靴下と罰金と赤ワイン

マレーシアのタクシー運転手、靴下履かないと罰金

【9月4日 AFP】マレーシアでは、タクシー運転手の身なりを整えるための取り組みの一環として、靴下を履いていない、シャツのすそを出す、白いシャツと黒い靴を着用していないなど、服装規定から外れている行為に対して、最高300リンギット(約9900円)の罰金が課されるという。
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(c)AFP

AFPBB News


画像

ゴンゴンゴン ゴンゴン ゴゴゴ

食事を終え、駐車場から新青梅街道に出ようとする私の車に
何者かがいきなり詰め寄り 助手席 窓ガラスを突然たたく。

「・・きゃくさまー!!! ぉっお客様!!!」

何事かと思い慌ててウインドウを開けると「市原悦子」似のサイゼリアの店員。
彼女が店を出た私の所に、すっ飛んできて、もの凄くオーバーに車を止めるのである。

「こちら・・・お客様・・お忘れになっていたようです。 お客様のものだと思いますので・・」

と、息を切らしながら「市原悦子」
家来が家臣に両手で貢ぎ物でも渡すかのように丁寧に「忘れ物」を差し出した。


深夜のファミリーレストラン。
ラストオーダーのかけられた店内には人もまばら
その数に比例して駐車場には2台の国産車が寂しそうに主の帰りを待つ


「お客様の物ですよね?」
うっすらと笑みを浮かべて 「ほら」と忘れ物を開いた助手席の窓から車内に
さらに差し入れる。





くしゃくしゃにまるめられた靴下。
置去りになったが 一日履き尽くした 灰色のくるぶし辺りでカッティングされた私の靴下。




それが深夜の「市原悦子」が言う「忘れ物」の正体であった。





私はよく、飲み屋で「靴下」を脱ぐ。
そしてよく忘れる。

そしてこの日も窓際の喫煙席の四人がけシートに
灰色の靴下を脱ぎ捨てていた。いや 捨てた訳では無いが やや置いておいた


「え ええ た・・確かに 僕のです・・・・」
助手席に乗り出し「忘れ物」を受け取ると

「気になさらないで下さい」
やはりオーバーに右手を とんでもないとでも言わんばかりに左右に振って
市原悦子は満面の笑みで、私を包んだ。

私は軽く 会釈をすると

「またのお越しをお待ちしております」

深々と頭を下げる彼女に私も何度もお辞儀をして
深夜の新青梅に入り、帰路についた。


「靴下」をファミレスに忘れたことは自分的には特に気にはしていない・・
しかし「市原悦子」が私の湿っぽいくしゃくしゃの靴下を苦する事無く拾い上げ
家来と家臣の関係のように相手を尊びながら捧げる行為がなんとも気になった。

高級ワインの付けられた値段も一般人の私からすればかなり桁外れではあるが

ワイン一杯90円。フォッカチオ120円。
価格もサービスも桁外れのサイゼリアであった。

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登録日:2007年 09月 08日 12:06:16

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プロフィール
池谷剛一 YOSHIKAZU IKEYA
(男)
1969年11月17日
パロルの本
■職業:絵本アーティスト
■経歴:全国にて個展多数開催。出版物多数。
基本的には絵本作家です。絵本のジャンルとしては大人向きの絵本です。犬がピアノ弾いたり、BARでバーボン飲んだりします 著書「そして僕は天使になった01」「椅子」他、広告のデザインとかプロデュースとかもします。とにかく創る事と遊ぶ事が大好きで、なんでもやっちゃいます。今年は二冊の絵本でます! 「世界にひとつしかクリスマスツリーがなかったら」アート活動は多種多様。
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