2007年 07月 27日
若者たちが繋いでくれたツールへの夢を信じたい!!
【7月27日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第17ステージ(ポーからカステルサラザン、188.5キロメートル)。
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(c)AFP
今ステージを終え、マイヨ・ジョーヌはアルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリー)に移った。カデル・エヴァンス(プレディクトール)が1分53秒差の2位、リーヴァイ・ライプハイマー(ディスカバリー)が2分49秒差の3位となり、第19ステージの個人タイムトライアルで個人総合優勝が決着することになりそうだ。
エヴァンスとのタイム差を、ディスカバリーのブリュイネル監督、コンタドールともに「十分だ」と語っているようだが、エヴァンスもTTでの強さは格別。突然追う者から追われる者に形勢が逆転したチームの緊張は、ここへ来て一気に高まるはず。それにしても表彰台で繰り上げのマイヨジョーヌに袖を通したコンタドールの表情は複雑だった。素直に喜ぶことなどできないだろうが、少なくても昨年のようにツールが終わってからもマイヨジョーヌの行方が決まらない状況よりはましなのだから。残り3ステージ、コンタドールにはしっかりとマイヨジョーヌを守って欲しいと願っている。望んだ形ではないにしろ、現在ツールに残っている選手のなかで一番速い選手であることは間違いがないのだから。今回のマイヨジョーヌは死の淵を彷徨ったコンタドールへの天からのギフトと考えてもらいたい。 彼には連覇の可能性だってあるのだ。山岳では2年連続の山岳王ラスムッセンと互角以上の戦いを見せていたことは確かなのだ。連覇の課題はTTになるだろう。
レース後のインタビューで「(ラスムッセンの離脱に関しては)すごく驚いたし、嬉しくも思った。だって昨日の僕は、最後の1kmまで、何度もアタックを試みたから。確かにこんな状況の中でマイヨ・ジョーヌを獲得するのは奇妙な気分だよ。でも例えば、落車などでこういう事態が起こることもありえるよね」と語っているところを見ると、彼の中では割り切れているようだ。「嬉しくも思った」というのは若者らしく正直でいい。私のようなディスカバリーファンも気持ちは同じである。ただ、大人は素直に喜べない風を装ってしまうものだ。人の不幸を喜んではいけないが、嬉しく感じる自分を否定することもできないのだから。
ただ、ドーピングに関する質問にはあまり真剣に答えないほうがいいのではないかと感じた。真実ではなく読者の望む記事を書くジャーナリストも増えているのだから、どこで揚げ足を取られるか判ったものではない。ドーピングについては「これまでの検査結果が全てを語っている」程度でいいのではないかと思っている。
ヴィノクロフの事件に始まった混乱に、複雑なのはツールのファンだろう。私たちは純粋に選手たちの諦めない姿、力強いライディング、心温まるシーンに心を揺さぶられ、涙を流し、明日への活力を得ている。一連の事件は、ツールファンとして残念で仕方ないが、まだツールはまだ終わったわけではない。ヴィノクロフがいつも言っていたようにツールはパリで終わるのだ。私たちは変わることなく、厳しいツールを戦い続ける選手たちを信じ、激励のエールを送り続けよう。
「僕がクリーンかどうかを問う声が出ているのは悲しいね。僕はこのスポーツが大好きだし、たくさんの人たちが自転車競技を大好きだ。何百万という人が沿道に応援に詰め掛けるなんて、サッカーよりもはるかにすごい人数だよ」というコンタドールや「僕は自転車競技が大好き。単なる仕事ではなく、大いなる情熱を持って自転車選手を行っている。だからこの難しい今の状況に対して、残念だし悲しい。何か問題が起こるたびに、今回こそが最後であって欲しいと願うんだ。でも大きく変わってきたし、大きく前進してきた。この方角に向かって動き続けなければならない。そしてクリーンに走り続けている選手や、我々を常に応援し続け、このスポーツが大好きなファンたちを、これ以上失望させてはならないんだ」というベンナーティの言葉を信じたい。若者たちが繋いでくれたツールへの夢を信じたい!!
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登録日:2007年 07月 27日 23:34:47
ツール第17ステージ-26歳の若きスプリンターが夢を繋ぐ!!
