「スーパーアグリ2年目の逆ジンクス?」で一句

<07 F1・第1戦 オーストラリアGP>予選、佐藤 チーム初のトップ10位入りを果たす - オーストラリア

【メルボルン/オーストラリア 17日 AFP】F1・2007年シーズン開幕戦・オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2007)、予選。スーパーアグリ(Super Aguri)の佐藤琢磨(Takuma Sato)は、23周を走行してベストラップ1分28秒871を記録し、10位に入った。(c)AFP/William WEST

AFPBB News


1年の 雌伏からイッキ Q3へ

[解説]
久しぶりに見ました!琢磨のはじけるような笑顔とガッツポーズ。本当に嬉しい…というより、まるで夢を見ているような目の前の現実にリアリティを感じないというのが正直なところ。にわかに信じられないでしょう?だって1年目の大半を型落ちマシンという不遇に甘んじつつ「全戦Q1落ち」を繰り返してきたチームが、開幕ギリギリまで開発を粘ってきたマシンで、参戦以来の悲願だったQ2突破は当たり前、なんとQ3突破まで果たしたなんて…。
たしかにマッサを襲った突然のマシントラブルによってもたらされたラッキーがあったとはいえ、突破できた結果は事実。鈴木亜久里オーナーの年間目標が早々と実現てしまったからには、ここはひとつスーパーアグリ年間目標も「マルチ入賞」位まで上方修正してよろしいのではないかと…。

[雑感]
いや〜〜〜。しかし、世の中分からないものです。昨年、スーパーアグリチームのあまりの悪戦苦闘ぶりについ私もエールを送ったりしましたが、本当に「夜明け」はすぐそこまで来ていたんですね。ビックリしました。
あとは一部チームから指摘&抗議されている「カスタマーカー問題」に対する風向きが、突然、逆風に変わらない事を望むのみです。昨日までOKだった事がいきなり「ダメ」になるなんてF1の世界ではよくある事ですから。

これを追記しているのは、すでに決勝レースが終わって2日過ぎ。
結果はもう分かりきっている事ですし、次のセパンまで2週間もありますからゆっくり土曜のプラクティス(フリー走行)3あたりを見て感じた事などをツラツラ書き留めておきます。

◆去年と変わりない風景?
土曜日の午前のP3(フリー走行3回目)セッション。ここから去年同様「1エンジン2レース制限」が始まるため、各チームは少しでもエンジンに負担がかけたくない気分やパラついてきた小雨の影響から様子見な展開で始まります。1分30秒ほど過ぎてからゆっくりスパイカーのクリスチャン・アルバースがコース一番乗り。その後、2〜3分おきにマクラーレン、ウィリアムズ、トヨタ、スーパーアグリ、ホンダなどがコースイン。誰もが1ラップ走っては戻るという予選に向けた微調整という雰囲気です。彼らが本格的な走りを始めるのは、24分も過ぎた頃からでした。ここで一番余裕な表情だったのは、やはりフェラーリでした。

◆フェラーリの「バーコード」の正体
各チームのマシンを見ていて真っ先に気になったのは、フェラーリのメインスポンサー部分。「バーコードのまま」なのは、タバコ広告全面禁止になった今でもフェラーリのメインスポンサーはマールボロのままって意味みたいです。それでもバーコードリーダーで「ピッ!」とやって見たら本当は「メインスポンサー募集中」だったりしたら笑えるのに。

◆ホンダの円盤状カナード
「トレンド」と呼ぶ以前に気がついたらほとんどのチームが標準装備してる感のあるフロント周りのカナードフィン(ウィング状小突起物)。
スタンダードなのは、アッパーアームやプッシュロッド近辺につく四角いタイプ。そんな中、コクピット前部に一風変わったデザインのモノを採用してきたのがルノーとホンダ。ルノーのヤツは「ツバメの翼」か「バットマンのブーメラン」が突き刺さった…みたいなカンジ。こんなに華奢な翼にいかほどの空力的効果があるのか?ややギモン。
それよりもっとギモンなのはホンダの円形タイプ。
去年のRA106に採用されていたモノとほぼ同じカタチに見えますが、去年のはもう少し空気を「いなす」感じがあったような…。コレってダウンフォースより揚力を発生させてませんか?スーパーアグリのマシンにはコレ付いてないですよね…。

◆アグリの「スプーン」とトヨタの「つながり眉毛」
フロントウィング周りも各チームいろいろ智恵を絞っている感じがありますが、「オッ?」と思ったのはスーパーアグリとトヨタ。
まず、Sアグリの方は、翼端板から片持ちで生えた小さなアッパーウィング。大抵のチームはノーズまで伸ばす(フェラーリ・タイプ)か、細い垂直板で支持する(BMWタイプ)方法がとっていますが、Sアグリは独自の方法を採用。まるで翼端板の内側に「スプーン」が生えてるみたいに見えます。
一方のトヨタは「フェラーリ・タイプ」なのですが、ノーズ前端までがウィング形状になっているために正面から見ると「つながり眉毛」のように見えます。発表会の時はBMWタイプの垂直支持タイプだったのでガラッと違った印象に見えました。
どちらも当然、空力的配慮からこういうカタチを選んだのでしょうが、なんだかちょっと「カワイイかも…」ってカンジです。

