコメントではない。さらにブリュイネルは「アルベルトは2年前(脳の病気で)病院にいて、ランスの書いた本を読んでいた。その彼が今こうしてツールでこの位置にいる。それはファンタスティックなストーリーだと思う」とも語っている。
チームの戦術については「アルベルトとリーヴァイ(ライプハイマー)の2人の間には、私が指示を出す上の不都合や不整合はなんらない。私たちは明日のステージで考えられるすべての状況でどういった戦略をとるか、すべて話し合いを済ませている」と語り、「リーヴァイはリーダーとしてこのツールをスタートした。今アルベルトばかりに注目が集まり私は少々悪い気がしている。たしかにアルベルトはツールのセンセーションだ。ビッグスターになっているが、ここにいる皆さんにも忘れないでいて欲しいのはリーヴァイにとっても今までで最高のツールになっているということ。我々のゴールはとても高いところにある。もしアルベルトにとって状況がきたら、リーヴァイは犠牲になるだろう。彼はそのことを厭わない。リーヴァイは非常にプロフェッショナルな選手だ」ともコメントしている。
ライプハイマー自身も「アルベルト(コンタドール)の今のポジションは僕を助けるどころか、立場は逆だ。エヴァンスやクレーデンが狙っているように、僕もパリの表彰台に立ちたい気持ちはある。でももしアルベルトにツールに勝つチャンスが巡ってきたら、僕らは犠牲になるだろう」と自己犠牲もいとわない姿勢を見せていた。
ブリアンソンのステージの後アームストロングに「everything is possible=何でも可能だ。絶対に大きなモチベーションを持ち続けること」というアドバイスをもらったコンタドールのモチベーションも高まっている。
コンタドールのランスとの比較を問われてブリュイネルは「私は(別格の)アームストロングと誰をも比べたくはない」と前置きしながらも「強いて言えば彼はランスと同じようにレースを自分の感覚で組み立てられること」だと言っている。
その後。アスタナがツールを去ることになり、ライプハイマーの表彰台も見えてきた。この状況でもライプハイマーはコンタドールのアシストに徹し切れるのか?今日こそチーム一丸となって、まずはカデル・エヴァンスを次にラスムッセンを攻撃する最大の山場になる。ドーピング疑惑を吹き飛ばすような果敢なアタックに期待したい。
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登録日:2007年 07月 25日 17:56:25
アスタナがドーピング疑惑でツールを去る!!
【7月25日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)に参戦しているアスタナ(Astana)のアレクサンドル・ヴィノクロフ(Alexandre Vinokourov、カザフスタン)から、ドーピング検査で陽性反応が検出されたことが24日に明らかになった。
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(c)AFP/Justin Davis
現地で21日に行われた第13ステージ(アルビでの54km)の個人タイムトライアルを制したヴィノクロフだが、ステージ後に採取された血液のAサンプルから赤血球の異常が検出されたというショッキングなニュースが飛び込んできた。
ヴィノクロフ本人と話をしたことを明かしたマネージャーのビヴァー氏は、「ヴィノクロフはどうしてこのような結果になったのか理解できないと言っていたが、検査方法は世界反ドーピング機構(WADA:World Anti-Doping Agency)により妥当性が証明されていて、結果には信憑性がある。ヴィノクロフには出場停止処分を下し、既に帰宅させた。個人的に大きなショックを受けているが、それはチームにとっても同じことだ」と、ヴィノクロフへの対応を語っている。
この事件を受けたまたツールドフランスを主催するアモリー・スポーツ・オーガニゼーション(ASO)のパトリス・クレール(Patrice Clerc)社長と会談を行ったヴィバー氏は、会談後に、「クレール氏と話した結果、我々がツールから撤退することがベストな選択だという結論に達した。他のチームに対する適切な選択かどうかは分からないが、ASOを煩わせたくない」と語り、同大会からの棄権に合意したことを明かした。昨年のフロイド・ランディスのドーピングに陽性反応が検出されたのも、驚異的な走りで優勝を決めたレースでのことだった。
くしくも同日、今年のジロ・デ・イタリアの大会期間中に行われたドーピング検査で不審な点が確認されたアレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)に関して、イタリア自転車競技連盟(FCI)はイタリア五輪委員会(CONI)が提言した1年間の出場停止処分を覆し、ペタッキに処分を下さない決定をしたようだ。
ペタッキの場合は気管支拡張薬サルブタモール(Salbutamol)の数値が異常に高いレベルで検出されたというものだったが、これは喘息を患っている選手に限っては診断書を提出すれば使用することができる薬物に分類されている。勿論、ペタッキは何年も喘息を煩っているため診断書を持っていた。それでもペタッキはこのことでツールへの欠場を余儀なくされているのだ。昨年凱旋門賞で3着と健闘を見せ日本を沸かせたディープインパクトもこの喘息薬の摂取で失格処分を受けている。
私もそうだが、喘息患者が喘息薬を服用するのは当たり前のことだ。そこまでドーピングに過剰になるには過去にそれなりの理由があるのだが、風邪を引いても風邪薬も飲めないというのではあまりにも過酷過ぎるのではと思ってしまうのは私だけだろうか?
