オペラシオン・プエルトの波紋

バッソ 2年間の出場停止に

【6月16日 AFP】イタリア自転車競技連盟(Federazione Ciclistica Italiana)は、オペラシオン・プエルト(Operacion Puerto)と呼ばれる薬物捜査によりドーピングへの関与を認めた第89回ジロ・デ・イタリア(2006 Giro d’Italia)の覇者イヴァン・バッソ(Ivan Basso)に対し2年間の出場停止処分を下した。
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(c)AFP

AFPBB News


 イヴァン・バッソが正式にオペラシオン・プエルトの関与を認め、ドーピング未遂を告白し、今年6月にCONIの2年間の出場停止処分を受け入れた。
 ウルリッヒの引退、バッソの出場停止処分で幕を下ろしたかに見えたオペラシオン・プエルト問題が、再燃しつつある。バッソの場合も一度は証拠不十分とされ、一度はディスカバリーチャンネルへの加入を果たしていた。しかし、2007年4月終わりにイタリア五輪委員会が二度目の聴聞会を開きバッソにドーピングの使用を問い詰めた後に、ディスカバリーチャンネルとの契約を解消している。
 オペラシオン・プエルト問題では当事国スペインに当時反ドーピング法がなかったため、スペイン当局は自国での捜査を打ち切らざるを得なくなり、オペラシオン・プエルト関連の書類や証拠物件を各国の捜査当局に提供するという決断を下した。そして、その後の捜査に最も積極的な姿勢を見せたのがドイツだった。
 その結果、フエンテス医師との関わりが伝えられたウルリッヒから昨年6月に唾液を採取し、押収された「Jan」や「N.1」の番号で保存されていた血液との照合を行っていたボン裁判所のFriedrich Apostel検事は、押収された血液がウルリッヒのものであることが「疑いようのない事実」としてその事実を発表した。これはウルリッヒの唾液から採取されたDNAがフエンテス医師の元から押収されたとされる「Jan」や「N.1」の番号で保存されていた血液のDNAが一致したものと推測される。
 ウルリッヒ側はこの検査結果を「不正」であると断じた上で「我々は警察に捜査文書の提出を求めており、その回答を待っている段階ではあるが、現時点でスペインの司法当局や国際自転車競技連合(International Cycling Union)が公表した文書の内容と大きく異なっており、何らかの操作がなされた可能性が極めて高いと言わざるを得ない。よって、我々はウルリッヒが無実であるというスタンスを変える理由がどこにも見当たらない。」と述べ、裁判所と全面的に対決する姿勢を明らかにしている。
 しかし、ドイツでのDNA鑑定の結果はウルリッヒばかりではなくバッソまでもを追いつめることになる。この結果を重要視したしたCONIは二度目の聴聞会を開きバッソにドーピングの使用を問い詰めることになった。DNAの一致という事実を突きつけられたバッソはオペラシオン・プエルトへの関与を求めざるを得なくなったようである。
 8月19日にドイツのハンブルクで開催されるファッテンファール・サイクラシックス(Vattenfall Cyclassics)の大会主催者側から参加を拒否されているコンタドールの場合はどうなのか?DNAの一致という決定的な証拠が提示されるのだろうか?
 ファッテンファール・サイクラシックス主催者側はドイツのドーピング専門家であるヴェルナー・フランケ(Werner Franke)氏から、コンタドールが禁止薬物のテストステロンと喘息用の薬を摂取しているという情報を受けたとしているが、それはフエンテス医師の元にそのような記載のある書類があったということのようだ。
 何度も書いたことだが、コンタドールは主犯の一人とされたサイス監督率いるリバティー・セグロスに所属していた選手であり、オペラシオン・プエルトのリストの最初の50人に名前が挙がっていた選手である。しかし、その後の捜査でオペラシオン・プエルトとの関係は否定され、UCIからもその後のレースへの参加を認めらているし、これまでドーピング検査に引っかかったという事実もないのである。
 大会の目玉となるツール・ド・フランスのチャンピオンを主催者側が参加を拒否するという異例の状況になっている。ドイツがドーピングに過敏になっていることはわかるが、ヴェルナー・フランケ氏が主催者に提供した「コンタドールが禁止薬物のテストステロンと喘息用の薬を摂取しているという」情報がいつの時点でのものなのか?これがリバティー・セグロス時代のものであれば証明する方法はないはずである。DNAの一致という決定的な証拠でもない限り、フエンテス医師の書類の記載だけではドーピングを証明することは難しいはずである。
 ウルリッヒとバッソの検体のDNAが一致したことで、フエンテス医師の書類の記載も正しいと判断したに違いない。しかしDNAは偽造できないが書類はいくらでも偽造できるということも忘れてはならない事実である。

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登録日:2007年 08月 14日 15:02:24

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