2007年 09月 15日

一億ドルの罰金の意味を問う

マクラーレン ポイント剥奪と罰金1億ドルが科せられる

【9月14日 AFP】F1、フェラーリ(Ferrari)の機密情報がライバルチームのマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)へ流されたとされる一連のスパイ疑惑で、国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobile:FIA)は、今シーズンのコンストラクターズポイント剥奪と1億ドル(約114億円)の罰金をマクラーレンに科した。
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(c)AFP

AFPBB News


 F1のフェラーリ(Ferrari)の機密情報がライバルチームのマクラーレン・メルセデス(McLaren-Mercedes)へ流されたとされる一連のスパイ疑惑で、国際自動車連盟(Federation Internationale de l’Automobile:FIA)は、今シーズンのコンストラクターズポイント剥奪と1億ドル(約114億円)の罰金をマクラーレンに科すことを決めた。
 しかし、ドライバーにはお咎めなしで、ドライバーズポイントはそのままという何ともスッキリとしない結果に終わった。これがFIA側がマクラーレン・メルセデスの「スパイ疑惑」は認めたが、同時にマクラーレン側の「今シーズンのレースに臨んでいるマシンであるMP4-22はこの機密書類の情報を一切使用していない」という主張を認めた結果に他ならない。
 一部の報道ではマクラーレンは2007・2008シーズンの出場停止も報じられていたが、ドライバーズポイントが有効ということはFIAは今後もマクラーレンのFI参加を認めるという方針のようだ。それにしても1億ドルという罰金は通常のスポーツ界では考えられない額である。
 私自身、セナの死亡事故以来F1には全く興味を失ってしまった。というのもFIAがHONDAのターボエンジンの強さに脅威を覚えたヨーロッパのチームの意向を組み入れてターボエンジンの使用を禁じ、さらにはアクティブ・サスペンションなどのハイテク技術までも一機に排除するレギュレーションを急遽決定した結果が、アイルトン・セナの死亡事故を惹き起こしたと考えているからに他ならない。
 セナの死亡事故はFIAが惹き起こした人災であったと今でも思っている。FIAの基本的な考え方は今でもドライバーという人間本位ではなく、マシーン本位でレギュレーションを考えているように思えて仕方がない。マシーンに制約をかけることでコンストラーズ間の不公平感を無くし、ドライバーの純粋な技量を競うといえばいかにも正論に聞こえるかもしれないが、マシーンに不要な制約をかけるためにこうしたスパイ問題も浮上することになるのではないだろうか?
 そしてこうした問題を全て金銭で解決しようとする。FIAの姿勢は今も昔もほとんど変わってはいない。エコロジーが盛んに取上げられる時代にあって燃費の良いターボエンジンこそ最適なのに旧態以前とした燃料喰いの自然吸気エンジンにこだわり、ドライバーに負担をかけないハイテク技術も安全面では欠かせない技術のはずであるにも関わらず規制され続けている。
 犯罪を犯しても全て罰金で処理され出場停止などが一切課されないとすれば、金銭的に余裕のあるチームがますます幅を利かせることになる。これではハイテク技術を排除した意味がなくなるのではいか?金のあるチームが何をしてもお金さえ払えば済んでしまうとすれば、こうした問題はまだまだ続くに違いない。F1もれっきとしたスポーツである以上コンストラーズ側のモラルも不可欠である。それが産業スパイまがいの行為をしたという事実はもっと深刻に受け止めるべきではないのか?罰金の額の問題ではないはずである。

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登録日:2007年 09月 15日 09:15:25

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