「THE 4TH KIND フォース・カインド」。 「脳内ニューヨーク」のほうが怖いかも
THE 4TH KIND フォース・カインド / The Fourth Kind
オカルトやホラー映画においてどう怖がらせるかは、リアリティとの格闘であった。ありがちなのは科学者を登場させて初めは疑いながら、途中から認めざる負えなくなって協力するパターン。つぎはカメラワーク、最近また注目を集めるPOVはリアリティや緊張感を出すためによく使われるが酔ってしまうと副作用を引き起こす危険がある。
この映画はそんなアイディアを詰め込んだ一本である。記録映像とミラ・ジョヴォヴィッチらによる再現映像、シュメール語の研究者に、協力してくれる警察の人間と駒は揃えている。家に帰ってから調べたわけではないが記録映像といってもこれを本物と思う人はほとんどいないだろう。なにせアビゲイル・タイラー博士の外見が呪怨かと思うような白塗り、さらに大げさな音楽まで流れるのだから。
ミラ・ジョヴォヴィッチが演じるアビゲイル・タイラー博士は心理学者で、ノームというアラスカの小さい街を舞台とした住民の行方不明事件を背景にして住民の不眠症治療のために催眠療法をする。やがて住民たちの不可解な行動を目にすることになるのだが、タイトルからしてこれはアブダクションしかない(博士のミドルネームはEでありETが名前の中にあることになる)。主人公のその瞬間は残っていないがテープに音だけは残っている。ほかのひとたちの怪奇現象にしても映像で記録しようとするのだが映像が乱れてしまうというのは使い古された手だ。アブダクションで消された記憶を催眠療法で掘り起こそうとしても騒いだり暴れたりするだけ。
という具合に色々な技を繰り出してはいるのだがドキッとするのは一箇所か二箇所。結局は映画に求めるリアリティとリアルとの違いがよくわかっていないように思う。がんばっているのは分かるが結果を伴っていないというレベルだ。それとは別に博士の死んだ夫の存在やETが喋る"我は神"というのが中途半端なために、博士以外に誘拐された人が戻ってこない理由が宙ぶらりんになってしまっている。もっとETの側に悪意を入れるか、あくまでも非力な人間の話にする必要があったはずだ。
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登録日:2009年 12月 19日 00:45:49
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