2009年 06月 22日

勝てない喧嘩はしないのが《オトナ》

ベッテル 2戦連続でシーズン3度目のポール獲得、英国GP

【6月21日 AFP】(写真追加)09F1第8戦英国GP(British Grand Prix 2009)予選。
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(c)AFP

AFPBB News


去年、モンツァで初優勝した時
「コイツは大物になるべ」と予感させられたベッテル君ですが、
もう確実に「第2のミハエル」への道を歩み始めてます。
この人のマシンの潜在能力を確実に引き出せる才能は並み大抵ではない。

「ミハエルからお誘いが来るんでない?」とか冗談言ってたけど
本当にアチコチからオファーが舞い込んでいる様子。
今年から来年に向けて「イス獲り合戦」の中核になるのは間違いない。
来年、座るコクピットは「真っ赤」か「銀色」か、さてさて如何に。

バトンも今年のチャンピオン獲得が現実化してくるにつれ、
来年の去就が気になるところ。
栄冠を手に入れた次は、当然「高額年俸」を手にしたいはず。
こちらは「先が短い」分、より慎重にコトを運びたい。

そんな先の明るい2人によって居場所が危ういのが
去年と一昨年のチャンピオン。
特にハミルトンは、例の「虚偽証言事件」でのイザコザと
最近の不甲斐ない戦績でチーム内で孤立しつつある気配濃厚。
イギリスGPゴール後に違反行為の「ドーナツ走行」なんてやらかしたのも
そんなモヤモヤや鬱憤を晴らしたい意識の表れでは?などと邪推。

しかし、我々日本人にとってイチバンのガッカリは一貴くん。
せっかく渾身の「5番グリッド」と頑張りの「4番手走行」が
「また?」ピット作業のミスとタイヤ選択ミスでフイになったコト。
今季初の「ワクワクドキドキ」がサイダーの泡みたいに消えてしまった。
ウィリアムズって、昔から「凡ミス」の多いチームだったけど、
今回のは悔やまれる。

で、レースそっちのけで騒いでる感ありの「F1分裂騒動」。
おそらく今年いっぱいアレコレ騒ぎ続けるかもしれませんが、
「分裂」なんか間違ってもありえないのでご心配なく。
アレは「権力闘争」の駆け引きの材料として持ち出されているだけ。

大体、今更「新F1団体」が発足したとして
来年、開催できるサーキットを何戦分確保できるか?
さらにそれにまつわる広報活動から運営準備、医療、警備などなど。
現状のF1と同じだけのクオリティーとグレードを揃えられる人材が果たしているか?
答えは「ノー」。絶対、できっこない。

では、なぜみんなあんな強硬な態度を取っているのか?
そりゃ「マックス・モズレーをギャフンと言わせたい」から。
それぐらいマックスへの鬱憤が溜まっているのだ。
「年間予算削減案への反対」という建前があるけれど、
実際のところ「年間予算削減」なんかいくらでもやろうと思えば出来る。
今年の大レギュレーション変更も元はと言えばマックスの大号令によるもの。
ところがコイツがなんだか評判いいみたい…。調子に乗ったマックスがさらに…。
そんなマックス独裁状態に「待った」をかけたいだけである。

昔、1980年にも似たようなコトがあった。
その時の問題になったのも「独裁体制」。
もともとあったFIA-CSIという組織の代表についた
ジャン−マリー・バレストルというわがままオヤジが、
勝手にFISAという組織を立ち上げ、F1の権力をすべてそちらに移譲させ始めた。

この頃は、まだ(今ほど)権力のなかったバーニー・エクレストンを中心とした
F1コンストラクター団体FOCAがコレに対し異を唱えはじめたコトで
両団体の間にのっぴきならない険悪な状況が生まれた。

そもそも「フランス対イギリス」の因縁対決という素地があり、
そこにフランス・ルノー社を中心としたターボエンジン推進派と
イギリス発祥のDFVエンジン支持派との綱引きが絡まり、
やがて、ターボ搭載車がボイコットしたレースをレース後に
FISAが「ノンタイトル戦」へと格下げしたコトで火に油が注がれた。

この騒動は、ブスブスくすぶり続けたまま2〜3年ほど
レースボイコットや失格騒動の引き金として争われ続ける。
この元凶であるジャン−マリー・バレストルを失脚させるために
バーニー・エクレストンが対抗馬として招聘したのが、
プライベートチーム「マーチ」の1/4オーナーであり、
辣腕弁護士として名を馳せていたマックス・モズレーである。

その後、永年の地道なロビー活動と権力分散活動が功を奏し、
1991年にFISA会長選挙でモズレーがバレストルを破ったコトをきっかけに
権力の座をこの傲慢なフランス人から奪い取るコトに成功。
「これで明朗なレース界が復活する」と皆、モズレーに喝采を浴びせたもんだ。

回る回る回る因果は糸車〜♪。
いまや「かつての英雄」が似たような独裁者としてやり玉に上がり、
今回の「分裂騒動」を招いていると思うと、なんともはやである。

でも、バレストルの「ワケ分かんない」ゴーマン政治に比べれば、
モズレーの活動なんて、キチンと理に適ってるだけず〜っとマトモ。
ただ、長く権力の座に就きすぎてる感は否めないが。

この「酸いも甘いも知り尽くしたオトナたち」が、
さてさて、どんな妥協点で折り合いをつけるか?がこれからご注目。

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登録日:2009年 06月 22日 16:58:19

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プロフィール
斎藤モ吉
(男)
福岡の片田舎でデザイナー兼ライター営業中。F1にハマったきっかけは、仕事関係で見始めた1987年のドイツGP。プロストとピケの麗しい姿に感動。
好きなレーサーは、ジル・ヴィルヌーブとアイルトン・セナ。好きなF1マシンはフェラーリ312T4。好きなF1マンガは『赤いペガサス』。好きなF1映画は『グランプリ』。好きな言葉はジル・ヴィルヌーブの『来年がやってくるってどうして言えるんだい? 』
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