2007年 08月
UCIプロツアー崩壊の危機!!
【6月20日 AFP】国際自転車競技連合(International Cycling Union:UCI)は19日、スイスのジュネーブでUCIプロツアー参加する20チームと協議を行い、選手に対しドーピング違反が発覚した場合には2年間の出場停止処分と1年間の報酬と同額をUCIに寄付することに同意する宣誓書への署名を求めることを発表した。
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(c)AFP/FRANCOISE CHAPTAL
国際自転車競技連合(UCI)は6月19日、スイスのジュネーブでUCIプロツアー参加する20チームと協議を行い、「私は、チーム、チームメイト、UCI及び公衆に対し、オペラシオン・プエルトとは関係ないことは勿論、UCIのドーピング規定に従い、いかなるドーピング違反を犯さないことを誓います。宣誓の証として、オペラシオン・プエルト及びその他のドーピング違反に問われた場合には、2年間の出場停止処分を受け入れ、またドーピング対策のために2007年の報酬と同額をUCIに寄付することを承諾します。同時にDNAサンプルを提供し、スペイン当局による捜査に協力することを誓います。最後に、これらの宣誓を公表することに同意します」という宣誓書への署名を求めることを発表した。
また国際自転車競技連合(UCI)は、宣誓書に署名しなかった選手を7月7日開幕のツール・ド・フランス(2007 Tour de France)から除外することを決定し、スペインの捜査当局によるオペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる薬物捜査と関わりが疑われる選手を除外するために広範囲にわたるDNAサンプルの提出を要求した。
にも関わらず、ヴィノクロフを筆頭に3名の陽性反応者が出て、2チームがツール・ド・フランスから途中で欠場を決めるという事態にまで発展している。さらに、ツール・ド・フランス閉幕後にもツール・ド・フランスの覇者コンタドールがオペラシオン・プエルトへの関与の証拠があるとしてヴァッテンフォール・サイクラシックスの主催者から参加を拒否されるという異例の事態が起きている。
ツール・ド・フランスに参加したコンタドールも当然この宣誓書にサインしているはずだし、DNA提出も求めらたのではなかろうか?UCIの誓約書に署名をして、全てのステージでドーピングをパスしてマイヨジョーヌを獲得した選手が、その後にオペラシオン・プエルトへの関与を疑われるというというのは一体どういうことなのだろうか?UCIは単に選手が宣誓書にサインすることで満足していたのだろうか?
ヴァッテンフォール・サイクラシックスはUCIのプロツアーに組み込まれているレースである以上、UCIはこの件に関して何らかの調査をする責任があるはずである。しかし、UCIは未だにコメントさえ発表していない。高額の登録料をUCIに支払いUCIプロツアーに加盟したユニベット・ドットコムのように、UCIプロツアーの加盟チームでありながらグランツールの全ての主催者から参加を拒否される異常事態も起きている。これでは何のためのUCIプロツアーなのか分からない。高額の加盟料はいったい何のためなのか?
ユニベット・ドットコムはチーム解散を決め、ディスカバリーチャンネルも解散が決まっている。さらにスイスのボールペンメーカー「プロディール」が2007年をもってサウニエルドゥバルチームのスポンサーを終了すると発表した。最後のグランツールであるヴエルタ・エスパーニャを前にして次つぎと発表されるスポンサーの降板。今のUCIの元でいったいどのくらいのスポンサーが残るのだろうか?このままではUCIプロツアー制度は間違いなく崩壊するに違いない。
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登録日:2007年 08月 22日 22:35:06
コンタドールがヴエルタ・エスパーニャを回避!!