◆ハンドルというよりコントローラー…
スパイカーのハンドル。小さいですね〜。まるで大きめなテレビゲーム用コントローラーみたいです。よく見ると色のついた4つボタンとかあるし…。レースゲーム用にこういうコントローラーがあると「嬉しいかも…」と思いました。

◆似ているマクラーレンとレッドブル
ホンダとスーパーアグリ。レッドブルとトロロッソ。カスタマーカー問題で揺れている4チームですが、それ以外にもオンボード映像で「似てるな〜」と思ったのはマクラーレンとレッドブル。やはり、「アドリアン・ニューウィーテイスト」がまだMP4-22(MP4の後ろはいつからスラッシュからハイフンに変わったの?)に残っているんでしょうか?コクピットからノーズへと流れるラインやフロントサス向こうに見えるフロントウィングの雰囲気とかがソックリです!

◆土曜日一番気になった場面
それはP3ではなく、午後の予選終了後の映像。
フェリペ・マッサがQ2のタイムアタック中に突然ギアトラブルでスローダウン、そのまま「ノータイム=Q3進出ならず」となりました。彼のマシンはコースサイドに止められたため、それを片付けようとコースマーシャルさんたちが予選終了後にクレーンで吊り上げ、トラックの荷台に載せようとする映像が「琢磨おめでとう肩車」の後、画面に写りましました。
その現場映像を見ていてちょっと奇妙なカンジがしたのです。フックの先に付けられたベルトをロールバー下の穴に通し、クレーンで持ち上げようとした瞬間、F2007のフロントウィングが地面に擦れそうになってマーシャルさんたちが慌ててリアタイヤを押し下げたのです。

◆フロントヘビーなF2007
「へえ〜最近のマシンって、リアが軽いんだ…」と思ったのですが、よく考えると100kg以上あるエンジン&ギアボックス、リアタイヤまで付いたリアセクションに対して、フロントセクションにある重量物なんてフロントタイヤとコクピットサイドにあるラジエター類ぐらいです。そんなマシンが逆立ちしそうなほどリアよりフロントが重くなるでしょうか?でも、その映像を見ると明らかにフェラーリのフロントには「何か」重量物があるとしか思えないのです。
そこで去年の映像を見てみました。あいにくフェラーリの画像はありませんでしたがクラッシュしたトヨタやウィリアムズの車がクレーンで吊り下げられた場面ではロールバーを支点にちょうど水平にバランスが取れていました。

◆ちょっと妄想タイム
去年、突然FIAによって使用禁止された「マスダンパー」。あれはノーズコーンの中にバネで約10kgの重りが宙づり状態にされたものが入っていました。たった10kgの重りの上下動がマシンの挙動修正に絶大な効果を発揮しました。ただ「マスダンパー」のいけなかったトコロは「付加物が動く」という点。では、付加物ではないモノが同じような効果を生めばレギュレーション的には問題ナイですね〜…重りのついたバネのようなモノ…。
観察1)フェラーリのフロントサスの付け根って物凄く太いですね。
観察2)フェラーリのアンダーボディって、スプリング式のジッパーで取り付けられてるらしいですね。
観察3)アンダーボディにバラスト(重り)つけるのって常識ですよね。

◆2007年版ブリジストンタイヤの傾向
「フロントタイヤよりリアタイヤがタレやすい」ためにマシンによって、オーバー傾向になったりアンダー傾向になったり…そのためにハンドリングが難しいタイヤと言われています。
でも、それは言い換えれば、「フロントがリア並みにタレれば問題ないタイヤ」って事でしょうか?それはつまり「フロントにもっと多めに負荷をかけられるタイヤ」って事でしょうか?

◆フェラーリへの根拠なき邪推
ライコネンって、タイヤに優しいドライバーでしたっけ?
フラットスポットによる異常振動でフロントサスが粉砕されるまで走り続けるような男がこんなややこしいタイヤを果たして上手く使いこなせるんでしょうか?
一方のマッサは予選でタイムを失ったため、ペナルティ覚悟でエンジン交換をし、決勝は最後尾スタートとなりました。フルタンク状態で「タレやすい」と言われるソフトタイヤでスタートし、ピッタリ半分の29周を走りきりハードタイヤに履き替え、またたっぷり給油して残り29周を走りきり6位入賞を果たしました。
フェラーリって、タイヤが足かせになってないですよね?っていうか《有効活用》?

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登録日:2007年 03月 17日 23:34:40

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プロフィール
斎藤モ吉
(男)
福岡の片田舎でデザイナー兼ライター営業中。F1にハマったきっかけは、仕事関係で見始めた1987年のドイツGP。プロストとピケの麗しい姿に感動。
好きなレーサーは、ジル・ヴィルヌーブとアイルトン・セナ。好きなF1マシンはフェラーリ312T4。好きなF1マンガは『赤いペガサス』。好きなF1映画は『グランプリ』。好きな言葉はジル・ヴィルヌーブの『来年がやってくるってどうして言えるんだい? 』
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