2007年 04月 02日

「ブラックブック」中々の力作

映画「ブラックブック」プライベート上映会開催 - 米国

【ニューヨーク/米国 28日 AFP】オランダ/ベルギー/ドイツ/英国合作映画「ブラックブック(Black Book、原題:Zwartboek)」のプライベート上映会が26日、ソニー・ピクチャー・クラシックス(Sony Picture Classics)主催で開催された。
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(c)AFP/Getty Images Amy Sussman

AFPBB News


ポール・バーホーベン監督が故郷オランダに戻り製作した
二次大戦のオランダを舞台にした一種のサスペンス映画。
ナチスに家族を殺された美人ユダヤ人がオランダのレジスタンスに協力して、
ナチス将校ムンツェから情報を獲ようとするが彼に惹かれてしまう話が中心。
このムンツェを演じるのが「善き人のためのソナタ」にも出ていた
セバスチャン・コッホ、ヒロイン役のカリス・ファン・ハウテンと
実生活でも恋に落ちてしまったらしい。
彼の困ったような顔つきがナチス=悪という単純な図式を感じさせない一方で、
密かに私服を肥やす者やいかにもナチスといった人物もいる。
開放されてからの展開がややだれるとは言え、物語としては裏切りの連続で
最後まで飽きさせない。

ヒロインは運が良すぎるというほど数々の困難を切り抜けるが、
モチベーションがあまり感じられないのが残念。
元歌手なのにまた歌いたいとか、家族が全員死んだのでなんとか
自分だけは生き残りたいという風には感じられなかった。
危機が来るたびに機転を利かせて乗りぬけたというのは
友人の女性の方がふさわしいのかもしれない。

またレジスタンスの中に裏切り者がいたという題材からユダヤ女性を
主人公にした時点で、レジスタンス内の裏切り問題はヒロインに襲い掛かる
事件の一部になってしまっている。それでもヒロインが刑務所で受ける仕打ちなどは、
いかにもバーホーベン監督らしい演出である一方で、
自分は正しいような顔をしていても本当は誰が正しくて誰が悪いかわからない
という監督の主張が感じられる。

劇中のヒロインのセリフ「悲しみに終わりはないの」を借りればプロローグと
エピローグが示すのは彼女の悲しい運命だが、あれを一人に背負わせるのは辛すぎる。
もちろん紛争が絶えることがない現代への批判であるが、ややステレオタイプ的だ。
とは言えエンターテインメント作品としては上出来。

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登録日:2007年 04月 02日 23:22:10

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