バッラン ファッテンファール・サイクラシックス2007を制す
【8月20日 AFP】自転車レース、ファッテンファール・サイクラシックス2007(Vattenfall Cyclassics 2007)・ワンデイレース(ハンブルクからハンブルク、229.1キロメートル)。
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(c)AFP
2007年8月19日、ヴァッテンフォール・サイクラシックスが北ドイツのハンブルクで行なわれ、ラスト500mで集団から飛び出したアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレフォンディタル)が後続スプリンターの追撃を振り切って優勝した。先にも記したように今年のツールの覇者コンタドールがオペラシオン・プエルトのドーピング疑惑により出場を拒否されたレースだ。
既に年内で解散が決まっているディスカバリーはアラン・デービスをエースに臨んだが、ゴール前2km地点での落車に巻き込まれてしまった。しかし、別府史之がバッランから5秒遅れの25位と大健闘を見せたようだ。同僚のウラジミール・グセフにも先着しており、チームの解散は本当に残念でならない。
ツール・ド・フランス覇者アルベルト・コンタドールはどうやら地元のヴエルタ・エスパーニャには出場せず、9月11日から16日にかけてアメリカで行なわれるツアー・オブ・ミズーリ(UCI2.1)に出場するようだ。ディスカバリーのオフィシャル・ファンサイトThe Placelineによると、ヨハン・ブリュイネールはアメリカの多くのファンのためにTOM(ツアー・オブ・ミズーリ)を選んだとコメントしている。今年初開催となるレースにツール・ド・フランスのチャンピオンと3位のライプハイマー、ヒンカピーを参加させるというのである。
本来であれば有終の美はグランツールでと考えるのが当然だと思っていたが、ブリュイネールのこの決断にはどんな意味が隠されているのだろう。TOMはUCI2のカテゴリーであり、当然UCIプロツールのポイントも付かない。いくらアメリカのファンのためとはいえ、何故、グランツールのヴエルタ・エスパーニャを回避しなければならなかったのか?UCIプロチームとしては参加が義務付けられているので、他のメンバーで望むことになるのだろうが、ツール・ド・フランスの優勝者と3位の選手が出場しないというのは私たちファンにとっては大きな打撃である。
個人的にはヴァッテンフォール・サイクラシックスの視聴を拒否したが、昨年のグランツールの覇者が全て出場できないことに加えて、今年の覇者までも参加しないというのでは見る気もなれない。当然ヴエルタ・エスパーニャも視聴しないことになるだろう。ブリュイネールは何故アメリカのファンのためなどと言い始めたのだろう。アジアの島国にも彼等のレースを楽しみにしているファンもいるのだし、来年のチームを探さなければならないコンタドールやライプハイマーのことを考えればヴエルタ・エスパーニャを選択するのが当たり前のはずである。それが何故、地元アメリカのTOMでなければならないのか?それもヴエルタ・エスパーニャの期間中に・・・
おそらくブリュイネールの頭の中にはヨーロッパでレースをすれば、またドーピングの問題に悩まされることを心配する気持ちがあったに違いない。ヴエルタ・エスパーニャで好成績を残すよりもドーピングの渦中から選手を逃れさせる道を選んだのかもしれないと推測している。コンタドールもライプハイマーも実績から考えて移籍チームには困らないはずだ。ならば、もうこれ以上ドーピング問題で騒がれない方が彼等のためと考えたとしても不思議ではない。特にコンタドールがヴエルタ・エスパーニャでも活躍を見せれば必ずオペラシオン・プエルト問題が蒸し返されることになるだろう。彼の将来を考えたらこれ以上ドーピング問題で騒がれたくはないはずだ。静かに今シーズンを終えていい移籍先を見つけることを優先したと私は推測している。それが彼に残された本当に最後の仕事になるはずである。おそらくブリュイネール自身もヴエルタ・エスパーニャには参加しないだろうと思っている。
ブリュイネールは昨年バッソを信じて見事に裏切られている。いや、バッソを信じてというよりUCIの決定を信じたと言った方が正しいかもしれない。結果としてUCIが決定を覆したたためディスカバリーはドーピングに関与したバッソを抱える羽目に落ちってしまったのである。ブリュイネールの中ではUCIに対する諦観もあるはずである。これ以上監督を続けていればブリュイネール自身の経歴に汚点を残す可能性もあるということだ。UCIの決定が信頼できない以上、コンタドールだっていつ黒と判定されるか分かったものではない。ランス・アームストロングでさえ未だにドーピング疑惑から抜け出せないでいるのだから。過去9年の監督生活で8度のツール・ド・フランス制覇は偉業である。ところが偉業であるが故にドーピング疑惑も付き纏うことになるのである。ランスにしても今年のコンタドールにしてもツール・ド・フランス期間中のドーピング検査で陽性とされたことは一度もないのである。
疑わしいというだけで選手の参加を拒否する大会主催者や簡単に無罪を有罪とするUCI、「8分遅れが1分以内の遅れに縮まったんだ。それはどんな人でも100マイル(約160キロメートル)の間に違法行為があったと考えるだろう。それ以外にどうっやって自転車に乗るんだい?」と平然と言ってのける会長のいるWADAの体質を改善しない限り、純粋に自転車ロードレースを楽しむことなどできはしないと感じ始めている。残念だがこのままでは私もCycling Fanを続けて行くことが難しいような気がし始めている。
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登録日:2007年 08月 20日 21:29:45
休場内に掲げられたアステリスク
【8月19日 AFP】07MLB、フロリダ・マーリンズ(Florida Marlins)vsサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)。
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(c)AFP
ボンズの歴史的な755号が飛び出した球場内に、「アステリスク”*”(注釈を示す印)」の文字が書かれたプラカードが何枚か掲げられた。素直に祝福できないというファンの意思表示だ。
注釈とは、薬物で強化した肉体が生み出した記録で、純粋に鍛錬した肉体から生まれたものではないという意味だ。4日の瞬間に立ち会った大リーグのセリグ・コミッショナーは、声明で「この記録をめぐっては議論があるが…」と述べた。快記録の裏に、薬物使用の疑いがあると暗に認めているのも同然だ。
以前ボンズは、2003年の連邦大陪審の証言で、禁止薬物と知らずに筋肉増強剤を使ったことがあると証言したと、サンフランシスコの地元紙に報道された。取材を進めた記者はその後、意図的に使用していたと著書で指摘している。
現在、進められている大陪審の審理は、03年の証言が偽証にあたるのではないかという疑いから行われている。しかし、鍵を握るとみられているボンズの個人トレーナーが証言を拒否、審理は進んでいない。
セリグ氏は当初、記録達成時の立ち会いに難色を示していたが、「米国では有罪とされるまでは潔白である」として、急きょ、立ち会うことになった。普段はブーイングを浴びせながらも、歴史的瞬間を見届けた興奮に酔うファンを目にし、セリグ氏の胸中には複雑な思いが去来しているはずだ。
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登録日:2007年 08月 20日 20:10:03
新記録の裏にドーピングの影!!