そうまでして勝ちたいのか?という疑問を誰もが持つだろう。勝ちたいというより、グランツール(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ヴエルタ・エスパーニャ)というレースはそれだけ過酷なレースなのだと私は理解したい。特に優勝候補たちにとっては・・・ドーピングを許容しろと言っているわけではない。その基準が厳し過ぎるのではないかと思っているだけなのだ。「水清くして魚住まず」になってしまってはもともこもないのだから。喘息患者が喘息薬を飲むことでツールへの道を断たれるというのは、どう考えても行き過ぎのような気がしている。
ヴィノクロフはランディスやペタッキのような薬物ではなく、今ヨーロッパを騒がせている
血液ドーピングのようだ。血液を入れ替えることによってヘモグロビンの量を増やし、酸素の摂取力を高めるというものらしい。この血液ドーピング(オペラシオン・プエルト)によりウルリッヒは引退を余儀なくされ、バッソも2年間の出場停止処分を受けている。アスタナもオペラシオン・プエルトに選手ではなく監督が関与していたということで昨年のツールに出場が認められなかったという経緯がある。
ウルリッヒ事件を契機としてドイツではドーピングに関する話題が随所で取上げられているようだ。今年のツールでも第8ステージ後の落車事故でツールを去ったシンケウィツからも陽性反応が出たと報告され、ドイツ国内でツールのTV中継を停止するという騒ぎにまで発展している。
第13ステージの怪我をおしての快走は勿論、第15ステージでも感動的な走りでファンを魅了したヴィノクロフがツールを去ることになってしまった。ヴィノクロフのツール優勝を目標に結成されたチームが、ヴィノクロフのドーピング疑惑でチームごとツールを去ることを余儀なくされたのは何とも皮肉な話だ。アスタナでも今回のツール期間中にジロで総合3位のエディ・マッツォレーニをドーピング関与を理由にCONIの決定を待たずに解雇しているほどなのに。昨年もオペラシオン・プエルトの影響で涙を呑んでいたヴィノクロフだけに信じられないというのが本音だ。タイラー・ハミルトンの事件以来、血液ドーピングは注目され、充分な検査機器も使用されるようになっているのに・・・残念でならない。
最終週にしてアスタナという最強チームが姿を消すと、優勝争いはラスムッセンとコンタドールに絞られたといっていいだろう。特に目下マイヨジョーヌを着ているラスムッセンにとってアスタナの欠場は追い風になるはずだ。TT得意なクレーデンを意識しなくてもいいのだから。これでコンタドールの表彰台もほぼ確定だろう。ただライプハイマーにも表彰台のチャンスが出てきてしまったので、エヴァンスマークに徹することになるかもしれない。あるいはチームとしてまずはエヴァンスをふるい落とす作戦にでることも充分に考えられるところ。
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登録日:2007年 07月 25日 14:42:09
2007ツールドフランス展望(12)-ライプハイマーを切り捨てられるかディスカバリー!!
【7月24日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第15ステージ(フォワからルーダンヴィエイユ・ルルーロン、196キロメートル)。
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(c)AFP
ディスカバリーとしてはライプハイマーを切り捨てるという決断が必要だろう。二兎を追ってしまってはポディウムの頂点は望めない。総合で4位に付けているとはいえ、5位クレーデンとのタイム差はわずかに9秒。TTの実力差を考えれば表彰台は難しいと判断してもいいだろう。強力なアスタナの攻撃に耐えるためには彼のアシスト力が必要になる。ここまで有力選手マークに徹しほとんど大きな動きを見せてないので、チームの中で最も消耗度の少ない選手のはず。第14ステージで最後のアタックのきっかけを作ったのも彼だった。ただ、その後はエヴァンスマークに戻ってしまったが・・・山岳での力関係は既にはっきりしている。最後のピレネーでも「望んでいたことではないが、登りでメンバーのアシストを受けることが出来なかったんだ」と語っているエヴァンスと上位2人の差は確実に開くはず。問題はTT得意のクレーデンとのタイム差なのだ。現在のコンタドールから2分少々の差はTTを考えれば無いに等しい。コンタドールはラスムッセンとの差を詰めると同時に、クレーデンとの差を開かなければならないのだ。
若干24歳、ツール2度目のコンタドールにはいささか荷が重い仕事になるだろう。チームとしての力がなければコンタドールのマイヨジョーヌは難しくなるはずだ。ラスムッセンと連日激しいバトルを見せているコンタドールにディスカバリーはチームとしてどれだけ報いることができるのか?日本には「肉を切らせて骨を断つ」という諺があるが、失うもののないアスタナはまさにそうした攻撃に出てくるだろう。武人ヴィノクロフなら必ずそうするに違いない。これに対抗するには本来のエース・ライプハイマーでさえ捨て駒に使うという決断が必要になる。ヴィノクロフには既にその覚悟があるに違いない。最初にライプハイマーが捨て身でアタックすればどうなるか?今までのレースを見る限り、ここで集団は有力選手だけになるはず。そこですかさずポポヴィッチがコンタドールを連れて再アタックすれば、残るのはラスムッセン一人。最後にコンタドールが仕掛ければラスムッセンを1分程度引き離せるかもしれない。力が残っていればヴィノクロフはクレーデンのために必ずそうするだろう。チームのエースがアシストに徹することで選手のモチベーションも一機に上がるはずだ。できれば最初のアタックをアスタナが仕掛けてくれればベストなのだが・・・