【7月27日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)、第17ステージ(ポーからカステルサラザン、188.5キロメートル)。
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モレーニの陽性反応によるコフィディス撤退、更にはマイヨジョーヌのラスムッセンがレースを去るという事態に見舞われた2007年のツール・ド・フランス。慌ただしく夜が明けたが、第17ステージは平常通りに行なわれた。しかし、プロローグに続いてマイヨジョーヌ不在のスタートとなってしまった。ラスムッセンを捨て駒にしてラボバンクは予想通り出場している。
久しぶりに平たんコースを走る選手たち。この日はコフィディスとミカエル・ラスムッセン(デンマーク、ラボバンク)を欠く142人でのスタートとなった。スタート直後に逃げ出した8人、イエンス・フォイクト(ドイツ、CSC)、マルティン・エルミガー(スイス、アージェードゥーゼル)、ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ランプレフォンディタル)、ダニエーレ・リーギ(イタリア、ランプレフォンディタル)、マルクス・フォーテン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)、マヌエル・クインツァート(イタリア、リクイガス)、マッテーオ・トザット(イタリア、クイックステップ)、デイヴィット・ミラー(イギリス、サウニエルドゥバル)がメイン集団からの完全な独立を目指し、逃げ続ける。
ケースデパーニュが大集団を牽引し、タイム差を一定に保っていたが、105km地点で集団のコントロールを放棄。大集団のコントロールは繰上げでマイヨジョーヌを獲得することになったディスカバリーに移った。しかし、コンタドールはマイヨブランのままだ。逃げ集団に総合上位を狙う選手はいない。チーム総合を争うCSCとも大差が付いている。このためディスカバリーは無理をせず、逃げを容認するほどのスピードで大集団をコントロール、残り10kmでその差は9分にまで達したが、全くあわてるそぶりも見せない。これぞ集団コントロールの王道といわんばかりにディスカバリーがプロトンの先頭に居並ぶ。これまで次つぎとアタックを許していたラボバンクとは信頼性が違うのかもしれない。この日エースのデニス・メンショフ(オランダ)が早々にリタイヤしてしまったラボバンクはひっそりと身を隠すように集団の後方に位置していた。観客からもかなりラボバンク・バッシングがあったようだ。
残り10kmを切って逃げ集団はいよいよ戦闘モードに突入する。このまま8人でゴールまでなだれ込めば、スプリントで絶対的優位に立つのはベンナーティ。名だたるスプリンター相手に百戦錬磨の彼にとって、他の選手とゴールスプリントをするのは、赤子の手をひねるようなものだ。スプリントゴールでは目だっていないが、山岳ステージで先頭を引いていた男なのだ。調子は間違いなくいいはず。
残り19.4km。口火を切ったのは、ミラーだ。ベンナーティがすかさずチェックに入る。カウンターでしかけるフォイクト。そしてフォーテン、再びフォイクトと、波状攻撃で挑むも、スローモーションで対処しているかのように見えるベンナーティの動き。この一連のアタック合戦で残ったのはベンナーティ、フォイクト、フォーテン、エルミガーの4人。ベンナーティを置き去りにするという、最初の目的は果たせなかったが、「とりあえず」逃げ集団をスリム化した4人は、協調体制でゴールの街カステルサラザンへと向かう。
残り距離が短くなればなるほど、彼らの緊張状態は極限に。残り2kmでベンナーティは水を一気に飲み干し、ボトルを投げ捨てた。余裕なのか気合いを入れているように見えた。残り1km、エルミガーが駆けるが、ベンナーティが腰を上げると、蛇に睨まれた蛙のごとく、その威圧感にピタっと足を止めてしまう...。最後に駆けたフォーテンを余裕で抜き去り、やはり格の違いを見せつけたベンナーティ。スペシャリストとそうでない選手の差がこれほどのものなのかと、改めて感心するほどの走り。ベンナーティは意外にもグランツール初勝利となる嬉しいステージ優勝。26歳の若手スプリンターに、大観衆は惜しみない拍手をおくった。
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登録日:2007年 07月 27日 14:24:34
ドーピングスキャンダルについて思うこと!!