【8月5日 AFP】07MLB、通算7度のリーグMVPに輝き通算本塁打記録で注目を集めているサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)のバリー・ボンズ(Barry Bonds)が4日、サンディエゴ・パドレス(San Diego Padres)戦で通算755号となる本塁打を放ち、ハンク・アーロン(Hank Aaron)氏の持つメジャー歴代最多本塁打記録に並んだ。
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(c)AFP
米大リーグ、ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手の755号本塁打から一夜明けた5日、全米各紙(電子版)はこぞってこの大記録を取り上げた。
全国紙USAトゥデーは「ボンズが歴史的な755号を放った」との見出しでトップ記事で掲載した。ニューヨーク・タイムズもスポーツ面のトップで「早出特打が報われ、ボンズがアーロンの記録に並んだ」との見出しを付け、地元ヤンキースのアレックス・ロドリゲスの最年少500号達成よりも大きく扱った。
一方で冷ややかな反応もある。ロサンゼルス・タイムズのコラムは「ボンズがアーロンの記録に並び、パドレスのファンも拍手した。ところであなたは?」とやや挑発的。内容も温かく見守ったサンディエゴのファンを称賛するものだった。
ジャイアンツの地元紙、サンフランシスコ・クロニクルがボンズの薬物使用疑惑に触れたように、各紙とも絶賛一辺倒とはなっていないのが特徴的だ。
また、大リーグのバド・セリグ・コミッショナーが記録達成の瞬間、ポケットに手を突っ込んだまま拍手をしなかった様子も各紙に取り上げられていた。ブレーブスのA・ジョーンズは薬物疑惑について「問題ではない。多くの人たちがステロイドを使ったけれど、誰も755本塁打を打っていない」と話し、ボンズの技術を高く評価するコメントを発表しているが、ステロイドを使っていることを平気で認めていること自体が今のアメリカのメジャースポーツの状況を物語っている。
MLBに限らずアメリカのメジャースポーツは本気でドーピング問題に取り組まなければならない時期に来ていのではないだろうか?アメリカの国技ともいうべき野球でのドーピング問題は深刻な問題かもしれないが、今後もWBCで敗北を喫することになれば、自ずと明らかにならざるを得ないのではないだろうか?
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登録日:2007年 08月 18日 13:09:40
スポーツと健康
【6月19日 AFP】国際自転車競技連合(UCI:International Cycling Union)は19日、約3週間後に迫ったツール・ド・フランス(2007 Tour de France)開幕を前に、プロツアーマネージャーやドクターらをスイスのジュネーブ(Geneva)に召集し、アンチドーピング基準についての会議を行った。(c)AFP
WADA(世界ドーピング機構)の世界アンチ・ドーピング規定(http://www.anti-doping.or.jp/code/pdf/JADAcode.pdf)には24条の規定が記されている。その基本原理は「アンチ・ドーピング・プログラムの目標はスポーツ固有の価値観を保全することである。この固有の価値観は、『スポーツ精神(the spirit of sport)』と呼ばれることが多く、オリンピック精神(Olympism)の確信部分であり、真の競技者の在り方を示したものである。スポーツ精神は、人間の心身両面を賛美するものであり、その特徴としては以下の価値観が挙げられる」として、●倫理観、フェアープレイと誠意●健康●優れた競技能力●人格と教育●楽しみと喜び●チームワーク●献身と真摯な取り組み●規則・法令を尊重する姿勢●自分自身と他の参加者を尊重する●勇気●共同体意識と連帯意識の11項目が掲げられている。その上で「ドーピングは、スポーツ精神に根本的に背反するものである」と付記されている。
ここで注目したいのが「健康」という項目である。そもそも「健康」とはアマチュアが身体にあまり付加をかけずに楽しむ程度のスポーツにしかあてはまらないのではないか?ジョギング程度の運動であっても心不全などで死亡する例も少なくないと聞く。まして勝敗を決する競技となれば、むしろ健康でいることの方が難しいのではないだろうか?当然のことながら怪我もすれば病気にもなる。スポーツを生活の糧とするプロ選手ならなおさらである。スポーツ選手、特にプロ・スポーツの選手は命を削って競技をしているといっても過言ではない。
IOCやWADAはこの点をどう考えているのだろうか?人間の無酸素領域での運動は30秒が限界とされる。このわずか30秒のために選手は命を振り絞っているのではないか?あるいは1秒でもこの時間を延ばすために懸命に練習を積んでいるはずである。はたしてこれが「健康」といえるのか?