第15ステージを見ても判るように、最後の山頂ではタイム差のあるポポヴィッチのアタックは誰も追わないのだ。クレーデンの表彰台を狙うとすれば集団のコントロールはアスタナになるはずだ。第15ステージでもラボバンクコントロールで大逃げを許した結果、スベルディア(エウスカルテル)やキルシェン(T-モバイル)がトップ10に顔を出してしまった。クレーデンとのタイム差も3分前後にまで迫ってきている。アスタナがそんな逃げを容認するはずがない。クレーデンのためにアスタナが積極的に前を引くシーンも充分に想像できる。勝負はオービスクの登りに入ってからだろう。この段階でチームにメンバーがどのくらい残っているかが勝敗を分けることになるだろう。最後の17kmの登りでマイヨジョーヌの行方がはっきりと見えてくる。
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登録日:2007年 07月 25日 12:58:11
2007ツールドフランス展望(11)-天は最後までコンタドールを見放すのか?
【7月24日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第15ステージ(フォワからルーダンヴィエイユ・ルルーロン、196キロメートル)。
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(c)AFP
マイヨジョーヌを抱えながらチーム総合で18分3秒も遅れているラボバンクに集団をコントロールする力はない。ディスカバリーにもけが人が出て本来のチーム状態にはない。これが今日の大逃げを許してしまった原因だ。しかも総合13位のスベルディア(エウスカルテル)と総合14位のキルシェン(T-モバイル)を逃げに乗せてしまったのだ。明らかにディスカバリーのチーム力は落ちている。結果、ポポヴィッチがトップ10から落ちてしまった。ヨハン・ブリュイネルはレース後「コンタドールの調子が良ければ、彼はアタックをする必要がある。しかしラボバンクチームはレースを上手くコントロールして、ラスムッセンは最後まで遅れなかった。今日は一日中風が強かったから、勝負を仕掛けるのはペイルスルード峠まで待ったんだ。もしコンタドールに脚が残っているなら、第16ステージでもアタックを続けるだろう。しかし総合成績をひっくり返すのは難しい状況だ」という弱気のコメントを出している。
私の欲目かもしれないが、多分ブリュイネルは最後のピレネーでラスムッセンとの2分23秒差をひっくりかえすことは難しいといっているのであって、個人TTまでを含めて総合優勝を諦めたといっているのではないような気がする。第16ステージでとりあえず1分、1分だけラスムッセンとのタイム差を詰めたい。「タフなステージだった。ペイルスルード峠では思わず投げ出しそうになったよ」というラスムッセンのコメントは、ペイルスルードで懸命に身体を振っていた彼の状態を裏付けている。あの状況をオービスクでもコンタドールが作れれば、2分は無理でも1分程度の差は充分に期待ができるはず。それにラボバンクのアシストはディスカバリー以上に消耗していることは確実なのだ。この期を逃さずコンタドールには今日も是非攻めの走りを見せてもらいたいと願っている。プラトー・ド・ベイユを征したものがツールを征するというジンクスもあるのだから。
ヴィノクロフが優勝候補から脱落したとはいえ、チームの総合力ではやはりアスタナだろう。現在総合5位のクレーデンをパリの表彰台に上げるためには、ラスムッセンから4分程度の差に詰めておきたいはず。少なくとも後1分30秒程度は最後のピレネーで詰めておきたいところ。アシスト宣言をしたヴィノクロフを筆頭に第16ステージでアスタナの攻撃があれば早々にラボバンクのアシストは壊滅するだろう。山岳でラスムッセンの牙城を大きく崩すことは難しいかもしれないが、コンタドールにしてもアスタナにしてもそれをなしえなければパリでのマイヨジョーヌも表彰台も見えてはこない。かつてCSCとの見事なチーム連携を見せていたディスカバリーが打倒ラスムッセンでコンセンサスが一致すれば面白い攻撃が見られるかもしれないのだが・・・
ここまで運に見放されてきたコンタドールに最後まで天は冷たいのか?最大の試練を与え続けてきたアスタナにも同様のことがいえる。しかし、果敢なアタックを繰り返したコンタドールや怪我をおして今季2勝目を勝ち取ったヴィノクロフ率いるアスタナに天はいつまで背を向け続けられるのか?最大の試練の場が待ちかまえている。
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登録日:2007年 07月 25日 06:44:23
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