【7月25日 AFP】イタリア自転車競技連盟(Federazione Ciclistica Italiana:FCI)は24日、5月に行われた第90回ジロ・デ・イタリア(2007 Giro d’Italia)の大会期間中に行われたドーピング検査で不審な点が確認されたアレッサンドロ・ペタッキ(Alessandro Petacchi、イタリア)の公聴会を行い、イタリア五輪委員会(Comitato Olimpico Nazionale Italiano:CONI)が提言した1年間の出場停止処分を覆し、ペタッキに処分を下さない決定をした。
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(c)AFP
最近地元フランスでも若者のツール離れが進んでいるという。感動の裏にこれだけスキャンダルが取りざたされれば、若者ならずとも感動的な走りや勝利を素直に受け取りにくくなる。私の中ではまだランス・アームストロングの感動的な走りが鮮明に残っているし、今年のコンタドールの走りも本物だと信じたい気持ちはある。その半面、またドーピングによって期待を裏切られるかもしれないという不安も同居し始めていることは否定できない。
とはいえ、自転車競技におけるドーピングにはかなり行き過ぎと思わせる部分もあることは否定できない。ドーピングに指定された薬物が他の競技に比べ異常に多いため、レース中に風邪を引いても、風邪薬も飲めない状況にある。
その好例が今回のペタッキのドーピング疑惑である。今年のジロデイタリアの第11ステージ優勝後の検査で気管支拡張薬サルブタモール(Salbutamol)の数値が異常に高いレベルで検出されたとされるもので、ペタッキはイタリア五輪委員会(Comitato Olimpico Nazionale Italiano:CONI)から一度は1年間の出場停止処分を言い渡されていたのである。主に喘息の治療などに用いられるサルブタモールは、喘息を患っている選手に限っては診断書を提出すれば使用することができ、ペタッキは何年も喘息を煩っているため診断書を持っていた。にも関わらずこのドーピング騒ぎである。その結果を受けてペタッキの今年のツール参加を見送らざるを得なくなった。しかし、7月25日にイタリア自転車競技連盟(Federazione Ciclistica Italiana:FCI)は公聴会を行い、CONIが提言した1年間の出場停止処分を覆し、ペタッキに処分を下さない決定をしたのである。病気の人間が治療薬を摂取することをまでを拒む権利がいったいどこにあるのだろう。
また今回のラスムッセンの居場所に関する虚偽申告だが、これはUCIがプロ・ツアーに参加する全ての選手に、レース参加以外でも抜き打ち的にドーピング検査を課していることを意味している。ラスムッセンは過去に4度このレース期間以外の抜き打ち検査を受けていないことでUCIに目を付けられていたようだ。
ドーピングとは本来、競技での自己能力を薬物の使用などで高めることを防止するためのものであって、UCIのように病気のための治療薬に含まれる成分までも禁止薬物に指定したり、レース以外でのドーピング検査を義務付けているのはいささか行き過ぎではないかという疑問が浮ぶ。
自転車ロードレーサーを見てもらえば誰にでも判るように、彼等は1秒でも速く走るためにストイックなまでにシェイプアップしている。体脂肪率が7%以下というのは私たち常人には想像もできない。その上で、3週間にもわたる過酷なロードレースをこなさなければならないのだ。そうした選手たちに過酷なドーピングを課せばどうなるか?今の状況がそれを物語っているのではないだろうか?貧しく飢えた子供たちを増やしておきながら盗みをするなと言っているようなものではないのか?そんな状況で、法律だけを厳しくしたからといって、必ずしも犯罪率が低下するとは限らないのだ。
スポーツはクリーンであるべきだ。それ以上に人間がクリーンでなければならない。ドーピングが後を絶たないのは人間がクリーンでないためなのだ。それは選手に限らず主催者や管理団体にもいえることだ。科学技術の進歩が人間の欲求を変化させている。ドーピングはその一端に過ぎない。人間がクリーンにならなければ、ドーピング技術はさらに進歩する。技術を持てば使いたくなるのは人の世の常なのだから。タイラー・ハミルトンの頃には発見が難しかった血液ドーピングも技術の進歩ですぐに検知できるようになっている。しかし、科学技術はいたちごっこで、さらに検知を欺瞞する技術が生まれることは間違いない。昨年のオペラシオン・プエルトは医者が関与した組織的なものだった。選手も主催者も管理団体もこれ以上私たちファンから感動を奪わないで欲しいと切に願っている。
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登録日:2007年 07月 27日 12:07:31
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