日本の国技である相撲を例に取ってみよう。階級分けのない大相撲で、関取は強くなるために自分の身体をできるだけ大きくしようと考える。そのために必要以上に食べることを求められることになる。身体は大きくなるが、心臓はそうはいかない。その結果、全身に血液を送るためのポンプの働きうぃする心臓に多大な負担をかけることになるため、関取の寿命は非常に短いと言われている。彼らは相撲という競技に勝つために身体を大きくしなければならないのである。これは明らかに「健康」に反する行為である。
逆に階級分けのある競技では減量と戦わなければならない。食事どころか水を飲むことさえ制限されることも少なくない。これも明らかに常人の「健康」からはかけ離れた行為である。まして、毎日200kmを3週間も走り続けなければならないグランツールという自転車競技は「健康」とは無縁な競技なのである。まして、早く走るために体重を増やすことができないため、食事制限があり、体脂肪率が数パーセントに抑えられる。当然、身体の抵抗力が落ち風邪等にかかりやすくなることは明らかだ。にも関わらず疲労回復のための栄養ドリンクどころか市販の風邪薬の服用さえ禁じられているのである。
適度は運動は確かに「健康」のためには必要である。しかし、過度の運動は害になることはあっても益になることはないといっていい。スポーツ医学が発達した現代においてさえ、スポーツ選手の「健康」管理は容易ではないのである。
選手の「健康」を考えてドーピング規定があるというのは判るが、スポーツ競技そのものが「健康」を疎外するものであるなら、ドーピング規定の基本原理に挙げられている「健康」とは一体何を意味するものなのだろうか?通常、私たちは適度な運動をし、栄養補助としてのサプリメントを服用し、疲労回復のために栄養ドリンクを飲む。そしてこれを「健康」のためと称している。そして実際に長生きしているのである。
一般人とは比べ物にならない運動量をこなし、命を削って競技をしている選手の真の「健康」を考えるなら、WADAやIOCは他にすることが沢山あるのではなかろうか。「ドーピング=悪」と考えるのは簡単だ。ところが一口にドーピングといっても一般の風邪薬に含まれている利尿剤から、高度な遺伝子ドーピングまで非常に幅が広いのが実状だ。それも競技団体によって禁止される薬物もまちまちである。特にオリンピック競技種目にないゴルフなどはドーピング規定さえないという。日本の相撲も同様である。
オリンピックにプロ選手が参加できるようになったことで、競技の迫力や楽しみが増したことは確かである。しかし、その半面、アマチュアとプロのドーピングに関する取り組み方の違いも鮮明になっている。WADAのドーピング基準を全てのプロスポーツに適用したらどうなるか?考えただけで恐ろしい!!確かに薬物や医学的な処理によって選手の運動能力を高めることには異論がある。それはあくまでも選手の生命に関わる危険がある場合である。あくまでも自然を重視するなら科学的トレーニング器機などの使用も禁じるべきではないのか?しかし、そんなことは誰も考えてはいないはずである。
人体に害を与えずに、選手の競技能力を高める方法があれば、しかも、その手段が公平に与えられるならなんら問題はないはずである。現在ドーピングの主流は血液の入れ替えや遺伝子操作へと進んでいる。もし仮に遺伝子操作で運動能力の高い子供の出産が可能になった場合、WADAやIOCはどうするのだろう?現に優秀なスポーツ選手の婚姻による選手生成を国家プロジェクトとして行っている国もあったと聞く。これは優勢交配であって遺伝子操作ではないが、今後は遺伝子操作とまでは行かなくとも、人工授精で優秀なスポーツ遺伝子を交配させることは簡単にできるのである。将来的には遺伝子操作でさらに優秀な運動能力を備えた選手が人工的に生成されることも充分に考えられる。そうした時代に私たちは生きていることを忘れてはならない。
ドーピング問題を薬物使用云々の問題としていては、いつまでたっても解決できないはずである。薬物ドーピングは自然と消滅して行くはずである。少なくとも検査にかかる薬物は・・・そして優秀な遺伝子を人工的に注入されたり加工された選手が薬物反応のないクリーンな選手として脚光を浴びることになる時代が来るに違いない。
ドーピング問題はあくまでも倫理として考えていかなければならない。それ単にスポーツ精神やスポーツ倫理にとどまることなく、私たち人間全体の倫理の問題として、私たちスポーツ・ファン自らも真剣に考えていかなければならない問題である。ドーピングをした選手を責めることは簡単である。しかし、それを自分の身に置き換えて考えることは意外と難しいものである。仮に記憶力を良くする薬があれば私は躊躇なく服用するだろう。たとえ身体に害があったとしても・・・しかし、それを自分の子どもに勧めることは決してしないだろう。副作用がある限りは・・・
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登録日:2007年 08月 18日 12:41:48
アメリカはドーピング大国?
