2006年 12月 17日
雰囲気もの「イカとクジラ」
<NY映画批評家協会賞・授賞式&ディナーパーティ>「ブロークバック・マウンテン」が3部門で受賞
【ニューヨーク/米国 12日 AFP】昨年12月12日に発表されたNY映画批評家協会(New York Film Critics Circle)が主催する、NY映画批評家協会賞の第71回授賞式とディナーパーティ(71st Annual Awards Dinner)が8日、ニューヨークのレストラン「チプリアーニ(Cipriani)」で開催された。
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(c)AFP/Getty Images Evan Agostini
「あー、ここでくるか」と思いながらあっさりと終わってしまった本作、
文句を言うわけではないが新宿武蔵野館で上映というのにやや違和感。
予告やCMもたっぷりと見させていただきました。
アカデミー賞脚本賞候補になった映画の内容はニューヨークが舞台と言っても
ウディ・アレンとはやや違う。「ロスト・イン・トランスレーション」から
下らないギャグを除いた感じだ(と言っても個人的には「ロスト・イン~」は苦手)。
作家だが現在は大学講師をしている父親と新人作家として認められてきた母親、
インテリ夫婦の離婚に始まるドタバタに巻き込まれる兄弟をめぐるお話。
父親のジェフ・ダニエルズもいいが、注目はやはりローラ・リニー。
子供をあだ名で呼ぶ姿は彼女らしくキュートだが、鏡の前で口の周りを
チェックするリアルさは情けなくもあり笑える。作家として売り出し中であり、
モテモテ状態の彼女が輝いていないのはおかしいわけで、
これは父親寄りの長男=監督の視線の反映と言える。
長男は現代で言えばベック似、発表から数年経ったとは言え大ヒットアルバムの曲を
パクるとは、トホホ。せめてシングルのB面にするとかしなさい。まあ歌詞に意味が
あるので仕方ないのだが。
まだ顔つきは幼い顔してビールを飲んだり、オナニーしたりと、
難しいとまで言わないまでも変な役を見事にこなすのはケヴィン・クラインの息子。
基本的に取り留めのない話だが終盤での話の転がし方はうまい。
自分は父親っ子で彼からの影響が強いと思っていたのに、
母親からの影響の強さも知る。それはその二人とは違う“自分”になる
ためのなるの通過儀礼なのだ。最後のシーンもそうだが、
この映画はそうした通過儀礼の過程を描きながら、
そうした行為そのものをいくつか避けている節がある。
それが中途半端に感じるか、余韻があっていいとするか意見が分かれそうだ。
というわけで興味深い作品ではあるが、ノア・バームバックの監督/脚本家としての
評価は次回作以降まで保留としたい。
写真は次男役のオーウェン・クラインと母親。
すました顔をしているがよく見ると歯の矯正中。
http://www.actiblog.com/emfanphoto/15619
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登録日:2006年 12月 17日 14:10:44
「硫黄島からの手紙」を見る
「父親たちの星条旗」を見たからにはこれも見なくてはならない。
とは言え予想とは違い両作が(登場人物がダブると言う意味では)
直接リンクすることはなかったようだ。二本を一本の作品にまとめれば
という考えも浮かぶが、そうしたとしてもいい面もあっただろうし、悪い面も出ただろう。
事前のうたい文句としてよく出ていた「米国が5日間で終わると思っていたものを
36日間こらえた」「地下での悲惨な戦い」といった要素はあまり感じられなかった。
それが監督の判断なら仕方ないだろうが、残酷な場面に関して言えば
「星条旗」とのバランスがやや取れていない気がする。
物語の主役は栗林中将(渡辺謙)や西中佐(伊原剛志)だが彼らは実在の人物であり、
その最期がはっきりとは分かっていない。そこが「星条旗」との大きな違いだ。
彼らの最期はきれいに終わらなければならないという足枷があるともいえる
(描き方に不満があるわけではない)。
むしろ監督がより動かしやすいキャラクターが西郷(二宮和也)、清水(加瀬亮)、
伊藤中尉(中村獅童)といった兵士たちだろう。彼らの中で生き残る人間が
どのように生き残るかに監督の思いが込められているはずだ。
それはいい意味で現代的、いい意味で個人主義。と言っても自分勝手ではなく
家族や他人のことも考えられる人間なのではないか。
正直に言うと映画の出来としては「星条旗」の方が、緊張感があってやや上だと思うが、
「硫黄島」はある種の日本映画らしさ(!)があって捨てがたい。
この連作にイーストウッド監督の現米国政府に対する批判があるとしたら、
現場のことをよく知らずに/考えずに戦争をおこす人たちに向けられているのだろう。
http://www.actiblog.com/emfanphoto/19483
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登録日:2006年 12月 17日 13:00:05
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