【8月17日 AFP】スポーツ用品メーカーのアディダス社(Adidas)は16日、プロサイクリングチーム、T-モバイルチーム(T-Mobile Team)とのユニフォーム契約を今後も継続していくことを明らかにした。
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(c)AFP
自転車ロードレース界がドーピング問題で大きく信頼を失いかけている中、スポーツ用品メーカーのアディダス社(Adidas)は16日、プロサイクリングチーム、T-モバイルチーム(T-Mobile Team)とのユニフォーム契約を今後も継続していくことを明らかにした。
ドイツ国内ではチームミルラム(Team Milram)のエリック・ツァベル(Erik Zabel、ドイツ)、ツァベルの元チームメイトで現在T-モバイルチームのスポーツディレクターを務めるメイトロルフ・アルダグ(Rolf Aldag)、1996年のツール・ド・フランス覇者のビャルネ・リース(Bjarne Riis、デンマーク)氏がテレコム時代に禁止薬物を使用していたことを認めている。このような事態にもかかわらずアディダス社(ドイツ本社)は、チームに新たなドーピング違反が発覚した場合には即座に契約を打ち切るという条件のもと、T-モバイルチームとこれまでの関係を保っていくことを決めた。
アディダス社は「スポーツからドーピングを根絶するために、契約の続行は既に決定されたことだ。撤退するという選択肢もあったが、撤退はドーピング問題に屈することを意味する」との声明を出している。この決断はスポーツに関わる企業としては大いに評価に値する。ドイツという国のスポーツに対する強い誇りと愛着が感じられる。
それに対してアメリカはどうか?アメリカにはナイキ(NIKE)という今やアディダスをしのぐスポーツ用品企業があり、ディスカバリーチャンネルにユニフォームなどを提供していた。しかし、テイル・ウインドはついにスポンサーを獲得できずに解散が決まった。これは単にチームの問題というよりアメリカ企業のエゴのような気がしてならない。あるいは国策なのかもしれないが・・・ドイツではこれだけドーピング問題が発覚しているにも関わらず、T―モバイルもアディダスもスポンサーを継続することを決めている。T-モバイルに至ってはドイツ国内の反ドーピング機構へ100万ユーロ(約1億6000万円)を提供し、選手やチームスタッフはドーピング対策の為に給与の一部を寄付することを決定してさえしているのである。
ドーピングに真っ向から立ち向かう姿勢を見せているドイツに対し、アメリカはおそらくドーピングの隠蔽に必死なのだろう。スポーツ大国アメリカは同じくドーピング大国なのかもしれないのだ。ウイルス兵器を開発しておきながらその存在を認めない国なのである。ドーピング隠蔽に関する技術も世界一なのかもしれない。アメリカがドイツ並みにドーピング問題を追及すればMLB、NFL、NBA、NFLなどのメジャースポーツが存続しえなくなるという危機感を持っているはずである。そのためにマイナーな自転車ロードレースは切り捨てる。そういう疑惑が浮んでくる。
かつてUSポスタルサービスがスポンサーを降りざるを得なくなった時、国営的な企業がスポーツのスポンサーをすることが問題とされたと報じられたが、あの時もドーピング問題がアメリカという国に及ぼす影響が懸念されていたのではなかろうか?今度のディスカバリーチャンネルのスポンサー撤退も表向きは経営者交代によるトップの判断ということになっているが、実際にはドーピング問題の渦中にあったバッソを雇用したことにあったのではなか、そしてそれに関与した(バッソの雇用を決断した)ヨハン・ブリュイネールもその責任を問われたのではないか?その結果が、スポンサーの撤退、ブリュイネールの引退、チームの解散へと推移したのではないかと私は推測している。
ご存知の通り今年のディスカバリーはエコロジーをモチーフにしたグリーンを配したユニフォームを採用していた。ディスカバリーチャンネル(Discovery Channel)は、独特なドキュメント、自然番組の多様なプログラムを持つアメリカのケーブルテレビネットワークチャンネルであるが、日本を初めとする世界各国でも視聴可能なメディアである。自転車ロードレースは宣伝効果として極めて有効だったはずだ。ところが石油大国でもあるアメリカにとって自転車というエコロジーはあまり歓迎されていないような気がしている。嘗て「プリズン・ブレイク」というTVドラマがあったが、石油を使わないエコロジー燃料開発をめぐる陰謀が扱われていた。湾岸戦争やイラク戦争も石油の問題が根本にあった。ディスカバリーチャンネルのエコロジー・グリーンにこうしたアメリカに対する抗議の意味を感じるのは私の考え過ぎだろうか?
ドイツがスポーツを真摯に考えているのに対し、アメリカはスポーツを商品として考えているように感じる。大金を投じて世界各国から選手をかき集め、アメリカ人のためだけにプレーさせている。今年のWBCを見た方ならご承知と思うが、メジャーリーガーの有力選手の多くが他国のチームでプレーしていたのである。そしてアメリカはあっさりと負けた。オリンピックにMLB選手の参加を強行に拒み続けたアメリカ。そしてオリンピック種目からも野球が姿を消すことになった。この事実をどう受け止めるか?何故MLBの選手をIOCの大会に参加させないのか?その理由は充分に推測ができる。そしてWBCでのアメリカの敗北も同様である。
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登録日:2007年 08月 17日 14:15:04
ドーピングと規制緩和!!
【8月13日 AFP】9月1日から23日まで開催される第62回ブエルタ・ア・エスパーニャ(62nd Vuelta a Espana)の大会主催者は、チーム内にドーピング問題を抱えるアスタナ(Astana)を大会へ招待することを見送る声明を発表した。
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(c)AFP
先月末のヴィノクロフの解雇に続き、アンドレイ・カシェチキンからドーピング検査で陽性反応が検出されたことが8日に明らかとなった。当初はヴィノクロフだけの出場を認めないとしていたヴエルタ・エスパーニャの主催者ウニプブリクだったが、ついにアスタナを大会へ招待することを見送る声明を発表した。
カザフスタンの国営企業がスポンサーになっているアスタナにとって、カザフスタン人のヴィノクロフとカシェチキンのチーム離脱は、おそらくチーム解散へと向かって行くに違いない。テイル・ウインドの解散に続き、ユニベット.comが今シーズン限りでのチーム解散を余儀なくされた。そしてアスタナの解散となれば、UCIのプロツアーはいったいどうなってしまうのだろうか?
ツール・ド・フランスが終わった直後にIOC内部でも自転車競技をオリンピック種目から除外するという意見が出始めているようである。7月30日のAP通信は、IOCのファゼル委員(スイス)は「もうたくさん。自転車界で問題を解決できなければグッドバイだ」と厳しい見解を示したと報じている。
また、ギラディ委員(イスラエル)は「五輪の自転車とツール・ド・フランスは分けて考えるべきだ」と指摘し「2週間以上、毎日180kmも走ればルールを破る選手も出てくる」と大会の過酷さに疑問を投げかけている。
ギラディ委員が指摘しているように3週間に及ぶグランツールは確かに過酷なレースである。しかし、だからといってドーピングを認めていいという理由にはならないし、強い選手が皆ドーピングをしているというわけでもない。
歴史を見ても明らかなように、ドーピングは科学とのイタチゴッコである。検査を逃れることが可能な薬物が存在し、これからも存在し続けることはまぎれもない事実である。これは存在しないはずの生物化学兵器が実際には開発されているのと同じである。またドラッグが蔓延し単に快楽を得るためだけに使用する若者が急増していることとも無関係ではない。また、私たち普通の人間にしても、病気治療の目的で多くの薬を服用していることも否定できない。勿論、安全な薬ばかりではないことも承知の通りである。それでも医者は薬を処方し、健康の名の下に患者はそれを享受しているのが現実である。
このように考えて見ると、過酷なレースに耐えている自転車選手にドーピングをするなということのほうがよほど無理があるのではないだろうか?彼等プロにより高度なパフォーマンスを要求しているのは、他でもない私たちファンなのである。自転車ロードレースはモヤシみたいに痩せこけた選手たちが懸命に死力を振り絞っているのである。そんな選手ばかりのNFLならだれもアメリカンフットボールは見ないだろう。
確かにドーピングは使用薬物によっては選手生命に関わる危険なものがある。選手の健康を思いやるためのドーピングなら大いに応援したい。しかし、喘息治療薬サブタモールのような一般の治療薬までドーピング薬物に加えたり、選手の疲労回復を助ける薬剤や栄養ドリンクまでも禁止するのは行き過ぎとしかいいようがない。正規の薬物を禁止するから裏でこそこそと発見が難しい薬物の使用が増えるのである。
サラリーマンが徹夜明けでも頑張るために呑む栄養ドリンクを拒む会社があるだろうか?むしろ呑まずに居眠りをする者がスポイルされるのが一般的である。とkろが、スポーツ界ではこれも明らかなドーピングとされるのである。薬物によって身体能力を向上させる技術をもってしまった以上、それを禁止することのほうに明らかに無理がある。例えば頭が良くなったり、記憶力が増す薬があったとしたら、肌をいつまでも若く保つ薬が発明されたら、みなさんはそれを拒めるだろうか?
問題はその弊害との兼ね合いだろう。害がないとわかればそれを拒否する理由はないのである。それを皆が公平に享受すれば何の問題もないはずだ。それが科学技術の時代に生きる我々のスタンスではないのか?
なのに何故、スポーツ選手にだけこれほど厳しい制約を課すのであろうか?今の時代にドーピングなどは机上の空論でしかない。今の時代でドーピング検査にひっかかる選手は愚かとしかいえない。テストステロンは勿論、EPOなども検査方法が確立されているのである。使えば分かる薬物を敢えて使用し、自分の選手生命を自ら縮めているのだから。それでも彼らはプロとしてより高度なパフォーマンスを求めてドーピングに走るのである。
何度も繰り返すが、本気でドーピングをなくそうとすれば、規制緩和は不可欠である。それをしないで罰則ばかり厳しくしてもドーピングは決してなくならない。身体に害を及ぼす薬物とそうでない薬物を分類し、体に害を及ぼさない、通常人が使用している薬物はドーピングの禁止薬物から除外すべきである。そのかわり、身体に害のある薬物の使用や、感染症などの危険がある血液ドーピングや遺伝子ドーピングなどの検査体制を確立し、絶対に許容しないという姿勢が必要なのではないだろうか?このままではUCIプロツールは間もなく崩壊するに違いない。
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登録日:2007年 08月 16日 20:36:28
Cycling Fanとしてのささやかな抵抗!!
【8月14日 AFP】自転車レース、2007ドイツ・ツアー(2007 Tour of Germany)、第4ステージ(シンゲンからゾントホーフェン、183.8キロメートル)。
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(c)AFP
今年ツール・ド・フランス参加を見送ったダミアーノ・クネゴがドイツ・ツアー第4ステージを征した。総合上位陣の顔ぶれをみるとCSCが二人にディスカバリーが三人。アスタナが出場していない状況では当然の結果かもしれない。
それにしてもツール・ド・フランスから2週間程度の間隔でジョージ・ヒンカピーとリーヴァイ・ライプハイマーが3位と4位にいるディスカバリーはさすがである。
次の第5ステージが山頂ゴールなので、総合順位は大きく変動するだろう。ライプハイマーはツール・ド・フランスの山岳ではラスムッセンとコンタドールには敵わなかったが、クネゴとの力の差がどのくらいなのかが楽しみだ。クネゴにとってもヴエルタ・エスパーニャや来年のツールへ向けての力の差を見るためにも大切なステージになるはずだ。
今のところ穏やかに行われているドイツ・ツアーだが、その同じドイツ国内で行われるファッテンファール・サイクラシックスの主催者が今年のツールの覇者コンタドールの出場を認めないと発表している。コンタドールは法的手段に出ることも辞さない構えを見せているが、このままだとファッテンファール・サイクラシックスで今年のツールのチャンピオンの姿は見られないだろう。ディスカバリーのチーム解散が決まっているだけに非情に残念でならない。
アスタナの参加を認めないことが決まったヴエルタ・エスパーニャだが、コンタドールの参戦はあるのだろうか?今回のドイツでの判断がどう影響するのか全く読めない状況だ。常識的に考えればオペラシオン・プエルトの捜査を既に打ち切っているスペインでは、オペラシオン・プエルトへの関与を疑われている選手の出場を拒むことはないと思うが、バッソの例もあるので、今の状況ではUCIがどう動くかが判らない。
コンタドールとしては地元でのレースであり、ディスカバリーチームとして最後のグランツールであることを考えれば、ツールのチャンピオンの名に恥じない走りで、是非有終の美を飾りたいと考えているはずだ。ヨハン・ブリュイネールとて同じ気持ちだろう。
当然ファッテンファール・サイクラシックスは見ないことに決めているが、状況によっては今年のヴエルタ・エスパーニャも見ないことにするかもしれない。Cycling Fanとしてのささやかな抵抗である!!
【謝辞】このブログを立ち上げて丁度1ヶ月が経過しました。ツール・ド・フランスが終わってから、過去のドーピングの記事を振り返りながら、自分なりの考えや意見を書いて来ました。またまだ資料不足などで満足な内容にはほど遠い状況ですが、昨日で10,000アクセスを超えることができました。つたない文章をお読み頂いた皆さんに心から感謝しています。本当にありがとうございます!!
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登録日:2007年 08月 14日 16:34:16
オペラシオン・プエルトの波紋
【6月16日 AFP】イタリア自転車競技連盟(Federazione Ciclistica Italiana)は、オペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる薬物捜査によりドーピングへの関与を認めた第89回ジロ・デ・イタリア(2006 Giro d’Italia)の覇者イヴァン・バッソ(Ivan Basso)に対し2年間の出場停止処分を下した。
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(c)AFP
イヴァン・バッソが正式にオペラシオン・プエルトの関与を認め、ドーピング未遂を告白し、今年6月にCONIの2年間の出場停止処分を受け入れた。
ウルリッヒの引退、バッソの出場停止処分で幕を下ろしたかに見えたオペラシオン・プエルト問題が、再燃しつつある。バッソの場合も一度は証拠不十分とされ、一度はディスカバリーチャンネルへの加入を果たしていた。しかし、2007年4月終わりにイタリア五輪委員会が二度目の聴聞会を開きバッソにドーピングの使用を問い詰めた後に、ディスカバリーチャンネルとの契約を解消している。
オペラシオン・プエルト問題では当事国スペインに当時反ドーピング法がなかったため、スペイン当局は自国での捜査を打ち切らざるを得なくなり、オペラシオン・プエルト関連の書類や証拠物件を各国の捜査当局に提供するという決断を下した。そして、その後の捜査に最も積極的な姿勢を見せたのがドイツだった。
その結果、フエンテス医師との関わりが伝えられたウルリッヒから昨年6月に唾液を採取し、押収された「Jan」や「N.1」の番号で保存されていた血液との照合を行っていたボン裁判所のFriedrich Apostel検事は、押収された血液がウルリッヒのものであることが「疑いようのない事実」としてその事実を発表した。これはウルリッヒの唾液から採取されたDNAがフエンテス医師の元から押収されたとされる「Jan」や「N.1」の番号で保存されていた血液のDNAが一致したものと推測される。
ウルリッヒ側はこの検査結果を「不正」であると断じた上で「我々は警察に捜査文書の提出を求めており、その回答を待っている段階ではあるが、現時点でスペインの司法当局や国際自転車競技連合(International Cycling Union)が公表した文書の内容と大きく異なっており、何らかの操作がなされた可能性が極めて高いと言わざるを得ない。よって、我々はウルリッヒが無実であるというスタンスを変える理由がどこにも見当たらない。」と述べ、裁判所と全面的に対決する姿勢を明らかにしている。
しかし、ドイツでのDNA鑑定の結果はウルリッヒばかりではなくバッソまでもを追いつめることになる。この結果を重要視したしたCONIは二度目の聴聞会を開きバッソにドーピングの使用を問い詰めることになった。DNAの一致という事実を突きつけられたバッソはオペラシオン・プエルトへの関与を求めざるを得なくなったようである。
8月19日にドイツのハンブルクで開催されるファッテンファール・サイクラシックス(Vattenfall Cyclassics)の大会主催者側から参加を拒否されているコンタドールの場合はどうなのか?DNAの一致という決定的な証拠が提示されるのだろうか?
ファッテンファール・サイクラシックス主催者側はドイツのドーピング専門家であるヴェルナー・フランケ(Werner Franke)氏から、コンタドールが禁止薬物のテストステロンと喘息用の薬を摂取しているという情報を受けたとしているが、それはフエンテス医師の元にそのような記載のある書類があったということのようだ。
何度も書いたことだが、コンタドールは主犯の一人とされたサイス監督率いるリバティー・セグロスに所属していた選手であり、オペラシオン・プエルトのリストの最初の50人に名前が挙がっていた選手である。しかし、その後の捜査でオペラシオン・プエルトとの関係は否定され、UCIからもその後のレースへの参加を認めらているし、これまでドーピング検査に引っかかったという事実もないのである。
大会の目玉となるツール・ド・フランスのチャンピオンを主催者側が参加を拒否するという異例の状況になっている。ドイツがドーピングに過敏になっていることはわかるが、ヴェルナー・フランケ氏が主催者に提供した「コンタドールが禁止薬物のテストステロンと喘息用の薬を摂取しているという」情報がいつの時点でのものなのか?これがリバティー・セグロス時代のものであれば証明する方法はないはずである。DNAの一致という決定的な証拠でもない限り、フエンテス医師の書類の記載だけではドーピングを証明することは難しいはずである。
ウルリッヒとバッソの検体のDNAが一致したことで、フエンテス医師の書類の記載も正しいと判断したに違いない。しかしDNAは偽造できないが書類はいくらでも偽造できるということも忘れてはならない事実である。
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登録日:2007年 08月 14日 15:02:24
ドーピング報道のあるべき姿
【7月31日 AFP】2007ツール・ド・フランス(2007 Tour de France)に参戦したサウニエルドゥバル・プロディール(Saunier Duval-Prodir)は30日、チームに所属するイバン・マヨ(Iban Mayo、スペイン)から同大会の期間中に行われたドーピング検査で、禁止薬物に指定されているエリスロポエチン(Erythropoietin:EPO)の陽性反応が検出されたことを発表した。
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(c)AFP
「7月24日の休息日に行われたドーピング検査でマヨからEPOの陽性反応が検出されたとの通知を受けた」というチーム発表が1週間後の31日。それから2週間を経過してもBサンプルの検査結果は発表されていない。
ヴィノクロフの場合は21日に行われた第13ステージのTT後のドーピングでAサンプル陽性とチームが発表したのは25日。そして30日にBサンプルも陰性ではなかったとしてアスタナはヴィノクロフの解雇を発表している。ドーピング検査からBサンプル陽性の結果がでるまでわずか10日だった。マヨの場合は検査日の24日から3週間が経過しているにもかかわらずBサンプル陽性の報告はなされていない。
ヴィノクロフもマヨもAサンプル陽性を発表したのはチーム自らである。こうしたチームの姿勢はマスコミにあらぬ噂を流される前に先手を打った形のようである。Aサンプル陽性とUCIから報告を受けたことは事実なのだから、チーム自らが発表することはなんら問題はない。ただし、Aサンプル陽性=黒ではない。Bサンプルが陽性とされて始めてドーピング違反となることを忘れてはいけない。
これはたとえ警察に逮捕されても、裁判で有罪が確定するまでは容疑者であって犯人ではないのと同じである。かつて警察権力が幅を利かせていた時期に冤罪が多発していたことを思い出して欲しい。Bサンプルの検査結果がなかなかでないマヨの場合は検査方法に何か問題があるのかもしれない。
このような報道は、決して望ましいものではないが、正しい報道のあり方であることには違いない。マスコミにあらぬ噂を撒き散らされる前にチーム自らが事実を報道する傾向が今後も増えていくだろう。マスコミには売れる記事を書くのではなく、事実を書いてほしいと心から願っている。
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登録日:2007年 08月 13日 22:54:54
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